マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2020.02.01
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カテゴリ: 短歌




       家と言ふ幸の形のいにしへの古き写真をことごとく捨つ
       全力で断捨離を終へ父としての最後の文を子に出さむとす



       商ひで訪ねて来るその人がわが妻となることの不思議さ  *きたる
       子は四人いずれも娘と言ひし人微かに笑みてわれを見たる日
       君を迎かふ準備はすべて整ひぬ全力投球のこの一か月



           震災の津波襲ひしその町に生まれし君が傍らに立つ
         七十も半ばを過ぎて得たる君をわが掌中の珠として生く*しょうちゅうのたま 
           わが余命幾歳あるや知らねどもただひたすらに君を守らむ  *いくとせ
           喜びも悲しみもまた共にせむたとへ果てなき道であるとも
           幸薄きわが妻なるか震へたる君を抱きしめわれも嗚咽す  *ふるえ*おえつ



     雪の中二時間ほども語りたる多分あの時が恋の始まり
     これほどに深く愛せしことありやその人の名を幾度も呼ぶ    *いくたび
     ああK子永遠に麗しき名の君にわが魂も癒されまほし  *とわ *うるわし *いやされ
     嗚呼妻よ君と縁の赤き糸はいついかにしてつながりたるや  *ああ *えにし
     美しき響き持ちたる君の名を呼べば微けき返事ありけり    *うるわし*かそけき


  今回の断捨離作業中、私は新約聖書の「コリント人への第二の手紙」の中でキリストが語った「愛」に関する言葉を必死に思い浮かべていました。私が教会に行ったのは50年以上も前のことで、ほとんど忘れていましたが、それでも2、3の聖句を思い出すことが出来ました。キリストが語る「愛」とは、無私無欲の行為。それだからこそ尊いのだと改めて感じた次第です。 

 ここに載せた短歌はどれ一つ現実ではなく、すべて私の心の中にあるものです。魂に潜む愛のカタチ。それが短歌となりました。人を愛するという行為。美しい日本語で短歌を詠むという行為。どちらも魂を清めるとともに、希望と勇気を与えてくれたと思っています。こんな歌が誕生したことに心から感謝しています。ではまた。





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Last updated  2020.02.01 22:06:26
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