マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2020.04.07
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カテゴリ: ランニング全般
<5年ぶりのコースへ>



 3月31日。お天気が良いので走ろうと思っているうちに夕方になってしまった。日が翳って風が出て来たが、まあ何とかなるだろうと、赤の半袖Tシャツと白のランパン姿で走り出した。もう桜が咲いてるはず。そう思ってポシェットにはデジカメを入れた。手にはお茶が入ったペットボトル。思い切って11kmのコースに行って見よう。Z川の土手のソメイヨシノが撮れたら良いなとの軽い気持ち。



 でもそのコースを走らなくなってから5年くらいになる。どこをどう走るのかも忘れたが、必死になって思い出す。果たしてすっかりスピードが落ちた今の私に走れるかどうかは不明。でも何とかなるだろう。最初の公園で桜が咲いているのが見えた。白い花のこの桜は恐らく「オオシマザクラ」(大島桜)系だと思う。伊豆七島の大島が原産地と聞いた。

 大島桜

 ソメイヨシノは江戸の植木職人が、白い「大島桜」と、ピンク色の「江戸彼岸」を掛け合わせて作った新品種と聞いた。遺伝子の関係で接ぎ木でしか出来ず、日本中のソメイヨシノは全部同じDNAになり、寿命は約60年と短いのが特徴だ。それが日本を象徴する品種になるとはねえ。



 ザル川は一級河川の名取川に注ぎ込む小川。水源は標高321mの目立つ山、太白山付近。支流が3つほどあり、そのうちの1つは近所を流れている。この近辺の水田はほとんど埋め立てられて、広大な住宅地に生まれ変わっていた。黄金色の田んぼが山の傍まで続いていた風景がとても懐かしい。特に「東日本大震災」後の建築ラッシュで、様相がすっかり一変してしまった。仙台が東北で唯一の人口増加地だ。



 ザル川の堤防のソメイヨシノが、想像通り咲いていたのは良かったのだが、困ったことがあった。夕方の冷たい風に吹かれたせいで体が冷え、トイレに行きたくなったのだ。誰もいないのを確認して河原に下り、そっと立ちション。危ない危ない。あやうくセーフ。お茶も飲んでいたこともあり、地下鉄の駅まで持たなかった。



 20年以上かかった発掘調査が終わって、今ではすっかり住宅地に整備されたこの周辺。ほとんどの畑が消えて個人の住宅やマンションに姿を変えた。お洒落なパン屋さんや喫茶店も出来た。私の俳句教室が開かれる老人センターもこの周辺。大雨が降った昨年は、浸水騒ぎもあって大変だったようだ。





 例年なら桜の木の下で近所の町内会のお花見が開かれるのだが、今年は例の新型コロナウイルス感染症騒動で人影もまばら。学校が休みの子供たちがわずかに遊んでいるだけだった。





 橋の上から雪を被る南蔵王の山並みを撮ろうと思ったのに、もう蔵王連峰は春霞に隠れて見えず、夕方の風がますます寒く感じられるようになって来た。後ろから追いかけて来たランナーに抜かれたが、抜き返すのは無理。今はゆっくりと走れるだけでもありがたい。愛犬マックスを泳がせたこの場所まで再び走って来れたことに感謝だ。



 その後もずっと川に沿って走り、国道286号線を信号のところから横切って近所の神社へと寄った。そこに咲いているのが冬桜の仲間の「コフクザクラ」(子福桜)。年に3回ほど咲く小さな花びらの品種。



 氏子の方が寄付して植えたもののようだが、花の色も形も儚げで頼りない感じ。春の夕暮れの空にその儚げな花の色が融け込んで行く。



 神社横の急な坂を走って登る。それがこの齢でまだ出来るのが信じられない。ひと頃は不整脈で体が酷く疲れ、手術を3度受けたのが夢のよう。その間に妻も去り、独り暮らしになった。それでもこうして生き、まだヨレヨレで走っている。



 坂を登り切ったところにあるのがこの桜。この辺一帯の地主である農家の庭の隅に咲いている枝垂れ桜。まだ青い空にピンク色の花が美しく映えている。






 帰宅してPCに取り込んだ写真を整理して見ると、案外良い感じに撮れていた。これなら「中国の旅紀行」を1回休んでこれを入れても良いかも。5年ぶりにあのコースを走れたのが嬉しく、5月の仙台鉄人会の練習会の「3時間走」にも少しは自信が出来たと思う。その夜は疲れてグッスリと眠れた。





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Last updated  2020.04.07 08:48:13
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