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石川不二子(いしかわ・ふじこ)葉ざくらとなりて久しとおもふ木のをりをりこぼす白きはなびら歌集『鳩子』(平成元年・1989)
2012年04月30日
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吉川宏志(よしかわ・ひろし)この春のあらすじだけが美しい 海草サラダを灯の下に置く歌集『夜光』(平成12年・2000)註人生にはさまざまなことが起こるが、結局は梗概(シノプシス)のようなものだけが美しい思い出となって残るのだろう。その青春の思い出に添えられた、ほの暗い灯の下の海草サラダのみずみずしさ。なお、「海草」の表記は、完全主義者の作者が十分考えた上のことと思うが、やはり「海藻」が一般的ではないだろうか。
2012年04月30日
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カリスマ少女モデル(プチモ)の金泉杏美さんは、「洋服とは?」と問われて、「みんなが幸せになる魔法のアイテム」と答えた。── けさの「スッキリ!!」(日本テレビ系)歌人の俵万智さんは「短歌とは、日本人の魂を表現する魔法のパレット」という趣旨のことを言っている。ちょっと似てるかも知れない。・・・そうでもないか
2012年04月30日
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■ シネマトゥデイ 29日付「前田敦子、シュミーズ姿で水浴び! 森山未來・高良健吾共演『苦役列車』で古風なヒロイン熱演!」■ シネマトゥデイ 11日付山下敦弘監督、映画『苦役列車』完成で「森山未來、高良健吾、前田敦子でしかあり得ない」とキャストを絶賛!■ 映画「苦役列車」公式ウェブサイト/予告編わずか1分14秒の予告編を見ただけでウルっときた。主演の三人と監督の気迫が伝わってくる。この不運な19歳の主人公と境遇は違っていても、たいていの男には、この若者のつらさ、苦しさ、やるせなさ、切なさ、かなしさ、魂のつぶやきが伝わるのではないか。原作が多くの読者を獲得しているゆえんであろう。映画は原作をやや改変している模様だが、それはそれでどう料理されているか楽しみである。絶対に見る。男優二人はすでに折り紙付きの演技派だが、前田敦子もこれで演技開眼、女優としての新たな門出となりそうだ。・・・そこで一首。森山が前田敦子の手をなめた その向こうには青空がある
2012年04月29日
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京都・亀岡市で集団登校中の市立安詳小の児童ら10人が同・亀岡の18歳無免許無職少年の暴走車にはねられ死傷した事故で、死者は3人(加えて、刑法上の「人」ではないが、出産間近だった7か月の胎児)となった。なんともむごい事故であった。これを期に、全国の通学路にガードレールを整備せよとか、「タスポ」のように免許証をかざさなければ車のエンジンがかからないようにせよとかいう意見があり、なるほど技術的には可能と思われるが、正直いってどうも現実的および本質的な議論とは思えない。全国には同じような条件の道は厖大にある。かくいうわが家の前の道も、ほぼ同様の狭い通学路である。ガードレール整備には莫大な税金がかかる。きわめて稀に見る例外的なマジキチDQN少年の蛮行のためにそこまでするのは、あまりにも社会の過剰防衛ではないか。一事が万事である。これに限らず、われわれの血税とそれを執行する官僚の裁量が増える方向での言説には警戒してかかるべきだと、僕は思っている。喜ぶは国土交通省ばかりなり、である。運転免許証をかざさなければエンジンがかからない車の開発を望む意見も多いが、これもどうかと思う。なるほど免許証はすでにICカードになっているので、技術的には悠々可能だろうが、これまた決してタダではない。それなりのコストがかかり、それは結局車のオーナーにかかってくる。苛烈な国際競争にあえぐ自動車製造業者にとっては、またひとつ打撃となる。加えて、われわれが車に乗るたびにいちいち免許証を財布などから出してかざす手間も、バカにならないのではないか。これ、実際には相当煩雑だと思う。少なくとも、僕はかなり面倒だ。これらの言説は、意図されたものかどうかは知らないが、結果として少年の責任を拡散させ埋没させ希釈するかのようであり、大多数の善良な国民の負担を増すばかりの議論と思う。今回の「事故」から汲みとるべき教訓は、悪質な少年事件に対する厳罰化の必要性ではあるまいか。今回の場合も、未必の故意による「殺人事件」に近いとも言える。重視すべきなのは、少年法を弱め撤廃する方向での見直しの論議と、道路交通法の危険運転致死罪の要件を緩和する(無免許などを加える)などの司法上の論点であり、やたらと論議の切り口を広げるのはどうかなと僕は疑問に思っている。
2012年04月29日
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坂本野原 屁理屈娘この雪は積もるだらうか晩酌の肴に畳鰯を炙る春されば若き葉萌えよ茎伸びよちぢこまりゐし小鬼田平子こおにたびらこ春の雨やみたる宵の月に傘 生きて浄土にある心地せり竹の芽を掘り取つて来し筍の生ひ立つ力をろがみて食む旬もはや分からぬハウス栽培の冬の苺の大福を割く夕な夕なけふのおかずを批評する血は水よりも屁理屈娘夕餉の菜ランク付けして吾妹子わぎもこを怒らせる子の知恵たのもしき「うち」といふ第一人称代名詞もはらもちゐる子の関西化体重が0.5キロ増えたるを気に病む吾子の女萌えそむ質問をするまなざしに笑みのなく吾子の目を見てまことを答ふ果実だが野菜なのだと子に教ふ文科省的農水省的アイソポス蟻とキリギリスの喩へギリシャの裔すゑに遺したりしか人と人のかかはり壊れたるときに人を超えよとささやく声す楊夫人マダムヤン美味なりしとふ人多し不倶戴天の中華三昧自註をろがむ:「拝む」の古語。アイソポス ΑΙΣΩΠΟΣ:古代ギリシアの寓話作家。英語でイソップ Aesop。2012年3月上旬作著作権を有します。(c) 2012 Nohara Sakamoto Daddy Bear All rights reserved.
2012年04月28日
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坂本野原 「短歌人」5月号掲載作品この雪は積もるだらうか晩酌の肴に畳鰯を炙る旬もはや分からぬハウス栽培の冬の苺の大福を割く夕な夕なけふのおかずを批評する血は水よりも屁理屈娘「うち」といふ第一人称代名詞もはらもちゐる子の関西化体重が0.5キロ増えたるを気に病む吾子の女萌えそむアイソポス蟻とキリギリスの喩へギリシャの裔に遺したりしか自註アイソポス ΑΙΣΩΠΟΣ:古代ギリシアの寓話作家。英語ではイソップ Aesop。2012年3月上旬作著作権を有します。(c) 2012 Nohara Sakamoto Daddy Bear All rights reserved.* 今月号「作品月評」に、3月号掲載作品「二枚目と三枚目のデブ比ぶれば嫌はるるのは二枚目の方」が選出されました。【「短歌人」編集委員、歌人・川田由布子氏評】二枚目と三枚目の対比が面白い。今ならイケメンとひと括りにするところだろうが、二枚目とイケメンは明らかに違う。三枚目は三枚目でしかないが、二枚目は「デブ」になってもいけない。つらいものなのである。
2012年04月28日
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佐佐木信綱(ささき・のぶつな)やまぶきの花にふる雨細くしてこれの世を楽しとおもふ一とき歌集『瀬の音』(昭和15年・1940)
2012年04月27日
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2012年04月26日
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加賀百万石 殿様の酒肴なまこや 生くちこ 40g瓶詰 価格:1,680円(税込、送料別)
2012年04月25日
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2012年04月25日
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2012年04月25日
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清水房雄(しみず・ふさお)部屋すみの畳に弁当を食ひをはる吾が幼子は涙たれつつ三人みたりの子三人それぞれにかなしくて飯終るまで吾は見てゐる歌集『一去集』(昭和38年・1963)註幼い三人の子を残して病没した妻をめぐる一連(病妻詠)より。
2012年04月25日
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吉川宏志(よしかわ・ひろし)花水木の道があれより長くても短くても愛を告げられなかった第一歌集『青蝉』(平成7年・1995)註この歌を詠んだ当時、ハナミズキという花はまだ一般的にそれほど知られていなかったと、作者自身が回顧している。シンガー&ソングライター・一青窈の代表曲「ハナミズキ」(平成16年・2004)でこの花はすっかり有名になり、遡(さかのぼ)って逆照射された感もある清冽な青春の秀歌。
2012年04月24日
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山崎方代(やまざき・ほうだい) 春の日が部屋に溜って赤いから盃の中に入れてみにけり 歌集『迦葉』(昭和60年・1985)
2012年04月24日
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S&B ホンコンやきそば 30食まだあったことに感動~っ価格:2,362円(税込、送料別)* 和風だしとスパイスが利いた、S&Bならではのやや個性のある味付けです。私にとっては、子供の頃から大好物の非常に懐かしい味ですが、食べる方によっては多少好みが分かれるかも知れません。あらかじめご了承下さい。
2012年04月23日
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春の香りの山菜うど 味付け瓶詰大容量 900g価格:1,260円(税込、送料別)
2012年04月22日
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吉川宏志(よしかわ・ひろし)しらさぎが春の泥から脚を抜くしずかな力に別れゆきたり歌集『夜光』(平成13年・2001)註現代短歌の正統派俊英による秀歌。当地・栃木では、ちょっと郊外に足を伸ばせば、一年中河川や田圃で各種の白鷺を普通に見ることが出来る。まことにのどかで美しい光景だ。そういった白鷺が、餌を求めて静かに抜き足差し足で歩む習性を捉えた上の句の観察眼が鋭い。さらにそれを序詞(じょことば)として、「しずかな力」という言葉を導いている見事な手際である。「春の泥(春泥・しゅんでい)」という季節感溢れる表現も絶妙。ややおおげさに言えば、目に見えない静かな運命の力によってもたらされた春の(青春の)別れが、ウェットにならない抒情を伴って鮮やかに詠われている。
2012年04月21日
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もう4月も下旬だというのに、寒すぎ~っではないかいったいなんなんだ~、これは~!?・・・まあ、月曜日あたりからは暖かくなるらしいが。それはともかく、春の訪れとともに今月上旬から週に3~4回の夜のジョギングを始めて、快調な日々である夕食後ひと休みの後、9時ごろから小1時間。その内訳は、速足のウォーキングを7~8割、(繁華街の人目のあるところでは若干カッコつけて颯爽と)ランニングを2~3割という感じで今のところちょうどいい夜の運動はウォーミングアップの手間が要らないのもいいよね。街なかなので、週末は酔っ払いが多くて、たまにじろじろガン見されたりして(特に若い男)、なんとなくヤ~な時もあるんだけど、これも気にしなければどうってことはない。・・・こっちも、ジョギングの後は同じ穴のムジナになるわけだし始めて2~3回はウォーキングですらけっこうきつかったが、騙し騙しやってるうちにおのずと筋肉・循環器系・呼吸器系なども出来てきて、今はすっかり慣れて順応した。体も目に見えて締まってきて、メチャンコうれしいジーンズが大好きなので、冬の間に穿けなくなってあわれタンスの肥やしになっているリーバイスやエドウィンのジーンズ(5~6本もある)をまた穿くのが当面の目標である
2012年04月21日
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山うど醤油漬富山の漬物 彩賀価格:579円(税込、送料別)
2012年04月20日
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梅内美華子(うめない・みかこ)截るごとにキャベツ泣くゆえ太るときもいかに泣きしと思う夕ぐれ歌集『若月祭みかづきさい』(平成11年・1999)註截る:「きる」と読む。俎(まないた)の上のキャベツに感情移入している風情がユニークで、独特の清新さがある一首。私は野菜の中でもキャベツはかなり好きな方だが、キャベツについてこういった擬人的な見方をしたことは一度もない(・・・それがまあ、普通だろうと思うが)多少乙女チックな、おもしろい、かなしい、かわいいの三拍子揃った、若い女性がしばしば持っているセンシティヴでやや被害妄想的な感覚か。
2012年04月20日
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来嶋靖生(きじま・やすお)花すでに過ぎたる樹々のもとを来て夕ゆふべほとびてくる想ひあり歌集『雷』(昭和60年・1985)註ほとぶ(潤ぶ):水分を含んで膨らむ。ふやける。
2012年04月20日
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小中英之(こなか・ひでゆき)風光るうつつを沢に独活うどの芽はいまだ未生の神かも知れず歌集『わがからんどりえ』(昭和54年・1979)註うつつ:現。現実。または、「夢現(ゆめうつつ)」の略。未生:「みしょう」と読む。いまだ生まれざる。春の爽やかな風景の中に生い出でたウドの芽を、アニミズム(精霊信仰)的な依り代(よりしろ)のように見ているのだろうか。
2012年04月18日
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窪田空穂(くぼた・うつぼ)純白の円き花びら群れはなれ落ちゆくさまの静かさを見よ桜花ひとときに散るありさまを見てゐるごときおもひといはむ遺稿歌集「清明の節」(昭和43年・1968)註作者の絶詠に近い最晩年の作。ここに詠(うた)われた桜は、現実のものというよりは、最期の時を迎えた作者自身の隠喩であろう。まことに清澄な境地の、現代の辞世歌。
2012年04月17日
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花山多佳子(はなやま・たかこ)誰かうしろになみだぐみつつ佇つごとし夕ぐれが桜のいろになるころ歌集「空合」(平成10年・2008)註佇つ:「たつ」と読む。たたずむこと。「うしろになみだぐみつつ佇」っているのは、いったい誰だろうか。懐かしい人だろうか。それとも自分自身の片割れ/ドッペルゲンガーだろうか。作者は語らず、ただ歌をしてもの思わしむ。
2012年04月16日
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大塚寅彦(おおつか・とらひこ)さくらばなあふるる白のひそめゐる青みるときぞいつかあらなむ歌集「声」(平成7年・1995)桜花 ──。あふれている「白」が潜めている「青」を見る時がいつかあるのだろう。/ いつあるのだろうか?註(たぶん皆さんと同様)論理的な意味内容は何が何だかよく分からないのが正直なところだが、ものすごく魅力的な一首であることは間違いないだろう。「純粋詩」のごとき美しさが確かにある。幻視的な感覚の鋭さと「白つながり」で、巨匠・佐佐木幸綱氏の「竹は内部に純白の闇育て来ていま鳴れりその一つ一つの闇が」(歌集「夏の鏡」昭和51年・1976)をちょっと連想した。・・・歌壇の「寅さん」は、いつもカッコイイ~
2012年04月16日
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大塚寅彦(おおつか・とらひこ)花の宴たちまち消えて月さすは浅茅がホテル・カリフォルニア跡歌集「刺青天使」(昭和60年・1985)註浅茅がホテル・カリフォルニア:上田秋成『雨月物語』の一篇「浅茅が宿」の説話を踏まえる。イーグルスの名曲「ホテル・カリフォルニア」の歌詞は難解を以て聞こえるが、虚飾に満ちた世界を根源的に批判していることは間違いないだろう。
2012年04月16日
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前登志夫(まえ・としお)さくら咲くゆふべとなれりやまなみにをみなのあはれながくたなびくさくら咲くゆふべの空のみづいろのくらくなるまで人をおもへりふるくにのゆふべを匂ふ山桜わが殺あやめたるもののしづけさ歌集「青童子」(平成9年・2007)
2012年04月16日
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正岡子規(まさおか・しき)桜さく上野の岡ゆ見おろせば根岸の里に柳垂れたり雨にして上野の山をわがこせば幌ほろのすき間よ花の散る見ゆ大川の川の堤つつみにさく花の薄花雲はたなびきにけり桜さく隅田の堤人をしげみ白鬚しらひげまでは行かで帰りぬ明治34年(1901)註上野の岡:東京・上野公園。根岸の里:自宅(現・子規庵)付近。幌ほろ:人力車であろうか。(すき間)よ:・・・ゆ。・・・より。・・・から。大川:隅田川の異名。人をしげみ:古語の「ヲミ語法」。(病気の作者にとって)殷賑に過ぎるので、雑踏を避けて。
2012年04月16日
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稲葉京子(いなば・きょうこ)抱かれてこの世の初めに見たる花 花極まりし桜なりしか細枝まで花の重さを怺へゐる春のあはれを桜と呼ばむ歌集「槐えんじゆの傘」(昭和56年・1981)
2012年04月16日
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尾崎左永子(おざき・さえこ)雨の日のさくらはうすき花びらを傘に置き地に置き記憶にも置く歌集「夕霧峠」(平成10年・2008)
2012年04月16日
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上田三四二(うえだ・みよじ)しづかなる狭間をとほりゆくときにわが踏むはみな桜の花ぞさびしさに耐えつつわれの来しゆゑに満山明るこの花ふぶきちる花はかずかぎりなしことごとく光をひきて谷にゆくかも歌集「涌井」(昭和50年・1975)
2012年04月16日
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小野小町(おののこまち)花の色はうつりにけりな いたづらにわが身世にふるながめせし間に古今和歌集 113 / 小倉百人一首 9麗しかった桜の花の色は衰えてしまったのだなあ。虚しく徒(いたず)らにわが身が世の中に古びてゆく。世に降る長雨を眺めてもの思いに沈んでいた間に。註うつる:うつろう。衰える。ふる:古語動詞「古(ふ)る」(古びる)と(長雨が)「降る」が掛けてある。ながめ:動詞「ながむ(眺める、物思いをする)」の連用形と、名詞「長雨(当時は『ながめ』と読んだ)」の掛詞(かけことば)。詠嘆と諦観、客観視と技巧が渾然一体となった不朽の名歌。
2012年04月15日
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在原業平(ありわらのなりひら)桜花さくらばな散り交かひ曇れ 老いらくの来こむといふなる道まがふがに古今和歌集 349桜花よ、空も曇るまで散り乱れよ。老いの神がやって来るという道が紛れて分からなくなるほどに。
2012年04月15日
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紀貫之(きのつらゆき)桜花さくらばな散りぬる風のなごりには 水なき空に波ぞ立ちける古今和歌集 89桜の花が散ってしまう風の余波には水のない空に波が立っているなあ。
2012年04月15日
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紀友則(きのとものり)ひさかたの光のどけき春の日に しづ心なく花の散るらむ古今和歌集 84 / 小倉百人一首 33大空の光のどかな春の日になぜ落ち着きもなく桜の花は散るのだろう。註下二句は、「などてか知らねど(なぜかは知らないが)」などの疑問語が省略された疑問形と見るのが大方の解釈。しづ心:穏やかな心。静謐な、落ち着いた心。
2012年04月15日
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いろは歌色は匂へど散りぬるを 我が世誰たれぞ常ならむ 有為うゐの奥山けふ越えて 浅き夢見じ ゑひもせず花の色は照り映えているけれどもやがて散ってしまうことを惟(おもんみ)ればわれらが現世(げんぜ)はいったい誰が常磐であろうか。有為転変の奥山を今日も越え来て浅き夢など見るまい、酔いもするまい。註有為:仏教概念で、因縁によって生じるすべての現象と変化。4行目は、「浅き夢見しゑひもせず」であるとする解釈もある。この場合、「浅き夢見し(ことに)ゑひもせず」の省略形となる。「見し」の「し」は過去の助動詞「き」の連体形で、「連体形の準体言用法」となる。現代語訳は、「浅い夢を見たことに酔いもしなかった」となり、これはこれで意味は通じ、捨てがたい。2行目の「常ならむ」は、本来「え常ならむ(恒常的でいられるだろうか)」だったとする説もある。「越えて」の「え」はヤ行の「え」、こちらはア行の「え」で、上代では区別したので、一理あるといえる。
2012年04月14日
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西行(さいぎょう)春風の花を散らすと見る夢は さめても胸のさわぐなりけり家集「山家集」春風が花を散らしていると圧倒されて見る夢は覚めても胸が騒いでいるのだなあ。
2012年04月14日
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本居宣長(もとおり・のりなが)敷島しきしまのやまと心を人問はば 朝日ににほふ山桜花肖像自賛(自分の肖像画に銘として書いた和歌)日本人の心とは何でしょうかと人が問うならば朝日に照り映える山桜の花(と答えよう)。註敷島の:やまと(大和)に掛かる枕詞。
2012年04月14日
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2012年04月14日
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岡本かの子桜ばないのち一ぱいに咲くからに 生命いのちをかけてわが眺めたり歌集「浴身」(大正14年・1925)註長男の太郎の芸術にも受け継がれた灼熱の情熱が漲(みなぎ)る名歌であると同時に、首都圏を中心に10万人以上の犠牲者と甚大な被害が出た関東大震災の直後という時系列の中に置いてみると、また異なる切迫したニュアンスが感じられる一首。
2012年04月13日
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祇園の事故 容疑者はてんかんの症状で通院【NHK 13日】京都の繁華街で白昼、何とも痛ましい惨事が発生した。軽ワゴン車を運転していた容疑者の男(30)も死亡した。男は癲癇(てんかん)の持病があったという。現場は、南座に近い四条通りと縄手通(大和大路通の一部)の交差点で、京都府警・大和大路交番の目の前。東京になぞらえれば有楽町・銀座から築地付近のような賑やかな繁華街である。僕ら東夷(あずまえびす)でも割とよく知っているし、何度か歩いたこともある。 → 京都観光Navi:地図与謝野晶子が、代表作の一つ「清水きよみづへ祇園をよぎる桜月夜こよひ逢ふ人みなうつくしき」(第一歌集『みだれ髪』明治34年・1901)を詠んだ辺りであり、時季でもある。このうつくしき場所が血塗られた惨劇の舞台となってしまった。
2012年04月12日
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森山直太朗 素敵なサムシング4月11日発売 ニューアルバムCD【送料無料選択可】価格:3,300円(税込、送料別)2002年10月にアルバム『乾いた唄は魚の餌にちょうどいい』でデビューを果たした、森山直太朗。そっと空気を震わすような、繊細さを兼ね備えた抜群の歌唱力とメッセージ性溢れる歌詞で、2003年3月に発売した『さくら(独唱)』では異例のロングヒットを記録し、卒業ソングの一角を築いた。本作はそんな森山直太朗の、デビュー10周年を記念した通算10枚目、オリジナル・アルバムとしては5枚目となるニュー・アルバム。アニヴァーサリー・イヤーの幕開けにふさわしい力作となっている。
2012年04月11日
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在原業平(ありわらのなりひら)世の中にたえて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし古今和歌集 53世の中に絶えて桜がなかったら(今日は咲いたか、散ってしまったかとやきもきすることもなく)春の心はのどかだろうなあ。註のどけからまし:文法的には、形容詞「のどけし」(のどかだ)の未然形の一つ「のどけから」に、反実仮想(事実でないことを想像する意)の助動詞「まし」が接続したものと解される。語源的に見れば、「のどけく・あら・まし」の約まったものである。* 写真(クリックで拡大) : けさ近所で撮影。当地では五分咲きというところ。
2012年04月10日
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歌誌「短歌人」6月号詠草締め切り切迫のプレッシャーで、ただいま異常な精神状態になってますので ブログ更新はしばらくペースダウンします。ご了承下さいませ~なお6月号から、拙作短歌での「旧仮名づかひ」表記をやめ、「新仮名づかい」の使用に踏み切りました。僕なりに熟慮の上で判断しました。
2012年04月09日
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ヨハネス・フェルメール真珠の耳飾りの少女(1665年頃)Johannes Vermeer (1632-1675)The Girl With The Pearl Earring□マウリッツハイス美術館展オフィシャルウェブサイト* 上掲画像クリックで拡大ポップアップ。 パブリック・ドメイン
2012年04月08日
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奥村晃作(おくむら・こうさく)ボールペンはミツビシがよくミツビシのボールペン買ひに文具店に行く歌集「鴇色の足」(昭和63年・1988)註現代短歌の最高傑作水準あたりの秀歌であると思う。崇敬する巨匠・小池光氏も絶賛していると仄聞する。作中で作者は季節に言及しておらず、論理的な根拠はないが、私はこれは直観的に春の歌ではないかと思う。内容としては、たぶん男にはけっこう分かりやすい、感情移入しやすい気分が詠(うた)われている。作者にとっては、ボールペン=ミツビシである。いや、等号でも足らず、ボールペン≡ミツビシという恒等式なのであろう。もしくは、絶対的な「公理」のごときものである。また、それを買いに行くという後段(下の句)は、短歌定型の員数合わせの付け足しの文言であり割とどうでもいいが、どうでもいいなりに意図的につまらなく凡庸に、適切に処理されている。たぶん大抵の男は、こういったたぐいの思考を不断に行っている。女性にはなかなか理解され難い、しばしばマニアック・オタク的と揶揄され疎んじられる種類の思考である。「ボールペンはミツビシがよく、ミツビシでないボールペンは(あんまり、もしくはきわめて)よくない」というような思考である。問題点の整理といってもいいし、排除の論理といってもいい。作者がどこまで意図しているかどうかはともかく、「ミツビシ」という固有名詞も独特なニュアンスを帯びている。大河ドラマ「龍馬伝」でお馴染みの通り、三菱は岩崎弥太郎が興した旧財閥であり、明治維新以来、日本の近代に常に寄り添ってきた代表的大企業である。私個人は、ボールペンのことは何も知らないし興味もなく、ミツビシだろうがゼブラだろうがシマウマだろうがどのメーカーのでも大差ないと思っているが、これはひとつの命題措定の雛形(基本形・プロトタイプ)と見るべきであろう。例えば、「ミツビシのボールペン」という固有名詞&普通名詞の部分に変数の代入を試みるならば、「アイドルはあっちゃんがよくあっちゃんの卒業告知涙ぐましも」とか、「オートバイはCBR750がよくCBRを見にホンダに行く」とか。いくらでも応用が利くように思われる。・・・ところで、私は今「短歌人」6月号詠草の締め切り間際で、アタマの中が強制ナチュラルハイのトランス&炎上状態になってますので、今日のところはこのへんで~
2012年04月08日
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斉藤和義(さいとう・かずよし)ずっと好きだったずっと好きだったんだぜ 相変わらず綺麗だなホント好きだったんだぜ ついに言い出せなかったけどずっと好きだったんだぜ キミは今も綺麗だホント好きだったんだぜ 気づいてたろうこの気持ち話足りない気持ちは もう止められない今夜みんな帰ったら もう一杯どう? 二人だけで平成20年(2010)3月、着うた配信・発表
2012年04月07日
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永谷園 おいしくできちゃう!炒飯と野菜炒め 焼豚醤油味価格:231円(税込、送料別)永谷園 おいしくできちゃう!炒飯と野菜炒め ねぎ塩味価格:231円(税込、送料別)
2012年04月07日
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■ 夫婦間で押しつけ合いになる家事No.1は「食器洗い」【パナソニック調査】 パナソニック(旧・松下電器)は、20~30代の共働き夫婦400名(男女各200名)を対象に、家事・食卓に関する調査を行なった。それによると、夫婦の間で押しつけ合いになる家事の第1位は「食器洗い」で、夫婦喧嘩の原因になる家事の第1位は「掃除」となった。また、夫婦間の家事分担についてはルールを決めていない夫婦が多いことが明らかになった。いや~なるほど、そうなのか~と感慨無量である。わが家では、ほぼ全ての食器洗いを僕がやっている。どうりで、ウチは夫婦&家族円満なわけだと思う・・・ところで、新年度を迎え、仕事や実生活で多忙をきわめておりまして、ブログの更新の方は当分の間かなりペースダウンすると思います。愛読者の皆様には申しわけありませんが、何とぞご理解ご了承をお願い申し上げます
2012年04月05日
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