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ごめんね その一言で 全てを言い表せるわけでは ないけれど やっぱり君を 泣かせてしまった 君の涙を見たくないから 心の裏側を 隠してきたけど 隠し切れないことに やっと気付いた 誤魔化せると思ってた でも 全然駄目だった 涙が流れるほど 酷かったかな 私は… 精一杯だったんだ ギリギリまで頑張って ギリギリまで笑って でも ちょっと疲れてたね ごめんね それしか言えない 君を泣かせてしまったこと 悲しいよ
2009.08.03
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初めてこの街に来たときは 知ってる人が誰もいなくて 不安で胸が張り裂けそうだった 長く暮らして でもやっぱりわたしは この街に馴染めなくて ずっとよそ者のままだったね 「帰ってこなくていいよ」 あなたはそう言って わたしに右手を差し出した 何も言わずに わたしはただ にっこり笑ってみせた 明日のことなんて 誰にもわからない 明日の気持ちなんて わたしにだって わからない ただ わかっているのは お別れの日は 確実にやってきて その時きっとわたしは いろんなことを思い出す お引越しをすることになりました。急な日程で、てんやわんやです。ただでさえ滞りがちなのに、ますます…。落ち着くまで暫く時間がかかるかもしれませんが、なにとぞお許しくださいませ。ペコリ。
2009.03.17
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あんなにたくさん あるんだから ひとつぐらい 分けてくれても いいのにね… 冬の星空を 見上げながら あなたが言う 流れ星って ほんとうに 願いを叶えてくれるのかなあ… 冷たくなった わたしの両手を あなたの両手が そっと包み込んで 少なくとも わたしの願いは 今 ひとつ叶ったよ
2009.01.28
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東の空が 薄紫色になって ああ また朝が来てしまった 今日もまた眠ることが 出来なかったね 幼い頃に聞いた ティンカーベルのお話 輝く金の魔法の粉を かけてもらうと 空を飛ぶことができる 耳をつんざく不協和音も 嫌いじゃないけど 突然 澄んだ歌声が聴きたくなった 夜になったら ティンカーベルがばらまいた 魔法の粉を 両手いっぱい拾い集めて コートのポケットに ぎゅうぎゅうに押し込んで あの日 乗れなかった電車に乗って あの日 会えなかったあなたに 会いに行こう 時を越えて 夜を越えて… ←ポチッと押していただけたらとっても嬉しゅうございます
2008.12.18
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満天の星のなかに たったひとつ見つけた 願い星 わたしの祈りが 届きますか 遠くに聴こえる ギターの音色と やさしい歌声 心のなかで 何度もリフレインして 癒えずにいた傷跡を そっと拭ってくれる できることなら わたしの願いが叶うのなら 聖なる夜に 再び 聖なる歌声が 鳴り響きますことを 心から 心から… 聖夜~シャウシュピールハウスのクリスマス・コンサート~
2008.11.16
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街を彩るイルミネーションが ひとつふたつと増えていって 大好きなクリスマスがやってくる 人々がみな 足早に人混みを掻き分けていくのは 大切な人のことしか 考えなくなるから 誰もが幸せになる 聖なる夜がやってくると 街はますます白く輝きだす 他人のことなんてかまってられない 無機質な雑踏が好き そうしてひとしきり 人の波に飲まれたわたしは いつものように ひとり窓辺に座って 灯りの数をかぞえている サンタさん… わたしのところへやってくるの 忘れないでね
2008.11.14
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神様が悪戯した日 偶然あなたの となりに座って あの日から わたしの時だけが 止まってしまった かかえきれない 思いを抱いて 空を見上げては 溜息ついて 窓を開けては 深呼吸して どうしていいかわからずに うろうろしているわたしを見て 神様はきっと笑ってた ある日 泣きそうになった わたしを見て 神様はそっと教えてくれた 人はね 幸せになるために 人と出逢うんだよ だから 泣かないで もっと笑って いつもこうして となりにいるよ
2008.11.11
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http://ju-goya.com 晴れた日の夜は 風が冷たくて 眠れずにいた あたたかいお布団から そっと 抜け出して 夜のお散歩 このまま このまま お月様を追いかけて このまま このまま 星たちの群れに誘われて おひさまの光が 星たちを隠してしまう前に 星たちに 話したいことがあるから ゆっくり ゆっくり 話したいことがあるから すべてを 話し終わったら ねえ もう一度 夢をみることが できるでしょうか
2008.10.11
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夢幻華亭 http://mugenkatei.fem.jp こころがぽろぽろと崩れていきそうなので 今日はおやすみ 心のかけらを拾い集めていて 天使の羽を見失ってしまいました
2008.10.01
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涙の粒を ひとつふたつ拾ったら そっと目を閉じて 過ぎてしまった 時のかずを 順番にかぞえながら 深い深い 眠りの底へ おやすみなさい おやすみなさい あなたのもとへ 届きますように この時が 終わりの時ではないと 誰か わたしに教えて欲しい
2008.09.24
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ある日りすくんが 森でみかけた かわいいおんなのこ かわいいかわいい おんなのこ りすくんは おんなのこのことが 忘れられなくなりました ねえ お月さま ぼく どうすればいいの… こっそりのぞいた おんなのこの おうち おんなのこは びょうきで ベッドのなかでした 森へ行きたい びょうきがなおったらね りすくんは まいにちまいにち おんなのこのようすを 見にいきました そのたびに どんぐりをおいて帰ってきて 木の葉をおいて帰ってきて 森はすっかり 秋の色 おんなのこのおうちも だんだん 秋の色に染まります ねえ お月さま ぼく どうしちゃったんだろう… おんなのこの よろこぶ顔がみたい ただ それだけなんだよ りすくんは きっといつか わかるでしょう きっときっと いつか 気付く日がくる おんなのこに 恋をした …っていうことに りすくんの あしもとを そっと 月あかりで照らしながら お月さまは思うのでした http://kaze-sora.com/
2008.09.20
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夏の終わりを告げる海 ただ 波音だけが高く 彼らの声を消していく 少年たちは 遊び 笑い そうして かすかな足音を残して 駆けていってしまった 気が付くと わたしのまわりには 人影さえも残らずに かすかに残った足跡も いつのまにか 波がさらっていくのでしょう 重い足をひきずって 少年たちの温もりが残る 砂浜を歩けば 赤く染まった夕日が わたしの影を さらに長くする 追いつかないのは わかっていて 彼らをさがして走り出す ひとり 海辺に残されるのは こんなにも怖いhttp://materialm.client.jp/
2008.09.16
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http://ju-goya.com/にじむようなまんまるお月様をみて泣いてるようだとあなたはいう ふと見上げるとあなたが見ているお月様とおなじお月様がわたしのひとみのなかでにじんでゆれた泣いていたのはお月様…だったのでしょうか
2008.09.15
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むせかえるような 夏の日差しが ほんの少しやわらかくなって 涼しい風を運んできた さっきまで 聞こえていたはずの あなたの声も いつのまにか 姿を消して さわがしい夏の日が またひとつ いってしまった あなたの名残りを ひとつひとつ拾い集めて 心の中にしまいましょう 無くしてしまわないように 忘れてしまわないように… あなたの足音が 聞こえた気がして そっと手を止めて 耳を澄ませてみるけれど あれは 意地悪したい風の音 あなたがいた風景は 少しずつ色を変えて また違う季節がやってくる きっと 泣いているのはわたしだけ あなたを乗せた飛行機は 今頃 青い空のうえでしょうか…
2008.08.27
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泣きたいときは 泣いてもいいんだよ 昔だれかが わたしにそう言った ごめんなさい わたし 泣きたいときがわからない きっと あふれるほどの 悲しみを抱えていても こうやって 部屋のすみで ひざをかかえて 悲しみが なくなっていくのを じっと待ってるんだ 眠れないのは 悲しいことと 同じことですか やがて 満天の星をかかえた空が 白々と明けていくころ 輝く星が ひとつずつ 消えていくのを ただじっと見ていた … 自分のことが いちばん きらいになった日
2008.08.11
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何もしない 何も考えない そんなときがあっていい スプリングの効いたベッドに ありったけのクッションを重ねて 身を横たえる 現実とは隔離された空間に投げ出されたわたしは 閉め切った窓の外から かすかに聞こえてくる生活音と エアコンから流れてくる 肌を滑るような冷気に包まれて うとうとと うとうとと… 夢と現の狭間を ゆらりゆらりと彷徨って ただ 時間が目の前を流れていくのを じっと見ていた いつになったら目が覚めて いつになったら起き上がる そんなことは考えなくていい 遠くに 昔聞いた懐かしい声が聞こえる また ひとりぼっちの空間に 投げ出されてしまった 見つけたはずのお月さまも 今日は見えない
2008.08.02
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かすむ上弦の月を 右手に見ながら アクセル踏んで さあ おうちに帰りましょう いつもより アクセルを 深めに踏んでるのは きっと 気持ちがハイになっているからじゃない MDの音を いつもより 大きめにしているのは きっと 気分がいいからじゃない 今日の君は きっといつもより うまくやってた きっといつもより 心を鈍感にしてた 誰も褒めてくれなくても わたしが 褒めてあげる 昨日までの 自分を笑って 眠りについたら きっと明日は 今日とは違う日がやってくる 上弦の月が 沈んでしまったので もう夜中に 見上げるものが なくなってしまいました
2008.07.06
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カーテンを閉めて 紅く染まったお日さまに さよなら言ったら また一日の終わりがやってくる 眠れない夜が嫌で 眠れないことを忘れてしまうほど 疲れて帰ってきても やっぱりまた 眠れない夜になってしまうんだね いっそのこと 一晩中起きていましょうか それでもこうして ひとつひとつ消えていく 窓灯りを見ていると やっぱりまた 不安になってしまうから… こんな日は あなたの笑顔を思い出して あなたの声を思い出して そっと息を吸って 軽く目を閉じたら 小さな声で言いましょう おやすみなさい いい夢を…
2008.06.13
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さよならを言うのは 好きではありません その先の光が 見えなくなってしまうから 時が流れることなく 永遠に今が続けばいいのに 大切なものは ひとつずつ わたしの手の中からこぼれていって いつの間にか わたしはまた ひとりぼっちで立っている 寂しい思いは 涙を流せばきっと忘れる でも あなたのことは ずっと忘れない 人には出会いと別れがあって 別れを知らずに いられる人なんて ほんの一握りにしかすぎない そう分かっていても 別れのときは 好きではありません できることなら 天に輝く星になって あなたの行く先にある 幸せを見届けたい さよならを言うのは あまりにも辛いので いつか再び どこかでもう一度 めぐり会えますことを 星に願いをかけて… いつも温かいコメントをくださっていた方が、突然ブログをやめられました。何度も何度も励まされて、勇気をいただいていたので、とっても寂しい思いをしています。いつかまた、ご縁がありますことを…。そして、たくさんの幸せが訪れますことを…心から…。 ありがとうございました。
2008.05.26
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電車に乗って 沈む夕陽を見ていると あなたのいた あの場所を思い出す 今日という日は 永遠に続いて 白い光と 青い風を運んでくれる わたしが笑えば あなたも笑い わたしが手を差し出せば あなたがその手をつかんでくれる そんな日が ずっとずっと 続くと信じていたあの頃 制服のスカートの裾をひるがえして 二人乗りの自転車で 走った道は きっと今も あの場所にあって 道端に咲く花は 可憐な香りを漂わせ ゆるやかな風が吹くたびに 頼りなく その姿を揺らす 夕陽が傾く帰り道 遠くに電車が走っていた あなたは今も きっと自転車を走らせて… そして時々 わたしのことを 思い出すでしょうか
2008.05.18
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次のバスがきたら それに乗ろう そう言って 一台見送って 車が10台通ったら その次のバスに乗ろう そう言って 10台が20台になって 20台が30台になって… またバスを一台 見送ってしまった いつまでたっても 帰れないね そう言ったわたしの手を ぎゅっと握ったまま 離そうとしなかったのは あなたのほう この手を離してしまえば 今度いつ会えるか分からない でもお日様は とっくに西に傾いて もうバスを見送る事はできないと 分かっていた 今度いつ会える? そう言った わたしの言葉に 約束なんてできないのは 分かっているのに あなたは ちょっと困った顔をして すぐ会いに行くよ そう言っていた 乗り込んだバスの窓から あなたの姿を見つけると あなたはいつもと同じように やさしく笑って左手を振る わたしも負けないように 思いっきり笑顔をつくって ずっと手を振っている そして あなたの姿が見えなくなると バスのシートに身を沈めて そっと泣いた
2008.05.09
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あなたの声を聞いて 夢をみて あなたの声を聞いて 時間がゆっくり流れるのを 感じている 風がそよと吹いたので 窓をほんの少し 開けてもいいですか 風を入れたのは わたしの体温が 上がったせいではなく あなたの声を 風に乗せて もっと近くに聞きたかったから あなたとわたしの間には ただ透明な 空気だけがあって そよと吹く風が あなたの声といっしょに ときどき 草の匂いを運んでくる あなたの声を聞いて あなたが そばにいることを知って あなたの声を聞いて この時が 夢ではないことを ひそかに祈るわたしに気付く
2008.05.01
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あなたのいない夜 たったひとりで 夜中まで起きて あなたの真似して 本を読んでみた 暗闇から聴こえる 音が怖くて ずっと 耳をふさいでいた あなたのいない夜 たったひとりで コーヒー淹れて あなたの真似して ブラックで飲んでみた 口の中に広がる 香りが苦くて ずっと 息を止めていた あなたのいない夜 満天の星の数を 一からかぞえながら あなたの足音が 聞こえてくるのを待っていた こうしてここに座って 何日も何日も 星の数なんて 何度かぞえても 最後までかぞえる前に 夜が明けてしまう そう気が付いたのは 昨日のこと 聞こえてこない あなたの足音の代わりに わたしは わたしの心臓の音を聞く 白い肌に 血管が透けて 脈打つ血液が体中を駆け巡るのを ただじっと見ていると 紫色だった指先が ほんのり桜色に染まり いつのまにか自分の体を抱えて やわらかな体温を感じている 音をなくしてしまった夜 胸の鼓動が 規則正しいリズムを刻み わたしの心は やっと レクイエムを奏で始めた
2008.04.19
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さくら咲き さくら散り往く 春の日に 君の面影を追いかけて きた場所は 薄紅色の雪が降り まるで寒い冬の日に 戻ってしまったようでした 今日は さくらの見納めです ただ君に会いたくて 何度も見にきた 可憐な花は 風に吹かれて 姿を落とし やがて 最後のひとひらが 風に舞ったら もう その繊細な色たちに 再び会うことは叶いません 遠い昔に 置いてきてしまったものは とうにさくらの花びらに埋もれてしまい 止めてきた時間は 錆び付いて ねじを巻くことさえ儘ならない 待っていたはずの 風が吹き始めたら 不安に心が震えだし 今度は わたしを引き止める 意味のない理由を探している いつもわたしを 励ましてくれていた君の姿は もう既にそこにはなく まるで さくらの精に追いかけられるように わたしはそこから 出ていくでしょう やがて青い葉が 涼しい木陰をつくりだし そうして 次のさくらが咲く準備を始める頃 君の姿と 君の声と 儚げなさくらの薄紅色を きっときっと 思い出しているでしょう
2008.04.13
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あなたを乗せた電車が 東へ向かい ひとつ前の年に見た 満開の花を 思い出す 水に映った 淡き色は あたりの歓声から逃れた 一筋の寂寞の思いで 悲しく滲み 後ろを振り返ることさえ 出来なかった あなたが今 見ている花は あの日 私が見た花と 同じ色を映しているでしょうか たったひとひらの 花びらでいい あなたの肩に乗せて 私のもとに届けてくれたなら 今日また 新たに抱いてしまった 寂寞の思いを捨て去って 次の年 また同じ花を見に行こう あなたが 今見ている 満開の桜の花を
2008.03.29
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ちょうど 季節が春になって あの春の日と同じになって カーテンの隙間から プラチナ色の 光が差し込む もうそろそろ 戻っておいで わたしではない もうひとりのわたしが パジャマの裾を引っ張って言う そうだね そろそろ戻ろうかな いつになく 弱気になったわたしが ついその誘いに 心を動かしてしまった 少し 疲れてるみたいだ それは 今日見た夢のせいかもしれない もう一度 深い眠りに落ちて もう一度 目覚めたら… 考えるのは それからでも遅くはない きっと明日は 今日とは違う色の 光が差し込む 今は もう一度 眠らせて 何も考えずに…
2008.03.25
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幼い頃 世界はわたしの手の中にあって 未来も簡単に つかめるものだと思っていた 失う怖さを知らなくて 何もかもが 永遠に 生き続けると信じていた 大人になって 広い世界を知ったとき 心は自由に空を飛び あの光り輝く 太陽にさえも 手が届きそうだと思ったとき 手の中にあると思っていたものが 少しずつ 指の隙間から こぼれていることに気が付いた 来た道に 点々と連なる跡を見て 悲しくなって 立ち止まっていると それをひとつずつ 拾い集めて 届けてくれる人がいた ひとつ そしてまたひとつ 手のひらに 重さを感じて 気が付くと わたしのまわりには いつのまにか たくさんの人がいて あなたはひとりではないと 教えてくれた 手からこぼれてしまっても こうして 拾い集めてくれる人がいるのなら わたしは 立ち止まっている必要などない たとえ 明日また 立ち止まることになってしまっても とりあえず 今日は一歩前に進もう ひとりではないということに 気付かせてくれた この貴重な時を 永遠のものにするために
2008.03.21
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今日はいつもより 星の数が多いねって 君が言ったから たぶん今日は いつもより 星の数が多いのだろう きのう 宇宙のどこかで 新しい星が 生まれたのかもしれない そういえば 星が生まれる音を 聞いたような気がするよ そういえば 星が生まれる光を 見たような気がするよ 今日はいつもより あったかいねって 君が言ったから 今日は 星の数を数え終わるまで ここで こうしていることにしよう
2008.03.14
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ふわふわとした陽射しが 冷たい体を あたためて 南から吹く風が わたしに 手招き繰り返す 出ておいで わたしは すっかり重くなってしまった 体を引きずって 窓辺に立つ やわらかな風が わたしの衣服を 一枚一枚剥ぎ取って いつの間にか 綺麗な春色をした シフォンのワンピースに包まれている 春は わたしが生まれた季節 もう一度 生まれ変わって たったひとりで 飛び立ちたい きっと春の風は わたしの願いをきいてくれて ここではない 見知らぬ場所へ そっと運んでくれるでしょう 飛び立てるだけの 勇気が湧き上がるまで わたしはこうして立っている 震える心を隠して 次の風が吹いたら飛ぼうと 何度も何度も 同じことを繰り返して そうしてわたしは 今日もまた 飛び立つことを思い描き 遠くに雲雀の歌をきいている
2008.03.05
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ひとりぼっちの時間が あなたと私の距離を遠くする 動くことを止めてしまった時間の中で 育つものなどなにもない 戻りたいとは思わない むしろ このまま無の世界に 辿り着いてしまいたい 止まった時間の中で 生きていくのは辛い 深く息を吸い込めば 喉や胸が 灼熱の炎に焼かれるようだ 歩くたびに激痛を感じ はるか彼方に 見えているはずの光は 鈍く儚い もはや子守唄を 歌ってくれる人もなく ただ手探りで 時間を動かす扉を探している このまま私も 動きを止めて じっとしていてもいいでしょうか 静かに 物語の終わりを 聞くために
2008.03.03
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どこからか 聴こえてくる やさしいピアノの音 かすかな響きで やわらかな音色で 私を あたたかく包み込んでくれる なのに こんなに 涙が溢れるのは なぜ 知らない人が弾く ピアノの音が 私の心の糸を震わせて 心の糸は 今にも 切れてしまいそうです もし糸が 切れてしまったら 私の心を連れていって欲しい 花の香りが漂う あの 春の野原へ 解き放たれた心は きっとあなたの元へ 戻っていくでしょう それまでの間は ただこうして 震えながら やさしい音の中に 溺れていたい この涙は 悲しいだけの 涙ではないことを きっと あなたも知っているから
2008.02.29
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今日は月が綺麗だと 誰かが言った あなたの窓からも 月が見えますか 今日は月が綺麗よって わたしが言ったら あなたは月を 見てくれるでしょうか 届かない思い 夜風に乗せて 届けてほしい たった それだけのことなのに そんな簡単なことが できなくて あちらの窓からも こちらの窓からも ほら みんな月を眺めてる 眠りを忘れた尊い夜 あなたの次に 好きになる
2008.02.20
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二度と 思い出さないつもりでいたのに あの頃の思い出には 必ずあなたがついてくる だから 思い出してはいけない そう思っていたのに なぜ突然 こんなに鮮明に 思い出してしまったのでしょう あなたは たくさん信じていて わたしは たくさん信じられなくて わたしが先に心を閉じた もう二度と思い出すことなんてない そうなるはずだったのに 何かがわたしに あの頃を思い出させて あなたの影を追わせてしまった ただ 青くて純粋で一途だったあの頃 わたしのいない思い出だけが 輝いて見える
2008.02.15
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流れ星を見にいこう そういってあなたは わたしを 夜の街に誘いだした 夜の街は いろんな音が 消えてしまうから好き 夜の闇は ふたりだけの感覚を 確かめられるからもっと好き あなたに そっと寄せた頬を お月さまが照らし出す このまま ゆっくり 時が流れていくといいね そう言ったわたしを 街の灯りが ふんわりと包み あなたはわたしに 微笑をくれる こんな街の中で 流れ星なんて 見えるわけないのに 泣いてたわたしに たくさんの好きを見せるために 誘いだしてくれたんだね あなたのやさしが いちばん 好き
2008.02.05
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あなたの椅子があるのは いちばん 陽のあたる場所だった いつもやさしい陽射しが降りそそぎ そこだけ 寒さを知らない あなたが 椅子に座って 新聞を読みだすと 時間の流れが ゆっくりになって あたりは静けさを増していく あなたはいつも 陽の光と共に起きてきて 椅子に座って新聞を読んでいた そして わたしの姿を見つけると ふと目を上げてこう言った おはよう 主をなくしたその椅子は 今日も変わらずその場所にあって 燦燦と陽が降りそそぐ いつもと同じ表情で 時間だけが さらさらと流れていく 留まることを 許されなかったわたしは あなたのいない風景に やっと慣れ それでもこうして 愚かな懺悔を繰り返している
2008.02.03
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透明な空気につつまれて 悲しくて悲しくて たまらない 純粋な空気が わたしの時間を 逆さまに流そうとする 昔を 思い出してしまった わたしは 笑うことを忘れて 胎児のようにまるくなる どこからか 差し出された両手が 小さく固まった体をつつみこみ やさしい体温をあたえてくれる 涙はいつか からからに乾いて ゆるやかな眠りがわたしを誘う 遠いあなたの 胸の鼓動を耳元に感じて わたしはやっと安心する
2008.02.02
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満天の星に 抱かれて 軽いダンスのステップ踏めば 濡れた髪が踊りだす 重かったからだが 宙に浮いて 眠ったあなたを誘いだす ダンスのステップ教えましょう それはそれは楽しいひととき 夢のような たった一夜のダンスパーティー 踊り疲れた私は シューズをぬいで 冷たくなったベッドの中へ 二度とは訪れない 夢の世界 延ばした手は あなたに いちばん 届かない
2008.01.30
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月のきれいな ある晩のこと 天使がやってきて いいました すべての人に やさしくできたら 背中に 天使の羽をつけてあげよう 少女は 天使の羽にあこがれて あらゆる人に 愛と微笑を… やさしくするたび 少女のこころは 傷ついて つらくて ボロボロになって それでも すべての人に やさしくすることは できませんでした なぜなら 少女は 恋を知ってしまったから あの人だけを見ていたい あの人だけにやさしくしたい あの人だけに愛されたい… 満月の夜 天使がやってきて いいました 君に 天使の羽はあげられない でも 少女は幸せでした 傷ついたこころは いつのまにか あたたかく… 天使は それを見て うれしそうに微笑みました
2008.01.28
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ときに言葉は 砂糖菓子のように あまく溶け ときに言葉は ナイフのように 傷つける 沈黙は わたしを闇に 引きずりこみ 傷つくことを 求めだす わたしを 救ってくれるのなら 両手いっぱいの 花束より たった一通の メールが欲しい
2008.01.25
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君住む街に雪が降り すべてを 始まりに変えていく なにもかもが眠りにつき 新しい 息づかいが聞こえてくる 吸いこんだ冷たい空気は 私の心を覚醒させ 音を失った あの日のあの場所へ つれもどす ここはまるで 遠い異国の地 降り積もるほどの 雪が見たい 冷たい雪は きっと 凍りついた時を溶かし やがて思う 私はここに ながく 居すぎてしまった
2008.01.23
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泣きたいときには 泣けばいい 自分で自分に 言い聞かせる でもそれは 誰かからもらった やさしい言葉では 決してなく わたしは また 熱い鉛を 流し込む 思い出したくないことは 忘れればいい でも人は それが 簡単にできるほど 愚かではなく わたしは また 思い出のなかに 沈み込む だれかと つなぎたかった手は 今のわたしに 見えるはずもなく… そして わたしはまた ひとりぼっちを 嫌というほど思い知る
2008.01.22
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陽射しが やわらかくなって なまあたたかい風を はこんできた 春が 来るんだね 蕾たちも きっと 花を咲かせる 準備をしている なのにわたしは ここから 這い出せないまま まだ 眠りから覚めず 動き出そうとしないからだに 泣きたくなるほど 苛立っている 大好きな 花の季節がやってきたら 旅に出よう チューリップも きっと 咲いている あの公園で 果たせなかった 約束が まだ わたしを 待っているかもしれない…
2008.01.18
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寒い冬の日 公園のベンチに ひとり 座っていると どこからか 女の子が やってきて その小さな手で 冷たくなった 私の手を ギュッと握って こう言った 「ねえ あったかくなった?」 遠い日の記憶 そっと 手繰り寄せ 熱いミルクを ひとくち 飲んで 吐き出した白い息で 生きていることを 確かめる そして 今日も あなたからの おやすみの合図を 見付けると あたたかい 毛布にくるまって 柔らかな 月を見ながら 夢の世界へ おやすみなさい また 明日…
2008.01.16
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きのう私は やさしくなれてたでしょうか あなたに会って 心が あったかくなりました あなたの言葉を ひとつひとつ 思い出して たたんで 重ねて 大切に 胸に抱えて おやすみ言ったら 明日私は もっと やさしくなれるでしょうか
2008.01.14
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あなたが そっと手を差し出したから わたしも そっと手を出すと ふたつの 手と手がくっついて はなれようと しなかったので そのまま 手をつないで歩いた 冬の散歩道 冷たい 風が吹いて ふたりの距離が もっと近くなり 話す速さで ゆっくり歩いた 夕暮れの散歩道 どちらも おやすみを言えなくて ずっとずっと 歩き続けた お月様の散歩道
2008.01.09
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止まっていた時間が ゆっくりと 動き出した 柔らかな風が 髪を くすぐっていく 立ち止まってはいけない 誰かが 耳元で そうつぶやく ずっと閉じていた目を開けると やさしい光が 飛び込んできた ここまでおいで 誰かが 遠くで 私を誘う 私は 再び歩き出す 光が指す方向へ あなたのもとへ…
2008.01.06
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ねえ… そこから 私が 見えますか 最近の私は 泣いてばかりです でも… 今日 泣いたら もう 明日は 泣かない さっき そう 決めました
2008.01.04
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聖なる夜 白い天使たちが 舞降りてくる 子供たちが 眠る枕元まで ひとつひとつ 灯りをともすため それは サンタさんの 道しるべ …… 私のもとにも 幸せを 届けてくれるでしょうか そう明日は クリスマスイヴ 父の声を聞いた 最後の日 …… どうか たくさんの人のもとに 幸せが 訪れますように 一年に たった一度だけど そう願わずに いられない
2007.12.23
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雪が降ってきた あなたと私の 別れのときが 近づいてくる あと3分 あと2分 … いっそのこと 雪で電車が 止まってくれればいいのに 電車の 大きな影に 呑み込まれていくあなた ドアが閉まって あなたは 片手をあげる 声は聞こえない 唇が動くのを ただじっと見てた 「またね」 …… ままごと遊びのように まわりの人には 見えたかもしれない でも 精一杯 生きてた 精一杯 愛してた もう二度と聞こえない 「またね」 ……
2007.12.21
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ただいま… ひとりっきりの部屋に 帰ってきた ドアを開けたときに 飛び込んでくる暗闇は 好きじゃない 誰かといることに慣れすぎて ひとりでいる恐さを 忘れてた 声が聞きたい 声を聞かせて お願い … 何か話して 今日は 冷たいミルクを飲んで 一日を 終えることにした
2007.12.20
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