楽しい南の島

3日目の午後

くえとぺこらの変なハワイ
暗闇の出来事の巻


もう夕方の光の中を、ワイキキにむかう。
途中ハレイワの手前で、夕日が海に沈むのを眺めさせてもらった。
「ありがたい。ありがたい。」
何しろ、くもぺこらもハワイ初めてなんだからさ。
海に沈む夕日は必見でしょう。
また、今日は格別。真っ赤に沈む絵葉書の世界。

日が沈むと、辺りは真っ暗である。
通常の暗い夜道を通り越して、漆黒の闇状態。
なーんにも見えないよーん。

「この辺は回り中パイナップル畑なんだよ。」
こぐま君の言葉に納得。
そうか、それでこんなに暗いのね。

何も無い道の途中で、突然車は止まる。
「なに? どうしたの?」
慌てるくえぺこら。
「まあまあ、いいから。」
「出て出て。」
車から追い出される。

すずちゃんが黙って空を指差した。
「わああああああああああ!」

満天の星。
降ってくるみたいって言うけど、本当だ。
長い長~い時間、そこでただ上を向いて空を見ていた。

宇宙と繋がっているんだ、ってその時実感できた。
こんな夜空は見たことが無かった。
地平線まで星でいっぱい。
正座の見分けなんかつかないよ。
こんな星空があったのね。

ただただ感動の夜は更けていく。


トニーローマのリブの大きさの巻

星に大満足のくえとぺこらを乗せ、
車はワイキキに無事到着した。

心は大満足。お腹は不満足。
今夜はリブを食べに行こう!
近くてハッピー! だってすぐに食べたいよう。

薄暗い店内は、ロウソクの灯りで大人のムード。
今日は少し静かに、レディーって感じにしないとね。

注文したのは、リブステーキとトマトサラダ
ドレッシングはブルーチーズでね。
…。大丈夫なのか?ぺこら?
それに、バーガーキング以来病み付きになったオニオンリングも。

これくらいなら大丈夫、ぺロリだよーん。

あまーい!甘すぎた!!
ドッカーーーーン!テーブルの上は置き場がなくなってしまうほど。3人分?これで?本当に????

洗面器入りトマトサラダ、クサウマドレッシング添え。
「ねえ、これ1人分?」 情けない声で聞いてしまった。
そうそう、あなたの分よ。

ぺこらの腕くらいある肉の塊。
「ははははは。」
お残しは駄目ですよ。

切る前のパウンドケーキよりでかい
四角く固まったオニオンリング。
「旨そう。でも、このヤケみたいな大きさはどうしたの?」

ドン! 音をたてて置かれるのは
ハインツトマトケチャップの大きなガラス壜。

周囲を見回すと、皆さん嬉しそうに
ケチャップをガバガバとかけて召し上がっている。

アメリカ人がケチャップ好きって本当なんだ。
半端じゃないかけ方に驚きながらも
優雅な仕草で、次々と平らげていくぺこらであった。
だって、今夜はレディなんだから。
慌てず、騒がず、残さず、ね。

確かにオニオンリングにケチャップは最高の組み合わせ。
幸せを感じる。長すぎる幸せに辛さも感じながら、
許容量を遥かに越えた夕飯は幕を閉じたのでした。

さよならの4日目。


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