楽しい南の島

教訓!最終日

実録ヌリカベ女。の巻

旅行もとうとう最終日。
黒々と輝くみんなの顔。

思いっきり遊んだことを示すその色。

ところが、ただ1人
旅行中ひたすら顔を守った女がいた。
竜ちゃんである。

ゴロゴロハナウマで寝ていた時も。
ドライブドライブ楽しいなの時も。

しっかり帽子を被り、
日焼け止めを1時間ごとに塗り続け、
みんなから
「変だから止めなって~!」
と言われても挫けずに頑張っていた。
顔だけを死守するその姿。

いつしか彼女はヌリカベと呼ばれるように…。

「ウルサイ!! ヌリカベで結構!」
と言い放ち、信念を貫き通した。

黒ずんだ顔の中で、
彼女の顔だけは煌煌と輝く満月のようだった。

「ヌリカベ~! そろそろ出発だぞ!」」
「ヌリカベ、遅れるな!」

みんな言いたい放題である。

成田到着。今は冬。
abcに預けてあったコートを取りに行って
着込まなくっちゃ帰れない。
おー寒い寒い。

では、これにて解散。
また明日会社でね。

チョット待って。
みんなコートと顔が馴染まない。
すっごく変。

唯一ヌリカベ竜ちゃんだけが
普通の日本人だった。

教訓:ヌリカベでもいい。旅先では帰国してからの事も考えよう。



© Rakuten Group, Inc.
X

Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: