Blue kiss

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深夜の妖怪談義

深夜の妖怪談義


Riiが唐突にSaaに話し掛けた。
「ねえ、Saa『ひょうべら』って知ってる?」
「知らない。」

「あのね、見ると病気になって、一緒に笑うと死ぬんだって。」


「ええっ~~~!」
一瞬で、ベッドの上で携帯をいじっていたSaaは
ゲラゲラと笑い始めた。
わたしもとなりの部屋で一緒に笑ってしまった。



「なに~~それっ!」
「キモいっ!」  ゲラゲラゲラ・・・!


「はじめて聞いた!」
「なに?妖怪大辞典に載ってる?!」
Saaとわたしが交互に大声で質問する。


Riiは自分で振っといて
あはははは・・・と笑っている。


「知らん。だけど超キモいでしょ!」


見ると病気になって、一緒に笑うと死ぬ。


「怖え~~~~~~!!!!」ぎゃはははははは・・・!!!
3人ともアホまるだしの下品な笑い声を
部屋中に轟かせた。



「それ、『ぬらりひょん』の間違いじゃないの?!」
Saaが引きつりながらやっとのことで叫ぶ。



「違うよぉ。ぬらりひょんはあれ、もっと違う妖怪じゃん。」
Riiが確信を込めて反論した。


「どおれ!」

Saaはベッドからドンと降りてくると
パソコンを開き

「検索」を始めた。


水木しげるの「妖怪大図鑑」だ。

「あったよ!ぬらりひょんはね・・・」


『妖怪の総大将ともいわれるが、やることはあまり
総大将らしくない(笑)
人間に悪事をすることが無上の喜びで、人の心理の隙をねらうのが
巧みな妖怪。人が忙しい夕方、どこからともなく現れ、勝手に屋敷に上がりこみ
勝手にタバコやお茶を飲む。』


「ああ~~これ、お姉ちゃんじゃん!!ガハハハハ・・・!」

Saaは一人でパソコンの画面に食いついて
笑いこけている。


「なによ。そんな話してないよ!」
「いや、ホントにぬらりひょんって、こんな妖怪だったんだぁ!」
「うるさいね。」


RiiはSaaの解説を聞かないふりをして
また口を開いた。

「それからさ、もっと面白いお化けがいるんだよ。」


「な~に!  今度はお化けか!」わたしが答える
「なにお化けぇ?」Saaが興味津々に聞く。


こんな話は皆大好きなのだ。


「気をつけお化け。」

「はぁ~~~? 気をつけおばけぇ~~?」

「きゃはははは・・・!!!」 聞く前から
わたしもSaaも可笑しくってたまらない。


「あのね、カズさんに聞いたんだけど、
高速度道路にしかでないお化けなんだって。

気をつけした恰好でダダダダダ・・・って走ってきて
運転席の窓を外から覗くの。」


ひぇ~~~~!!!

「それでね、暫くするとまた気をつけのまま追い抜いて
行くんだって。」


キモ~~~~!!こわい~~~~!!!

ぎゃはははははははは・・・!!!

「でさ、ユウくんがその話を聞いてさ、
撃退法を思いついたったいうから、『なになに?』って
みんなで聞いたら

「ドリフト走行で振り払って逃げる。って。
それでユウくんは両手を前に突き出してそのお化けの真似
する訳よ。そしたらカズさんが『おまえ、それ前へ習えだろ。』だって!」

「だぁあああああ~~~!!!」(爆)
「気をつけの姿勢、分かってる?って!カズさんが言ったんだよ。」

バカだねぇ~~!!!


しばし、また3人で爆笑。


笑いすぎて「おえ~っ」となりながらSaaはまだ
この話題に食いついてくる。
さすが自称「隠れおたく」の気質丸出しである。


「ねえねえ、他にどんな妖怪がいたっけ!」
「水木しげるに聞きなさいよ。」Riiがいう。

あ~あ、お化けも妖怪もウチのメンバーにかかっちゃ
「恐怖」を与えることはムリ。

Riiは時々お化けと一緒に寝てるっていうし、
Saaはいきなり部屋の中に「気配」を感じて

猫のようにじっと一点を見つめつことがあるし。


君らのほうがよっぽど怖いし、キモい。
妖怪も、お化けも、妖精も、天使も
この家にとってはみんな見えない友人なのである。


ほんと、キショーーーイお話(笑)


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