misty247

misty247

2014.01.31
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 本も半ばにきて「半世紀生きてしまった」とあって、びっくりした。
 やおらキーボードを引き寄せ、ググって生年をWikiで確認した。そんなことしなくても奥付に書かれてあったけど。1958年。

 『晴れたり曇ったり』は川上弘美のエッセイで、2013年7月が第一刷。
 巻末資料によると、初出2000年以降の書きものを、あちこちの刊行物から寄せ集めたものらしい。書かれた歳もまちまちなら、想定読者もまちまちなのに、並べ方に工夫があるのだろうか。一連のブログ記事を読むに似て、時間と想いの連続性を据えつつ読んで、違和感なかった。

 若い女性の手を思わせるように、文章には張りがあって艶もあって、ところどころに思考の飾りが、ラメきらめく爪のように配されてある。綴る手もきっとそうだろう。勝手に決めつけていたところに、半世紀生きたときて『誰が?』となった。数行戻って読みなおしもした。
 瑞瑞しいのは文章か、感性か。筆者の歳とは別に、文には文の齢があるのだなぁと思った。

 「へへん。」
 この一遍を読んでから、生きていること自体のスランプをキャッチするアンテナが感度高くなってしまったような気がする。滅入ることがあると「瓶の底に沈む小石」に、自分も同じように落ち着いてしまう。
 こんな上手に、負の感情へ誘いこまないでほしい。





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Last updated  2014.01.31 22:34:05
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