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2008.05.28
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カテゴリ: Movie
<きのうから続く>
『美女と野獣』でコクトーの技術顧問を務めたルネ・クレマンは、コクトーからさまざまなものを学んだと言っているが、中でも「アクシデントには常に心の準備をしておくように」という言葉が印象に残っているとしていた。そして名作『太陽がいっぱい』では海上の殺人シーンの撮影時に疾風が吹いて、あわやヨットが転覆しそうになるアクシデントが起き、それがあの場面に異様な緊迫感を与えたというのは有名な話。

『恐るべき親たち』でも最後の最後にアクシデントが起きている。ラストシーンでカメラが後退(トラックバック)していくのだが、撮影が終わってセットをバラしたあとの試写で、このトラックバックの動きがうまくいっていなかったことが判明する。カメラが後退しはじめたときから、画面がぶれるのだ。「もう一度セットを組み立てて、撮り直し?」皆が顔を見合わせ落胆したところで、コクトーのツルの一声が響いた。
「大丈夫だ。撮り直す必要はない。この画面にナレーションを入れよう。『こうして家馬車は走り続ける。流浪の民は立ち止まらない』とね」
こうしてアクシデントによる画面のブレは、建物全体が揺れ動く「家馬車」のイメージにぴったりになった。「詩人は事故をとらえて、詩に変容させた」(マレー自伝より)。

さてさて、『恐るべき親たち』(1948)の配役だが、『美女と野獣』とかなりダブっている。
ミシェル…ジャン・マレー(『美女と野獣』では野獣・王子・アヴナン)
マドレーヌ(ミシェルの恋人)…ジョゼット・デイ(『美女と野獣』ではヒロインのベル)
ジョルジュ(ミシェルの父)…マルセル・アンドレ(『美女と野獣』ではベルの父)


この3人の『美女と野獣』とはまったく違う演技もおもしろい。ジョゼット・デイについていえば、『美女と野獣』ではやさしくいたわっていた自分の父親役のマルセル・アンドレを、「息子のためなんて言って。本当は嫉妬だけじゃない」と罵る場面が迫力満点。

デイはコクトーの友人だった映画監督兼小説家マルセル・パニョルの愛人だった女性で、彼がコクトーに『美女と野獣』で使って欲しいと依頼した。パニョルとデイの痴話げんかにコクトーが仲裁に入っている様子が、コクトーの『占領下日記』に綴られている。

「1944年2月25日 マルセル・パニョルから電話。つらくてやりきれない、すぐ会いたいという。彼はやってきた。ジョゼットの置き手紙を見つけたのだ。破局だ。あの娘と彼は互いを支えあって生きていた。彼は彼女を愛している。リッツ(注:ホテル)のジョゼットに電話を入れる。すぐ来るように言う。その後、2人をぼくの部屋で2人にしてやる」

このときパニョル49歳、デイ30歳。が、そのあとすぐデイとパニョルは本当に破局した。そして、マレーが志願兵となってパリから離れ、『美女と野獣』を撮るかどうかプロデューサーサイドとコクトーがもめている時期に、デイのほうからコクトーに接近している。

パニョルのほうはデイと破局後、さらに若い20歳の恋人を見つけて、コクトーに「彼女は素晴らしい。問題はまだ20歳ということだが」という手紙を書いてよこしている (おさかんなことで) 。デイのほうはコクトー・ファミリーの一員として2本の映画に主演したのち、裕福なビジネスマンと結婚し、女優業を引退している。



イヴォンヌ(ミシェルの母)…イヴォンヌ・ド・ブレ
レオ(イヴォンヌの姉)…ガブリエル・ドルジア


この2人の演技はどちらも最高に素晴らしい。イヴォンヌ・ド・ブレについて、コクトーは「ほとんど神の領域」と手放しで絶賛している。マレーも「イヴォンヌが舞台に立つと、他の役者はかすんでしまう」と賞賛を惜しまない。滑稽で、残酷で、辛辣で、鈍感で、繊細で、愛情豊かで、そして毒気にあふれたド・ブレのオンナの感情表現の見事さは、まさに比肩するものがない(ド・ブレとマレーについてのエピソードについては、 4月13日のエントリー 参照)。

ガブリエル・ドルジアも潔癖な女性をやらせたら、右に出るものはいないかもしれない。ドルジアも早くからコクトー・ファミリーの一員で、1938年の舞台での初演当時から『恐るべき親たち』に参加している。コクトーから台本を読んで聞かされ、「熱狂的に役を引き受けた」と、マレーの自伝にある。ドルジアは『ルイ・ブラス』でも宮廷のしきたりに忠実な石のようにお堅い公爵夫人役を憎々しく演じていた( 5/22のエントリー に写真あり)。

『恐るべき親たち』は室内セットも魅力だ。実際の邸宅で「ロケ」を行った『恐るべき子供たち』とは対照的に、『恐るべき親たち』には登場人物の性格にぴったりの室内セットが用意されている。とくに螺旋階段のあるこじゃれたマドレーヌの居室は、まるでイマドキのマンションのモデルルームのよう。清潔なマドレーヌの家と違って、ミシェルの家はカオスそのもの。たいてい暗い部屋のベッドにいる自堕落なイヴォンヌ、いつもきちんとした格好で自分の部屋はしっかり整頓している行かず後家のレオ、散らかった部屋の床に転がって子供のように泣くミシェル。何をやっているのかわからない仕事場とキッチンをうろうろしている自称「発明家」のジョルジュはどうやら、かなりの夢想家のようだ。

『恐るべき親たち』は1939年に一度映画化が企画されていた。セットも組まれていたのだが、マドレーヌ役をめぐってコクトー&マレーと出資者である劇場支配人が対立。結局、契約は破棄され、セットも壊されてしまった。

このときのコクトーとマレーはプライベートでも熱い蜜月時代。映画化が頓挫すると、さっさとサン・トロペへバカンスに行ってしまう。

マレーを旅行に誘うコクトーの詩↓

新婚旅行に出かけよう
しかも本物の蜜月旅行を!
狂暴に、桁外れの馬鹿になろう
天からこない者のために

おお、ぼくの天使、お願いだ!
(君はぼくの幸福を好むだろ)
狂気の4日間をすごそう
眼以上にふくれる腹を満たそう。

抑圧し、説教する者は皆無
裂けんばかりの脈打つ心臓
眼下には、幸福な殉教者らの
薄紫のアネモネの花。(注:アネモネはギリシア神話では美少年アドニスが流した血から生まれた花とされる)

手と膝を捉え
ぼくらの間に忍び込み
ぼくらの愛撫を遅らせる
怠惰を決して放置するな。

幸福とは職業か?
幸福とは教えあうもの
そしてぼくの流す白い血は
全世界を甦らせるもの。(石沢秀二訳)


この詩には続きがあるのだが、あまりに生々しい (上の詩だけで十分生々しいか) のでカット。興味のある方は、マレーの自伝をお読みください。

そして、バカンス先で2人が戦争勃発を知るのは、すでに書いたとおり(詳しくは 3/30のエントリー 参照)。

ちなみに、このころのマレー君は、こんなにカワイイ↓
1939
これは映画のためのスチール写真ではない。動員されたマレーが戦場で撮ったスナップ。戦場の兵士が、犬を抱いて(この犬は駐屯地でマレーが拾った)こんなにステキに笑っていいのか。当時の日本じゃ考えられない。

もちろん、約10年たって撮られた映画版『恐るべき親たち』でのジャン・マレーもやっぱりハンサム。舞台『恐るべき親たち』の前の戯曲で、「ジャン・マレーはといえば、美しい。それがすべて」と批評家に書かれたマレーは、「次は美男でない役を」とコクトーにリクエストした。だが、映画を撮ったコクトー自身は、「 君が映えるよう、あらゆる効果に気を配り、強調したつもり」 とマレーへの手紙で書いているし、そもそも美男なのだから、やっぱり美男に映っている。さらにコクトーはマレーの演技についても、「君には泣かされました」と褒めている。『ルイ・ブラス』での「体操教師」発言のように、マレーに対してはだいたい批判的だった当時の批評家も、この作品のマレーの演技は高く評価した。















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最終更新日  2008.05.29 01:31:00


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