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結論から言うと、今回ホイアンで3泊したHOTEL ROYAL HOI AN - MGALLERY COLLECTIONは、素晴らしく美的で、清潔で、人的サービスも良く、申し分のないホテルだった。
だいたいのホテルは、インターネットのホームページの写真のほうが実際よりいいものだが、 HOTEL ROYAL HOI AN - MGALLERY COLLECTIONに関しては、ネットで見た写真どおりか、むしろ逆に実際のほうが素晴らしいくらいだった。
まだ新しいので知名度が低く、雨季でお客さんが少ない時期とはいえ、3連泊2人朝付きで 39800 円(しかもデラックスルーム)というのは破格だった。ホイアンは日帰りですませる人も多いが、実のところ懐の深い街だったし、腰を落ち着けて3泊するのも、ある程度の年齢に達した人にならお薦めできる。
こちらがホテルの部屋。木材と布の使い方がベトナムの洗練を感じさせる。
しかし、このクッション。実はかなり邪魔(笑)。夜のベッドメイキングでウォーキングクローゼットの上部にメイドが片づけてくれるのだが、昼間のうちにベッドに寝っ転がろうと思うと、クッションのやり場に困る。
バスルームもデザイン性重視で、実は結構使いにくかった。どかーんとデカい風呂桶・・・いやバスタブが鎮座しているのだが、そこには石鹸やシャンプー類を置く場所がない。しょうがないから斜めになってるバスタブの縁においたら、ツルッと滑り落ちて、お湯の中にボチャン。シャワーヘッドはスマホを長くしたようなスクエアな形で持ちにくい。
あとから気付いたのだが、バスタブの横にあるシャワールームで髪や体を洗い、このバスタブではお湯に体を浸すだけにすればいいのだ。だが、シャワールームは狭く、水はけがあまりよくない(水はけをやたら気にするのは日本人だけかもしれないが)。シャワーヘッドはバスタブのところにあるのと同じで、モダンでオシャレな形だが、使いにくい。
で、バスタブに水を入れたり、抜いたりすると「重さ」が変わって、どこかに当たるのか、「ドン」という音がする(苦笑)。デザインは重視するが、こういう水回りの施工はあまり気にしないのか?
ランタンの街、ホイアンのホテルらしく、机の上にはランタン風の照明。アンティークな雰囲気だが、モダンなデザインで、部屋の美しさをより高めていた。
ベランダに出ると、真下にプールが見える。東洋チックでモダンなデザインの、細かい モザイクタイルが敷き詰めてある。こういうところは、間違いなく最上級のホテル。泳ぐと金色の小さなモザイクがきらきらと光を放って非常に美しかった。水の温度もちょうどよく、水そのものもきれいだったが、天井はないので、雨が降ると雨水はそのままプールに降り注ぐ。
惜しむらくは、専門の脱衣場がなく、水着に着替えたいと言ったら、もろにトイレに案内された。 もちろん非常にきれいなのだが、トイレはトイレだしなあ・・・。
夜ライトアップされたプールは、幻想的でロマンチック。
プールの向こうには川と中州が見え、視線を遮る高い建物 はまったくない。窓からの眺めも「滞在型」ホテルでは大事だが、申し分なし。
ホテルの従業員は皆英語を話すのだが、全員が全員うまいわけではない。だが皆、とても感じがよかった。フロント(およびコンシェルジュサービス担当)の女性は堪能。コンシェルジュサービスは非常によかった。タクシーを呼ぶのはもちろんだが、ちょっとややこしい行き先だとスタッフがドライバーに説明してくれるし、 レストランの予約をしてくれたり、日本とイタリアに絵葉書をエアメールで送りたいと言った時も、手数料なしで(1枚15,000ドン)でやってくれたし、街の両替屋の営業時間を知りたいと店の名刺を見せたら電話をかけて聞いてくれる。
こういうキメ細かさは、もしかしたらお客さんが少ないからできたのかもしれない。 だが、東南アジアのこの人的サービスの良さに慣れると、もはやヨーロッパの――特にフランスの――建物だけは高級なホテルになんか泊まりたくもなくなる。フランスのサービス業の人間の程度の低さは、本当に最悪。ニースのホテルだったか、フロントに数回電話して、簡単なことを聞いたり頼んだりしただけで、モロに迷惑そうな態度で応対した(というか、なるたけ応対したがらない態度を見せた)女性スタッフがいたっけ。ああいう人間がまざって働いていないというだけでも、東南アジアの高級ホテルはストレスなくつくろげる。
ちょっと疑問だったのは、部屋の掃除。なぜか、こっちが部屋にいるときを見計らったかのようにやって来る。2日目だったか、10時ぐらいに出かける直前に来たので、「すぐ出て、午後2時ぐらいにいったん帰るから」と伝えたのに、帰ってきてみたら掃除されていない。で、部屋に着いたとたんに、ベルを鳴らす。連泊だから、タオル交換ぐらいでいい、と言われることを期待してるような行動だった。
やることはやってもらいたいので、「掃除して。私たちはロビーにいるから」と言って部屋を出て、気持ちのいい風の吹き抜けるロビーでくつろぎながら、掃除が終わるのを待ったりした。
客がいない間に完璧に掃除しておくのが真の高級ホテルだと思うのだが、 そこまでは期待できないようだ。だが、値段を考えれば、こういうことは別に文句をつけるほどの話ではない。
このホテルに決めたおかげで、期待以上に快適で楽しく、退屈しないホイアン滞在になった。
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