2006.12.20
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カテゴリ: 本馬鹿

アメリカの終わり

冷戦終結時に、
自由民主主義が究極の形で、これ以上イデオロギーが進化することがない
とする「歴史の終わり」を執筆し、それが新保守派(= 「ネオコン」 )のバイブル的に扱われていた
元国務省スタッフのフランシス・フクヤマの最新作。

「フクヤマがネオコンに決別宣言」みたいなことで話題になっていたが、
フクヤマ氏自身が大きく考えを変えて“転向”したというわけではなく、
ブッシュ政権の外交政策に疑問を持ち、
「あんたらとはもうやってられんわ!」って意味での“決別宣言”のようだ。

民主主義の拡大を推し進めるという理想は変わっていない。
しかし、軍事力を伴うやり方。
具体的に言うとイラク戦争については開戦前から反対の姿勢だったそうだ。
結果を見ても、ベトナム戦争並みの泥沼化。

「力を持って体制転換を行えば、自然に民主主義になる」

というのは勘違いであり、
国内に独裁や共産主義に反対し、民主主義を求める勢力がなければ成立しない。
相手国の国内情勢や文化などを理解した上で民主主義への後押しをするべきだと述べている。


・・・んだと思う(笑)

ぶっちゃけ難しすぎて、自分が内容をどれだけ理解できたのかちょっと怪しい^^;

日本版用の書き下ろしの「終章」は北朝鮮の核問題にも踏み込んでいて面白く読めた。
(逆に、本編は日本からは遠い話ばかりなので、読んでてキツイ)


ちなみにこの本のタイトル、
本国のアメリカ版は「America at the Crossroads(=岐路に立ったアメリカ)」
ヨーロッパ版は「After the Neocons(=ネオコン後)」
そして日本版「アメリカの終わり」

・・・悪化の一方やね(笑)





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Last updated  2006.12.21 12:41:24
コメント(7) | コメントを書く
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Re:アメリカの終わり(12/20)  
B.S.C  さん
いっぱいご本を読んでいらっしゃいますねぇ。

>相手国の国内情勢や文化などを理解した上で民主主義への後押しをするべき

当然といえば当然、と言ってしまえるほど簡単ではないのですね。

>力を持って体制転換を行えば

という事への反感はなかなか表に見えてきません。

それにしても「岐路」がいきなり「終わり」って、大丈夫なのかな。主観が強いタイトルですね。それともこちらがより内容にマッチしているのでしょうか。 (2006.12.21 13:44:46)

アル=ゴア支持者だったので…  
6年前にすでに「アメリカの終わり」を確信したオイラにとっては
今さら何を、て感じですが(^_^;)

今日のブッシュ政権の政策が、身内であるはずのネオコン側からも
否定的な評価になってきているということを示していますね。

>この本のタイトル
内容的には日本のタイトルが妥当なんでしょうね。
恐らく、原書では行間から「ブッシュ政権の行き詰まり」という主張を
読み取ることが出来たのが、日本語に翻訳したときに、
そういうニュアンスの面が薄れてしまったから
表題に原書の趣旨を持ってきたのかな、とは思います。

ただ、日本は現在、朝鮮半島問題で岐路に立っている状況なので
原書の「岐路に立ったアメリカ」の方が良かったかもしれませんネ。
(2006.12.21 17:58:04)

Re:アメリカの終わり(12/20)  
読んでてキツイ本を買って読む心境やいかに?^^
僕がウキペデルのと同じく、良い具合に脳細胞を殺してトリップしたいからでしょうか?w

しかし終わりを予測することほど簡単なものはないと思うんですけどね。
だいたいひとつのシステムがたちいかなくなって新たな方向に移行していくのは当り前のことですから。

「このままでは終わってしまうだろう」「◯◯は終わった」、この世はそんな文章で埋まってますから。

そりゃ物事はいつかは終わるだろうし、違う形に移行して続いたとしても、「前の形は終わった」と言われてしまうえばおしまいですから、最初から保険のかかってるような言い回しですわ。

そう言っとけば間違いにはならないという、紀元前の予言者の頃から続くレトリックかと思うのですが。

だいたい米国大統領って再々任がないんですよね?
ブッシュが終わるのは当り前だし、サイクル的にも次は民主有利だろうし、沈んで行く船からグッバイというような本が、これから現政権の近くにいた人から出されていくんじゃないでしょうかね?

読まずに言うのもなんですが、2004年に出しとって感じするんですけど。w (2006.12.22 00:07:01)

Re[1]:アメリカの終わり(12/20)  
M-NOMU  さん
B.S.Cさん
>当然といえば当然、と言ってしまえるほど簡単ではないのですね。

アメリカ人には「善意の覇権」という
日本人にはいまいち理解しがたい考え方を持っているようです。

>それにしても「岐路」がいきなり「終わり」って、大丈夫なのかな。主観が強いタイトルですね。それともこちらがより内容にマッチしているのでしょうか。

マッチしていません。
「歴史の終わり」「人間の終わり」という著書があるので
日本の出版社がそれに合わせただけでしょう。
(2006.12.22 11:55:24)

Re:アル=ゴア支持者だったので…(12/20)  
M-NOMU  さん
うっし~1977さん
>今さら何を、て感じですが(^_^;)

ちょっと保身的なニオイを感じましたね。
「ネオコンのせいだ」って空気になってきたので
「アイツらと一緒にするなよ」って反論始めたというか・・・

>今日のブッシュ政権の政策が、身内であるはずのネオコン側からも
>否定的な評価になってきているということを示していますね。

身内からの評価が変わったというか、フクヤマ氏からすると
「同じネオコンという言葉で一括りにしてくれるな」という事のようです。
「アイツらの考えは“ネオコン”じゃない。
どうしてもアイツらを“ネオコン”と呼びたいのなら
自分の事は“ネオコン”と呼んでくれるな」という憤りが
ヒシヒシと感じられます。

>内容的には日本のタイトルが妥当なんでしょうね。
>恐らく、原書では行間から「ブッシュ政権の行き詰まり」という主張を
>読み取ることが出来たのが、日本語に翻訳したときに、
>そういうニュアンスの面が薄れてしまったから
>表題に原書の趣旨を持ってきたのかな、とは思います。

そういう事でしょう。
内容的にはあくまで「ブッシュ政権の外交政策の行き詰まり」です。
B.S.Cさんへのレスにも書きましたが
邦題は、過去の著作と合わせただけでしょう。

>ただ、日本は現在、朝鮮半島問題で岐路に立っている状況なので
>原書の「岐路に立ったアメリカ」の方が良かったかもしれませんネ。

どうでしょうね?
本国で出版された2月の段階ならともかく
中間選挙で惨敗して政策転換を余儀なくされた状況で
「岐路に立ったアメリカ」も「何をいまさら」だったでしょうし・・・
それでも「アメリカの終わり」よりは良いでしょうけど。 (2006.12.22 12:13:54)

Re[1]:アメリカの終わり(12/20)  
M-NOMU  さん
まんまる商店さん
>読んでてキツイ本を買って読む心境やいかに?^^

必要があって読んだっていうのと、
そもそも買った時点では、こんなにキツイ思いするとは思ってませんから(笑)

>しかし終わりを予測することほど簡単なものはないと思うんですけどね。

誤解があるようです。
「アメリカの終わり」は「歴史の終わり」「人間の終わり」という
過去の著作に合わせて日本の出版社が付けたタイトルです。
内容は
・ネオコンという思想の成り立ち(ここが読んでてキツかった^^;)とネオコンの考え方
・それと照らし合わせて“現在ネオコンと呼ばれている人たち”がどのように“履き違え”をしているか、
 そして彼らがどのようなミスを犯したかを解説
・では、今の状況でどのように“民主主義の拡大”を推し進めるべきか
というもので、決して「アメリカはもう終わった」とか「ブッシュはもう終わった」という
物言いはしていません。基本的に愛国心に溢れている方のようです。

>読まずに言うのもなんですが、2004年に出しとって感じするんですけど。w

ちょっと後出しジャンケンっぽい気はしますね。
(2006.12.22 12:30:41)

Re[2]:アメリカの終わり(12/20)  
まんまる商店 さん
M-NOMUさん
>誤解があるようです。

いえ、逆に誤解されたようです。
その部分はこのエントリーの本文にも「邦題」と書かれているので把握しておりました。

本編にそのような邦題を被せられるととられるであろ匂いがあり、少なくとも日本側の代理がそれを感じとり、僕の指摘したような理由で「アメリカの終わりという邦題をつけた」ことへの揶揄なのです。

終わりと表現することへの揶揄ですから、その邦題をつけた者がその揶揄の対象です。


>内容は

ふむふむ。難しい。w

ある種の思想というのは、概ねよいと思われるされるから提唱されるわけで、それが具現化して諸問題に溢れてくると、この部分が間違っていると、思想そのものではなく具現者の解釈に問題ありとされるのもよくあるパターンではないかと。

それはおそらく実際にそうであるのと同時に、思想家の理想主義でもあると思うのですが。


>というもので、決して「アメリカはもう終わった」とか「ブッシュはもう終わった」という物言いはしていません。

そうなのですか。
ネオコンといって連想するのは共和党政権であり、ブッシュ政権をその集大成のように思ってしまったのですけが、ここに来てネオコンについて再認識しましょうというような本を出すことに、オマエらはきちがえやがってと為政者に対し揶揄しているようにとれたのかなと思ったのですが。

というか、もともとフランシス・フクヤマ氏について何か言おうとしたわけではないのですけどね。w


>ちょっと後出しジャンケンっぽい気はしますね。

新しいルールを作るアメリカでは後出しも許されているのでしょうね。 (2006.12.22 14:24:21)

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