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山本文緒【1】
【水青の読んだ本たち★山本文緒】
★ プラナリア ★ 山本文緒 ★
124回直木賞受賞作品
〈働かない〉彼女たちが抱えるやるせない想い
山本文緒が描き出す現代の五つのかたち。
★*~*☆*~*★*~*☆*~*★*~*☆*~*★*~*☆*~*★
【プラナリア】
乳がんの手術以来、何をするのもかったるい25歳の春香。
この洞窟の出口はどこにある(・o・?
【ネイキッド】
無職になってそろそろ2年になる。
最初は「34歳、無職」という響きが犯罪者の
ように聞こえて恐ろしかったが、それにも直ぐ慣れた。
今では「36歳、無職」に身も心もなじんだ。
2年前夫から一方的に離婚を言い渡されて、夫の会社で
働いていた私は自動的に職も失った・・・
無意味と有意義。ずっと長い間、その2種類の時間しかなかった・・・
【どこかではないここ】
【囚われ人のジレンマ】
【あいあるあした】
5つの短編集はそれぞれがせつない。
すごく不幸ではないけれど、幸せにもなれない・・
いつでもついて回る人間関係のわずらわしさ・・
自分は人に理解されていないという孤独感・・
男なんて全くあてにならない・・
世間なんて私のこと何などわかってない・・・・
と文句を言いつつ、心の癒しを恋愛に求めていたり・・
自分が自分自身を一番、分かっていないのかもしれない、
矛盾だらけの自分、理由のわからない憂鬱感。
“私何をやってるんだろう・・・”そんなモヤモヤが・・
そんな宙ぶらりんな気持ちが・・良く表現されている・・・
説得力があり、そう、そうなのよネ・・と共感でき、
誰もが身につまされる部分があるのでは?(゜_。)?
女性の焦燥を山本さん流に見事に描いた作品だと思った。
★*~*☆*~*★*~*☆*~*★*~*☆*~*★*~*☆*~*★
★ファースト・プライオリティー★山本文緒★
山本文緒さんの直木賞受賞後第一作。
31歳の女性を主人公に、31通りの
最優先事項を短編集にした小説。
【目次】 1.偏屈 2.車 3.夫婦 4.処女 5.嗜好品
6.社畜 7.うさぎ男 8.ゲーム 9.息子 10.薬
11.旅12.バンド 13.庭 14.冒険 15.初恋 16.燗
17.ジンクス18.禁欲 19.空 20.ボランティア
21.チャンネル権 22.手紙 23.安心 24.更年期
25.カラオケ 26.お城 27.当事者 28.ホスト
29.銭湯 30.三十一歳 31.小説
一話、一話がとても短いので読みやすかった♪
31個のストーリーを寝る前に1篇読んだり、
3篇まとめて読んだりと日記感覚で楽しみながら読み終えた♪
感じ方は人それぞれだと思うけれど31歳の女性たちへの
エールなのかも・・・すっきりまとまっているこの短編集は
山本さんの感性が感じられた♪
失恋の後とか、仕事がうまくいかない時や何かにつまずいた時に
上手くいかないのは自分だけではない・・
と元気になれる ストーリーがいっぱいo(^▽^o)(o^▽^)o
最後の短編“小説”の中で
「関心を持ってくれない人に、関心を持ち続けることはできない・・
人は過去には戻れない・・片想いは苦しくもどかしい。
そのもどかしさが自分を動かす宝物だったと知った・・」の
部分は文緒さん自身のことかな?と思った。
★シュガーレス・ラヴ ★ 山本文緒 ★
癒しの時を求めて綴る、現代女性のストレス・シンドロームを
浮き彫りにした短編10編を惹きつけられながら読み終えた♪
幸せなはずの私達の心と体は静に確実に蝕まれている
ただのありふれた失恋が、些細なセクハラが私達を
崖っぷちに追い詰めている。
どうか「甘えている」などと思わず、体の中から湧きおこる
悲鳴に耳を傾けてほしい(著者)
現代女性のストレス・シンドローム。
不安が心を押しつぶす。
孤独が体を蝕んでゆく。
絶望の底から癒しの時を求めて。
◆彼女の冷蔵庫 ・・・・・・・・骨粗鬆症
(短時間、正座しただけで骨折する?(゜_。)?)
◆ご清潔な不倫 ・・・・・・・・アトピー性皮膚炎
◆鑑賞用美人 ・・・・・・・・・・便秘
(美人と言われてトイレにも行けない?(゜_。)?)
◆いるか療法・・・・・・・・・・・突発性難聴
◆ねむらぬテレフォン・・・・・睡眠障害
(恋人からの電話を待って夜も眠れない・・・)
◆月も見ていない・・・・・・・・生理痛
(月に一度、些細なことで苛々する女性・・・)
◆夏の空色 ・・・・・・・・・・・・アルコール依存症
◆秤の上の小さな子供・・・・・肥満
◆過剰愛情失調症・・・・・・・・自律神経失調症
◆シュガーレス・ラヴ ・・・・・・味覚異常
(フードコーディネーターを突然、襲う・・・)
現代に生きている私たちの周囲には、
たくさんのストレスが 存在している・・・
恋が、仕事が、家庭が、彼女たちの心と体を蝕んでゆく。
避けて通れない現実、自分ではどうする事も出来ない事が
容赦なく襲いかかり、蝕んでゆく・・・
主人公の女性たちは意外と身近にいるのかも知れないと思った・・・
ストーリーが進むにつれ、健康な自分には考えられない
強さの内面に秘められた彼女たちの苦しみ苦痛に
胸を締め付けらるようなせつなさを覚えた
そんな彼女たちに一筋の光を見出してくれる・・
私たちの心はナイーブで傷つき やすい・・・
病まない女性もいつか病む日が来るのかもしれない。
生きることは、傷つき、辛くても自分の力で乗り越え
歩き続けていく ということ・・・
一生懸命生きて!と著者はエールを送っているに違いない・・・
★ 群青の夜の羽毛布 ★ 山本文緒 ★
“家族っていったい何なのでしょう?たまたま血が繋がっているだけで、
どうして一緒に暮らしているんでしょう?
丘の上の一軒家に引っ越してきてから、家族(女性3人)は狂い始めた。
家族とも他人ともうまく関係を結べずに大人になった長女(さとる)と、
その恋人(鉄男)をめぐって、母娘の憎悪、心の奥底に潜めた
暗闇が浮かびあがる…。崩壊の崖っぷちで、
それぞれが捧げる希望への祈り・・・
幸福を願い、家族の証を求めて、ひたむきに生きる家族の姿・・・
恋愛の先にある幸福を模索した、ミステリアス長編小説。”
解説で吉野仁さんが山本文緒小説は
“遠くから見ると共感、近くで見ると恐怖なのである”
と書いていた。読んでいてだんだん怖くなりぞくぞくさせられた・・(v_v;)
そして、惹きこまれていくうちにラストを迎えていた・・・
怖いけれど、この長編小説も面白かった(*’-’*)
絶対的な権力(暴力も・・)を振るう母親に立ち向かう事の
出来ない、さとる・・要領良く反抗する次女(みつる)と謎の父・・
奇妙だけれど何とか家族関係は保たれていた・・・
しかし、さとるに恋人ができたことで、家族のバランスが崩れ出す・・・
家族の繋がりや絆、その愛に苦しみ、もがく、みつるの姿に
いたたまれなくなり、少し怖さも感じた・・(。-_-。)
『母がみつるに言った言葉の数々の中に幼稚園児の
幼い彼女に“あんたなんか生まなければ良かった”
小学生の時、自分の名前の由来を聞いた時に
“私は男の子が欲しかったの、女の子はいらなかった”
と言われて宿題に“男の子のように元気のいい子になってほしいから”と
書いた記憶がある、そして男の子に生まれてこなかった自分をひどく恥じた。
母の冷酷な言葉や態度に触れる度に自分は
この人のなのだろうかと疑った・・・』という箇所があるけれど
酷く心が痛んだ(。-_-。) もし、私だったら・・・
悲しくて、悲しくて・・・(>_<)・゜゜・。生きていけるかしら?
家族から離れられない事情がある、でも恋人とは離れたくない、
そんな事が自分の身に振りかかった時の選択は?
たくさん、たくさん、考えさせられた小説でもあった。
★ パイナップルの彼方 ★ 山本文緒★
“毎日の暮らしから、逃げだしたいと思うことはありませんか?
仕事も家族も恋人も友人も、何もかも捨てて、知らない土地で
一からやり直したいと思ったことがありませんか?
私はあります。何度もあります。けれど、実行するほどの度胸は
ありませんでした・・・”あとがきの山本文緒さんの言葉。。。
「都会の片隅でひとり暮らしをし、父親のコネで入った信用金庫で
居心地のいい生活を送っている平凡なOL鈴木深文。
上司や同僚ともそれなりにうまくやっていたが、新人の日比野弓子が
配属された時から、深文の周りの凪いでいた空気が
ゆっくりと波をたて始めた・・・現実から逃げだしたいと思いながらも、
逃げだすことをしない深文の想いは・・・・」
ハラハラ、ドキドキのストーリー展開が面白く、アッというまに
読み終えた♪ 深文(みふみ)のボーイフレンド天堂義明には好感が
持てた(*’-’*)好みのタイプかナ?(゜_。)?
★ ブルーもしくはブルー ★ 山本 文緒 ★
山本文緒さんの小説「ブルーもしくはブルー」が
6月にTVの連続ドラマで深夜に放映されていた・・・
一週間分づつ撮りためていたのを最近観終えた・・しかし?(゜_。)?
ラストのラストが“プッ!!”と切れていた・・(UoU;)
気になって仕方ないので、小説を買ってきた♪
そして・・読み終えた(*’-’*)
「広告代理店勤務のスマートな男と結婚し、東京で暮らす佐々木蒼子。
六回目の結婚記念日は年下の恋人と旅行中…
そんな蒼子が自分のそっくり“蒼子B”と出くわした。
彼女は過去の記憶をすっかり共有し、昔の恋人河見と結婚して、
真面目な主婦生活を送っていた。全く性格の違う蒼子Aと蒼子B。
ある日、二人は入れ替わることを決意した。
誰もが夢見る“もうひとつの人生”の苦悩と歓びを描いた
切なくいとおしい恋愛ファンタジー。万華鏡のような美しい小説」
と裏表紙に書かれている・・・
人生は選択の連続で、AかBかを選ばなければならないという場面に
良く遭遇すると思う・・・Bの方を選んでいたら人生違っていたかも…
一度は考えた事があると思うそんな気持ち、
もし,本当に人生の選択がやり直せたら如何なっていたかしら?(゜_。)?
誰もが夢見る“もうひとつの人生”の歓びと苦悩が
描きだされている・・・
どちらのブルーを選んでもでたいして変わらないのョ・・・(*’-’*)
自分を変えない限りは…と言っているのかも?(゜_。)?
この小説は“ドッペルベンガー”によって
入れ替わりを実現させているけれど
現実は厳しく思い通りには行かないのョ・・
という事も思い知らされる・・
どんどん山本さんワールドに引き込まれていく内に・・
ラストシーンが・・・
TVドラマは現在に置き換えて設定している部分が沢山あるけれど
とても面白く観られた♪原作も読んでみようと思った人も
沢山いたと思う・・・水青のようにネ♪(∩_∩)ゞ
女性にとって本当の幸せとは何?私にとっての幸せって?
自分を見つめ直すのに良い作品だと思う。
現実的には殆ど不可能なのでほんの一瞬でも
甘い夢が見られるのも嬉しい(o^ー^)o
★ きっと君は泣く ★ 山本 文緒 ★
『椿、23歳。美貌に生まれた女に恐いものはない。
何もかもが思い通りになるはずだった。
しかし祖母がボケはじめ、父が破産、やがて家や職場で
彼女の心の歯車はゆっくりと噛み合わなくなってゆく。
弱者と強者、真実と嘘…誰もが悩み傷つくナイーヴな
人間関係の中で、美人だって泣きをみることに気づいた椿。
ほんとうに美しい心ってなんだろう?』
ラストはどうなるのかしら?とドキドキさせられた・・
ラストが近ずくにつれ心がギュ-ッと締め付けられ
息苦しくなり、せつない気持ちになってしまった・・
愛って何?と考えさせられてしまう・・
椿の美人ぶり、わがままぶりが羨ましく、
ちよっぴり憧れる部分もあったけれど、タイトル・・
“きっと君は泣く”・・そうなの・・・(。-_-。)
無敵に見える美人でもやはり同じ人間、
泣きをみることだってあるのです。
明るいストーリーではないけど、読んでみる価値はあると思う・・・
恋愛とは何か、そして大切なものは何かを
教わったような気がした・・・
“山本文緒さんの小説に出会ったのは1987年に佳作入選した
「プレミアム・プルーの日々」だった。
“夏という刹那の中で、若さゆえの無謀と脆さ、無邪気と残酷、それらが
彼女らしい少し斜めの目線で描かれていた。
山本さんがどれほど、その夏を宝物にしているか、よく伝わって来た。
読んでいて羨ましく思った。私もそんな夏が欲しいと思った。”と
唯川恵さんが解説の中で書いている。
(その小説を私も読んでみたくなった・・・)
あれから10年たつけれど自分のペースを守りながら、
着実に小説を発表し読者の気持ちを捕まえている。
一度ハマると抜けられない。ちょっと毒のあるとろがいい
という、唯川さんは山本さんの小説、エッセイを
すべて読んでいるのだそう。
山本さんの小説を最後まで読めば女は可愛くて
健気であるということがわかる・・
それをきちんと理解できる大人の男たちにもっと
出現してもらいたいと山本さんは望んでいるに違いないと
勝手に推測している。
これからもこのような小説を書きつづけて
もらいたいと思っていると彼女は言っている。
★ ブラック・ティー ★ 山本文緒 ★
確か数年前“恋愛中毒”がTVドラマで放映していたのを
結構、気になって観ていたのを思い出した・・・
山本文緒さんの原作だったのネ・・・
「胸に手をあててみれば約束を破ったり、
借りた物を返し忘れたり、誰でも思い当たる軽犯罪。
そんな罪にかき立てられる自分への不安、
他人への不信感。ひとのいじらしさ、可愛らしさを
鮮やかに浮き彫りにした、心洗われる物語」
ブラック・ティーを加えて
〔百年の恋〕 〔寿〕 〔ママ・ドント・クライ〕
〔少女趣味〕 〔誘拐犯〕 〔夏風邪〕
〔ニワトリ〕〔 留守番電話〕 〔水商売〕の
10話が収められている短編集はそれぞれのストーリーが
シンプルな文章ながら心に入り込んできて
ドキドキさせられる(∂_∂) 矢張り、
“ブラック・ティー”が一番おもしろいかな?
「ブラック・ティー」って薔薇の名前なのョ♪
山本文緒さんの他の作品も読んでみようかなと思った(。・_・。)
★ プレミアム・プールの日々 ★ 山本 文緒 ★
山本文緒さんのデビュー作『プレミアム・プールの日々』は
集英社文庫の「おひさまのブランケット」に収録されていた。
気になっていたので、早速、読んだ♪
“そこは時間の止まった楽園だった。サマータイムと呼ぶに
ふさわしいパラダイスだ。僕はとうに失ってしまったけれど
その輝きは永遠だ。僕の内にはいつまでも、
ひとつのサマータイムが輝いている。”と物語は始まる・・・
主人公の僕、朝比奈光一郎は高校3年生で市営プールの
監視員のバイトをしていた・・そのバイト先に新人で入って来た
奈緒子への想いを彼の目線で語って行くと言うストーリー・・・
山本さんのその頃の心情もかなり
入っているような気がする?(゜_。)?
山本文緒さんが生まれて初めて書いた小説の処女作が
コバルト・ノベル大賞の佳作を受賞したというこの作品は
初々しくて彼女も言っているように好感度の高い小説だった♪
山本さんが原稿用紙をひと升、ひと升、地道に埋めていったという・・・
そして締め切り日が7月10日だったので
コピーした原稿を郵便局に出しに行ったその時の
達成感を一生忘れることはない・・・
見上げる空は夏の訪れを告げるように晴れ渡り
強い日差しがポストをよりいっそう赤く光らせていた・・
その時の幸福感は今でも鮮明に覚えていると語っている。
★ まぶしくて見えない ★ 山本文緒 ★
彼女の初期(1988年)の作品(3冊目の文庫だそう)
は運動音痴で泳げないけれど成績だけは良い、不器用で一途な少女のひと夏の成長を綴った
青春ストーリ♪
少女だった頃の自分を思い出し、甘酸っぱい気分に浸りながら読み終えた・・・
好感のもてる登場人物♪ハッピーエンドではないストーリー♪
かなか面白くてイイ感じの少女小説だった・・(o^ー^)o
★ 眠れるラプンツェル ★山本 文緒 ★
“わたしは塔に閉じ込められていた・・・主婦という鎖を身にまとい、
まるでグリム童話のラプンツェルのように…。
汐美28歳。主婦歴6年、子供はいない、夫はいつも不在・・
明日が分からないから、今日が面白い・・・”
ちょっと衝撃だったけれど、とても面白くって、
また、また、文緒ワールドにどっぷり浸っていた・・・
主婦が隣の家の男の子(12歳)に恋をする?(゜_。)?
大人のおとぎ話なの?(゜_。)?
などと考えながら読んでいるうちに不思議な世界へどんどん惹き込まれてしまった・・・
ラストが素敵で読み終えて暫く爽やかな気分だった♪
文緒さんの小説の中には必ずドキっとさせられる言葉があって
その、ドキドキ感にすっかり嵌っているのかも知れない・・・私
★ みんないってしまう ★ 山本 文緒 ★
“大人になるにつれ、時間はだんだん早くなる。
物事は思った以上に早いスピードで流され、手のうちからこぼれおちていく。
そんな時、大切な何かをひとつづつ失ってはいないだろうか?
例えばそれは恋、信頼、友情だったり・・・・。
そうして残されるのは自分だけ。喪失を越え、
人はたったひとりの本当の自分に出会う。”
裏表紙に書かれてある文章に心引かれ読む気になった
12の短編小説はそれぞれのタイトルもユニークで、
勿論、それぞれが面白かった。
「みんないってしまう」はかなり笑えるストーリーだった(=^_^=)
山本文緒さんの小説は読み終えた後に色々なことを
考えるきっかけを与えてくれる・・・
“失くせるものはどんどん失くしなさい、そして失くしたぶんだけ見つけなさい”と
ある時、山本さんが語っていたのを聞いたことがあると編集者の女性が書いていた・・・
自分にとっての本当のしあわせとは?考えてみよう・・・(・_・)
★ 絶対泣かない ★ 山本 文緒 ★
あなたの夢はなんですか?
仕事に満足してますか?
仕事に誇り、もってますか?
お金のためでもあり、お金以外のためにもひとは働く。
職場におこるさまざまな人間関係とハプニング、
プライドにもまれて、ときには泣きたいこともある・・・
専業主婦から看護婦、秘書、エステティシャンまで、
あなたに向いている15の職業のなかで、自立と夢を
追い求める女性たちの人知れぬ心のたたかいを
描いた、元気の出る小説集。
《 目次》
花のような人―フラワ・・・・・デザイナー
ものすごく見栄っぱり・・・・・体育教師
今年はじめての半袖・・・・・デパート店員
愛でしょ、愛・・・・・漫画家
話を聞かせて・・・・・営業部員
愛の奇跡・・・・・専業主婦
アフターファイブ・・・・・派遣・ファイリング
天使をなめるな・・・・・看護婦
女神の職業・・・・・女優
気持ちを計る・・・・・・タイムキーパー
真面目であればあるほど・・・・・銀行員
もういちど夢を見よう・・・・・水泳インストラクター
絶対、泣かない・・・・・秘書
卒業式まで・・・・・養護教諭
女に生まれてきたからには・・・・エステティシャン
あとがき
【涙の力 日笠 雅水・・・・・・(手相観)】
15人の登場人物、それぞれに共感できる部分があった。
皆、前向きで一生懸命に生きているけな気さに、心打たれてしまった・・・
今、自分が置かれている立場から見えていないものがあるはず、
それを見つけてみようよ♪というメッセージに
((。_。)((。_。)ウンウンと頷き・・・
主人公たちがふとしたことから「変化」するきっかけをつかんで行く様子に
拍手(^^)//を送っていた♪
「もし、あなたがあなたの仕事が嫌いだとしたら、それがどんなつまらない仕事でも、
それをつまらないと思っているのはあなた自身です。
つまらない仕事を選んでいるのもあなたで、でもそのつまらない仕事で
お給料をもらって自分を食べさせているのなら、一見華やかそうでも、
誰かから扶養されている人よりは何倍も自由であること、時々は思い出してください。
どうか、あなたがあなたの仕事を好きになれますように。」
とあとがきで結んでいる。
山本さんの温かくって優しい心が伝わって来て元気づけられた♪
仕事やこれからのことを悩んでいたり、ちょっと疲れ気味の方々に
おすすめの一冊だと思った(*’-’*)
★ ★
★ ★
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