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2007年07月24日
カテゴリ： ここだけの話
日本全国どこへ行っても、ホテルや旅館のチェックアウトタイムは午前10時と、だいたい決まっている。
「久々に羽を伸ばそう」と夜遅くまでドンチャン騒ぎをした翌朝など、宴会疲れの身に、午前10時の出発はなんともあわただしく、つらい朝になるものだ。
一方、宿のチェックインタイムも、これまた横並びで、たいていは午後3時以降。
さて午前10時～午後3時まで、“空白の時間”は5時間もある。
宿側は、「この間に部屋の掃除をしている」という。
だが、係の人が掃除する様子を目撃する限りでは、あの程度の掃除なら3時間もあれば十分そうだ。
客がゆとりをもてるように、チェックアウトタイムが午前11時であっても、さして支障はないように思えるのだが・・・・・。
こんな疑問を抱いて、世界各国のホテルの事情通に、日本全国横並び的に宿のチェックアウトタイムが午前10時である根拠を聞いてみた。
すると、昔はたいていの宿で、チェックアウトタイムは特に決まっていなかったという。
それが現在のように午前10時となったのは、戦後、欧米のリゾートホテルのチェックアウトタイムをそのまま取り入れた結果だという。
ただし、欧米の場合、この時間になっているのはそれなりの根拠がある。
そもそも、欧米人はバカンスが長くとれるので、リゾートホテルに滞在するにしても、平均2週間は宿泊する。
長期滞在の分、ホテル側は、客が出発したあとの部屋の掃除に時間をかけなければならない。
そのため、チェックアウトタイムは早めに設定してあるのだ。
一方、お客の方も、何日もゆっくり過ごして、身体を十分休めた後だから、出発日の早起きぐらい、どうとも思わないですむわけである。
日本では全く事情が異なり、客の滞在は1日2日程度なのに、システムだけをマネてしまった。
その結果、ツラい早起きを強いられる状況になっているのだという。
最近、「ゆとりプラン」などと名付けて、遅くチェックアウトができるプランを設定している宿も少なくない。
但し、宿泊料金は、その分割高になっている。
しかし、そもそもの時間設定が単に、“欧米のマネ”にすぎないのであれば、エクストラ料金をとる根拠など、たいしてないような気がしてくるが、いかがだろうか。
次回は、水よりビールが多く飲めるわけ
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