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2019.06.08
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カテゴリ: 解剖学
二年前に定年まで2年を残して大学を退職した。退職直前に学会で発表をしたが、退職日を境に研究者の生活をやめた。ところが、再び研究者の仕事の声がかかった。退職まで働いていた研究室の教授からメールが来て、総説の依頼があるという。退職の直前に書き、退職後に出版された私の論文を読んだ人が依頼してきたらしい。論文に載せた私のメールアドレスはすでに使われていないので大学の住所宛に依頼が届いたのだ。

 依頼があった総説のテーマは15年間ほど私が研究したもので、いくつかの論文を出版してきた。その分野は他に研究している人がおらず私が一人でのんびりと研究しても先を越されたりはしない。それでいて論文を書けばちゃんとした学術誌に掲載された。だからこの分野の総説を書けるのは私だけだろう。メールをしてきた教授は最後の論文では共同著者になってもらった。内容的なことも相談したし原稿にも手を入れてもらったが、それ以前の私の論文については普通の読者と同じくらいしか知らない。背景を含めた全体像がわかっているのは私だけだ。

 退職する前に、この研究の総説を書こうかと考えたこともあったが、これはかなりの手間がかかる作業だ。ちゃんとした学術誌に総説を載せようと思ったら文献探しだけでも労力がすごい。結局書かずに退職してしまった。今回の話で掲載される雑誌は日本語で、臨床医が読むものだ。与えられるページ数も少ないし、引用できる文献の数も限られている。それほどの手間ではないし、自分がやってきた研究をまとめる良い機会だ。書くことに決めた。





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Last updated  2019.06.08 10:02:33
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