ハセガ座【紙粘土作品展】~レ・ミゼラブル~

ハセガ座【紙粘土作品展】~レ・ミゼラブル~

2009年11月14日(土)昼 レ・ミゼラブル



レミゼ・セクシー二大巨頭(勝手に付けました)の橋本&岡だ。
勝手に名付けたものの、これまで橋本バルジャンを見たことはなかった。

2年前に、欠けてはならなかった石井一孝と入れ替わってバルジャン入りした橋本さとし。唯一原作を読んでいないふとときバルジャンだと思っていたが、今回はどうなのか・・。

ふとときバルジャンだけど、昨年ミス・サイゴンで、エネルギッシュでムーディーなエンジニアを見せてくれた橋本に心を奪われ、初橋本バルジャンを切望していた。

いつものようにおけぴで軽い気持ちでチケットを取ろうとしたら、あらあら、全然残っていない。
東宝チケットはもちろん完売。橋もっさん、人気あるんだ~
こまめにおけぴをチェックし、やっと手に入れた1席。
空調のうるさい劣悪な席だが、まあ仕方ない。

劣悪と言えば、今回の周りの観客達も異常だった。
彼らに気を取られて、泣き損ねては大損。

というわけで、必死にレ・ミゼラブル観劇に挑んだ。

橋本&岡にぐいぐい引き込まれた。
息をするのも忘れ、喉から度々変な音も出た。

多少期待はしていたが、ここまで良いとは・・
橋本さとしのバルジャンは、エネルギッシュで、力強くて、暖かくて、抱擁力がある。歌い声は広大な大地のよう。男前な声だ。

暗い森で初めて会ったコゼットに、何の抵抗もなく心を開かせる説得力がある。
不可能を可能に変えてしまうパワーも備わっていて、かつ軽快で、自由さが溢れていて、もしかすると、歴代の全バルジャンの中で一番バルジャンに近いのでは・・・。
ただ一つ欠けているのは、苦労の影だ。19年間の不幸を背負っているはずだけど、私はそんなものは見たくないから、これでいい。

今日、初めて橋本バルジャンを見て気づいた。バルジャンに神々しさはいらない。

なおかつ、橋本バルジャンにはセクシーさと、やんちゃっぽさも備わっている。
演技はシンプルだけど、複雑な味がする。

銀の食器を盗んで逃げるところで、ぴょんと飛び跳ねるバルジャンは初めて見た。
「バルジャンの独白」での高音は苦しそうで、その他の高音も滑らかには出ていないが、その不器用さがまたバルジャンらしいという見方もできる、いやちがう、バルジャンはとても器用だ。(よくオーディションに受かったなあとも思う)。節々に爆発感があり、それがまた飽きさせない。
「裁き」の最後の「24653」と叫ぶところ、やんちゃだ。

このセクシーな人と対等に戦えるジャベールは、岡ちゃんの他にいないだろう。エネルギッシュにはじけているバルジャンに対する岡ちゃんは、最もクールでセクシーなジャベールだ。

相変わらずしなやかな声と輪郭は、一層美しくセクシーに見えた。横顔の色っぽさは、尋常じゃなかった。何が彼の美しさを引き出しているのだろうか。
そして、いつになくハキハキと力強い。重さも増して、パワーアップしている。

「囚人の歌」のジャベールの声に鳥肌。
「対決」のジャベールの声は、あの美しい容姿とは結び付かないような奥行きのある、重い美声。

自殺では、岡ジャベール最高の自殺を魅せてくれた。
オクターブUPは復活しており、「あいつの罪まで許していいか」の「あいつ」のところ、唯一熱くていい。

セクシー二大巨頭の競演、見心地、聴き心地、最高~

パリ。
おや、今日のガブローシュもいけてるぞ。春口凌牙くんか。はつらつとして、大人びている。決めるところ、ビシッと決まっている。気持ちが良い。

エポニーヌは、笹本玲奈。申し分ない、完璧なエポニーヌだ。熱く、切なく、魅力的。

そして、マリウス登場。かわいいかわいい泉見くん。
自分の美しさに気づいていないマリウスにぴったりの無邪気な泉見くん。
トゥイといい、アルフレートといい、なりふりかまわず恋してしまう役がとても似合っています。

アンジョルラスも、現アンジョルラスで一番の坂元健児。声にはこんなにも迫力があるのになんか地味。だけど信頼感があるので、今日のような公演では、坂元健児で本当によかった。

ファンティーヌも悪くなかったし、今日は、いいレ・ミゼラブルの日だ。限りなく大満足に近い。

いろいろ書き足りない感動があるけど、夜が更けるにつれ、記憶も消えてしまい、頭も働かなくなってしまったので、今回はこの辺で。

P.S.
カーテンコールでは、テナルディエの妻がひときわ光っていた・・・というか、目立っていた。お花を投げた後の再カーテンコールで、皆一列に並んで手を振った後、一同お辞儀をしているタイミングで、テナルディエ妻が一人、列の後ろで手を振っているではないか。客席は爆笑。再々カーテンコールでは、舞台の縁で岡ちゃんに押されてるし、再々再カーテンコールでは、真ん中に無理矢理入りこんで来て、退場の時にコゼットにライバル心をむき出しているし、再々再々カーテンコールでは、一人最後まで退場しなかった挙げ句、結婚式の場面のようにひっくり返って、橋もっさんとテナルディエに両手を取られ、引きずられて退場。。。(セットの影に隠れてもまだ引きずられていた)
見事に主役になっていた!
田中梨花おもしろい・・・。

あと、岡ちゃんがジャベールコートを脱ぐというサービスもあった。コートを脱いで白シャツで登場しただけだけど・・橋もっさんと並んで、どっちがバルジャンだかわからない感じで。


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