ほかにもあります！こんなお仕事
さて、薬剤師のお仕事って、病院の薬局や薬剤部、調剤薬局で調剤業務をやっているだけでしょうか？いえいえ、そんなことはありません。薬剤師のお仕事は、実に幅広く、多岐にわたっています。僕は地方公共団体で行政薬剤師として勤務していた時期があり、そのおかげで、薬剤師といわれる人のほぼすべてのお仕事を経験しています。一風変わった「薬剤師」だと思います。そこで、病院薬剤師や調剤薬局で勤務する薬剤師以外ののお仕事を紹介していきます。①製薬企業における薬剤師のお仕事
製薬企業に勤務する薬剤師の大半の方は、営業（ＭＲ：Medical Representative）に従事されていると思います。これは、医師や薬剤師に、薬品に関する情報を提供する仕事と考えていいでしょう。もちろん、このお仕事は薬学部以外の学部を卒業した人もしている方が多いですが、認定制度が設けられていることもあり、薬学部卒が有利な状況になりつつあるようです。企業においては、他にも学術担当・研究職といった職種の方もいます。ただし、この職種は必ずしも薬学部卒の方が有利というわけではなくなっているようです。
②行政の分野で働く薬剤師のお仕事
行政の分野で働く薬剤師の仕事も多岐にわたります。厳密に言えば、地方公共団体や国立、あるいは国公立大学の附属病院で働く人もそれに含まれますが、ここではその人たちを除いて、行政の分野で働く薬剤師のお仕事を紹介します。
Ⅰ．食の安全を厳しくチェック！
食品の安全な流通と良好な衛生状態の保持に一役買っている食品衛生監視
員。薬剤師がこの仕事についている例は多く見られます。国や各地方公共団
体の他、全国各地の空港や港にも配属されていて、輸入食品の衛生と流通に
も眼を光らせています。
Ⅱ．身近なくらしの衛生もおまかせ！
私たちがよく利用する床屋さん・パーマ屋さん・クリーニング屋さんをは
じめ、映画館やプール、銭湯や健康ランド、果ては大規模なオフィスビルに
いたるまで、人の出入りのある施設の衛生保持を目指す仕事。これが、環境
衛生監視員のお仕事です。その他、空気や水の衛生と、ホントに幅広い、た
くさんの引き出しを持ったお仕事です。
Ⅲ．ダメ！ゼッタイ！！
極めつけはこのお仕事。薬事監視員は、薬物の不正な流通防止はもとより
薬物に対する普及啓発、麻薬や覚せい剤などの摘発といった司法にかかわる
部分のお仕事もしています。また、医療機関の許認可や監視・調査業務とい
ったお仕事も担当しています。
これらに加えて、衛生検査所や衛生研究所における試験・検査・研究業務
もあり、行政における薬剤師のお仕事は多岐にわたっています。
③地域に根ざした薬剤師のお仕事
個人で開局している薬剤師の中には、地域の学校より「学校薬剤師」として任命された方もいます。学校薬剤師は、学校での食品衛生検査や水質検査、薬品保管の実態調査などを通じ、学校における食品衛生・環境衛生・薬事衛生のすべてを担っています。また、学校長の依頼等により、児童・生徒とその親御さんを対象にして、薬物乱用に関する講義や地域環境の保持に関する講義も行います。これらのことを通じて、地域に密着したお仕事も行っています。
いかがでしたか？簡単にではありますが、薬剤師ってホントに幅の広いお仕事をしていることが実感できたでしょうか？突き詰めて書こうとすると、ここだけでは収まりきれませんが、「病院薬剤師のお仕事」のページとあわせて、読んでいただくと、少しはわかるんじゃないかなぁ？
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