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朝、学校に行く前に、子どもたちはお寺の広場に集り、野球や鬼ごっこをしてたっぷり遊んだ。時間がくると上級生が列をつくらせて、20分ほど砂利道を歩いて登校した。学校につくとカバンを教室に放り込んですぐ講堂やグランドに行き、また思いっきりみんなで遊んだ。
講堂での鬼ごっこは、つかまった子どもたちが次々に鬼に加わりどんどん大きな包囲網ができて、追いかけていくもので、鬼をはやしたてながら巧みに逃げていくスリル満点の遊びだった。鬼に追われる子どもたちは、講堂の中を走り回りながら、やがて、1mほど高い講堂の正面の壇上に飛び上がった。
手をつないで追いかける長い鬼にとって、高いところは飛び上がることができない弱点であった。壇上に飛び上がった子どもたちは、声を合わせて、手を打って鬼をはやした。「上がれ、上がれ、みんな上がれ」・・・・。子どもたちの合唱が続いた。
私が小学校に入学したのは、終戦直後の1946年(昭和21年)。墨をぬった教科書の記憶がかすかに残っている。当時を思い出してみると、この子どもの時間には大人はまったく登場してこない。
私の子ども時代は、子どもだけで考えた面白くて底抜けに楽しい遊びの世界が毎日のように繰り広げられていた。そうやって遊んでから、毎日、学校の勉強が始まった。宿題などというものは、ほとんど記憶に残っていない。子ども時代が、このように底抜けに楽しかったという経験で満たされていることは、私という人間の一番核になっているように思われる。
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