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会津の冬の遊びには、そりやスキーやスケートがあった。
そりには、「げす」ぞり、箱ぞり、舵取りそり、たたみ1枚ほどの大きなそり(馬そり?名前が出てこない)などがあった。「げす」とはお尻のことである。
げすぞりは、そりの上に「げす」をおろしてすべる一番簡単なそりである。足で方向をコントロールしながらすべりおりる。スキー場などに行くとプラスチック製のものがおかれていて、子どもたちが楽しんでいるあれである。スキー場のそりには足がついていないが、げすぞりには、板の下に2本の滑走面をもった足がついていた。
箱ぞりは、大き目の「げす」ぞりの上に箱を固定したようなもので、平らなところを子どもを乗せて歩くのには適していたが、その中に入ってすっぽり腰から入ってしまうと、まったくコントロールがきかない。そこで「げす」ぞりを後ろに連結して、後ろからコントロールしてもらう。なかなかこれがおもしろい。
舵取りそりは、げすぞりの上に板を固定し、前の方にのばし、そこに穴をあけて舵をとるための小さいそりをとりつけてすべる。
たたみ1枚ほどの大きなそりは運搬用に使われていたもののようだが、これに何人かが乗って先頭にのった子どもが、足で方向をコントロールしながら滑り降りる。これも良く滑っておもしろい。
そりで一番楽しめた斜面は2つあった。そのひとつが学校の裏手の栗林のなかの山道を踏み固めた長い変化に飛んだコースであった。ここをくだると快適なスピードが出た。スピードが出すぎて、ところどころでひっくりかえった。あきもせずに下っては、またそりをもって上まで歩いて上った。笑い声が、静かな雪山にいつもこだましていた。
「げす」ぞりや舵取りそりは自分たちで工夫して作った。のこぎりやなたをつかって材料を加工し、竹を手に入れてきて、それを火にあぶって曲げて滑走面を作った。竹を左右対称に曲げることをはじめ、板を直角に切る、平行に足をつける、垂直に釘を打つ、竹に錐で垂直に穴をあける、というようなことが自然に要求されていた。
こうして自分で作ったそりが、風を切って快調に滑るときの楽しさはまた格別であった。しかし、そのそりは、やはりすぐに壊れた。そのたびに、また自分で修理して滑った。雪が降ると、子どもたちはワクワクしていた。
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