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小学生にとって野外写生は楽しみのひとつだった。誰に教えてもらったわけでもないのに、宗之君は写生がとてもうまかった。どうしてうまくかけるのか不思議でならなかった。
山を背にした小高い場所にある学校から少し下ると、もう左手半分には田んぼがずっと広がり、その向こうの東の方向に、大戸山がどっしりとそびえていた。毎日、朝日は、大戸山からのぼってきた。形が美しいわけではないが、重量感のある山で、紅葉などはじつに美しかった。学校の裏手から大戸山につらなる山々も紅葉は美しかった。そのふもとには二つほどなだらかな扇状地があった。
秋のある日、午後から野外写生だということで、10人ほどが、裏山に出かけた。そこにはちょうど実りはじめた栗の木がいっぱいあった。2時間ほどの写生の時間を、子どもたちは栗めがけて石を投げては栗を落とし、夢中で栗拾いをしてしまった。面白くて面白くて夢中だった。ようやく我にかえったときは、もう6時間目も終わりに近づいていた。私たちは、あわてて何か描こうとしたが、私は、どういうわけか、運悪く道端の草を数本描いてしまった。これも自然のうちだから写生だろうろうと一応考えたことが思い出される。しかし、学校に帰ってそれをおそるおそる提出したところ、先生から「もう一回行って描いて来い!」と怒鳴られてしまった。
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