波のマニマニ

波のマニマニ

化学治療 1クール (1)


波次は次に何をされるか心配なのか血圧が130に上がっていた。

んん?なんか違う?と思うと、鼻管が抜けている、えっもうとっていいの?と思ったが、実は自分でひきぬいちゃったらしい。
それも、看護婦さんの目の前で!
よほどストレスが溜まっていたのか、これみよがしに引き抜いて、俺はやってやったぜ!というような顔をしてたらしい。
ホントこの息子は・・・
当然、H先生が呼ばれて、再度入れる事になったんだけど、猛烈に反抗して、H先生と喧嘩したとか・・・
でも病室に帰ってきたら、嘔吐がはげしくなってきて、やっぱり入れられちゃった。

抗癌剤  
 VP-16   100mg/?  五日間持続
 THP-ADR  40mg/?  三日目のみ
 CPDP     18mg/?  五日間

抗癌剤を入れる前にカイトリル(制吐剤)を入れた。
その後、抗癌剤を入れはじめると、波次は突然、目の焦点が合わなくなり、ぐったりしてしまった。
あわてて先生を呼ぶが、特に異常はないようだ。
これが五日間も続くのかと思うと気が重い・・・

波次は救命がよほどショックだったのか、まるで人が変わったようだ。

救命から戻ってから、波次はベッドの柵をつかんで寝る・・・
今迄、一人で寝た事なんてなかったのに、いきなり一人にされたせい?

笑ってくれない、おしゃべりもしてくれない。

すごく敏感になって、病室の戸があく音を聞くだけで泣き出す・・・

夜も何度も何度も泣いておきた。
私がつきそいベッドから起き上がるのより早く、そのたびに看護婦さんが飛んで来る。不思議?



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