DAYS

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いよいよ出産



常にテンションは高く、まるで遠足に行くかのようにお菓子やらカメラをバッグに詰めて心待ちにしていた。

予定日である4月27日になっても何の変化もなく、予約していた健診へ出かける。

あと一週間は自然な陣痛を待てるけど、それ以降は胎盤機能が低下して危険なので、入院をして出産日を決めましょう、ということに。

この日の健診で、子宮口を柔らかくする薬を投入。

翌日も特別な変化もなく、友達と電話したりしてのんびり過ごす。

4月29日の朝、いつもと違う感覚に目を覚ます。

トイレに行くと、生理がきていた・・・正真正銘のおしるしね。

一気にテンションが上がる!

今思えば、この時からジワジワと陣痛があったんだよね。

夕方まで普通に過ごして、大好きなハンバーグ弁当も完食し終える頃、不穏な痛さを感じるものの、陣痛とはこんなもんじゃない!と思い込み、お笑い番組に興じる。

段々とイライラし始める。もう怒りたい感じ。

なんだか定期的にその感情が押し寄せる。

どうも、おかしい・・・やっぱり陣痛!?お風呂に入ろう!さっぱりしたところで、腹ごしらえ♪

モスバーガーを食べる。(なんかハンバーグ系ばっか)

いよいよ、大出血してきたので、クリニックへTEL。

すぐに来てください、とのことで旦那と向かう。

着いて内診してもらうと、既に子宮口は7cm開いていた。

「こんなに開くまで、随分痛かったでしょう?こんなに我慢できたんだから、無痛じゃなくても大丈夫よ!みんな産んでるんだから」
と言われたものの、勿論そんなのお断りだ。

無痛分娩と決めた日から、私は出産に対する恐怖が薄れ、それどころか今か今かと楽しみにしていたのだ。

先生が来て、ちゃっちゃと麻酔の準備が行われた。

この日の為に、本やらネットやらでシュミレーション済み。

割と落ち着いて臨めたかな。

硬膜外に麻酔を注入する為のチューブを入れるのも痛くなかった。

ただ、体はガタガタと震え看護師さんに抑えられた。

さっきまで子宮の底に焼きごてを押し付けられていたような痛みは遠のき、旦那や看護師さんと談笑できるようになった。

進みが早そうとのことで、この段階から分娩台を陣取る。

麻酔のせいか、陣痛がきても分からず、モニターを見ながら助産師さんの指示によりいきむものの、なかなか進まないみたいだった。

そうこうしているうちに朝になり、夜勤の看護師さん達が「頑張ってね~」と去って行った。

日勤の助産師さんに代わり、体育会系の私は「よろしくお願いしまっす」と挨拶。

この人が私の地元出身ということで、ローカル話しで盛り上がる。

それにしても、麻酔ってスゴイ!陣痛の波がドンドコやってきているというのに、汗ひとつかかずに笑顔で会話ができてしまうの。

再び、強い張りに合わせていきむ。このいきみで赤ちゃんがもう見えてきたという。

あわただしく準備がなされ、先生も到着していよいよ大詰めらしい。

ちなみに、私の出産したクリニックでは事前に会陰切開をしないのでホントに最後の最後に先生が登場する。

で、力いっぱいいきんだところ・・・「おお~っ、しっかりした赤ちゃんだよ~!」と先生が叫んだ。

え!?もう?と思った時には先生が取り上げてくださってました。

正直、感動よりも「う、うっそ~」って感じ。

感覚がなくて、スルリとした感触がわかりにくかったみたい。

でも、待望の我が子を目にしたとたん、もう鼻がか~っと熱くなってきて涙が次から次へと溢れ出した。

「ありがほうございまひた、グスッ、グスッ」と先生やスタッフのみなさんにご挨拶。

感動に浸りながらも、衝撃的な事実が・・・。

「切れちゃってるので少し縫うね~」

やはり、切れましたか・・・。

でも、無痛の麻酔のおかげで相変わらず無感覚!

それよか、赤ちゃん!赤ちゃん!と、カンガルーケア。

ぶへへ、おもしろ~い!でも、かわいい~!グスッ、グスッ(涙)


ガッツ石松のような君だけど、私たちをパパとママにしてくれてありがとね!

これから、よろしくね♪


2005年4月30日(土)

身長49センチ 体重3232グラムの女の子 誕生!

この日は、私のバースディイヴ。

誕生石をダイアモンドにしたくて、毎日4月中に産まれておいでね~と話しかけていました。

ホントにその通りに産まれてきてくれた!

親孝行だね~、ありがとう。


感動は冷めることなく、その後二時間、分娩台の上で泣き続けました・・・。     








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