HAPPYな人生のために

HAPPYな人生のために

陸上で出会った人

陸上で出会った人

■2003/01/12 (日) 人に与えられたもの、これから私が与えるもの

陸上自体の、ハイジャン自体のおもしろさに加えて、
もうひとつの喜びは
恩師や仲間との出会いだった。

私は、恵まれすぎているほど、人に恵まれてきたと思う。
私の人生の中で、もっとも感謝すべきは私に教えや優しさや痛みをくれた人々だと思う。

まず、親に恵まれたと思う。
一応のマナーは小さい頃から教え込まれ、
学ぶも遊ぶも自由にさせてくれ、
それだけのお金も出してくれて、
生き方の見本となる背中も見せてくれた。
父親と母親はいいバランスがとれていて
家庭内にいつも愛があったし、
親の前向きで努力家なところがとても素敵だと思う。
私の人生は父母に支えられ、そして生き方にも影響を与えてくれた。

そして親の次に自分に影響を与えただろうと思うのが、
高校時代の恩師だ。
日記にも何度も登場させているのが(無断で)、
教師としてとても優れた人だったと思う。

その言葉にはいつも重みと真実が込められていたし、
何より、私の陸上における方向性を、ひいては人生における方向性を
導いてくれた。

間違えれば叱ってくれたし、
陸上をできる環境を常に整えてくれていた。
褒められることは、皆無といっていいほどなかったし、
当時は尊敬よりも畏怖の感情が強かったけれども、
でも、この先生を信じてついていこうと
決めていた。

先生の導きで、
インターハイまでいけたし、
ハイジャンをもっと好きになれた。
ものごとにいつも本気で取り組むようになったし、
努力することも一層覚えた。
あれよりつらい練習はないだろうと思える
厳しい練習をすることで強くなったこともある。
といって、理不尽なシゴキがあるわけでもなく、
いつも合理的で、中長距離の先生がハイジャンの私を教えるために
一生懸命考えてくれていた、と思う。

今でも心に強く残っている言葉がある。

インターハイ選手といえど、
私はものすごく不器用で新しいことをできるようになるのに
すごく時間がかかった。

冬季練習にハードルの練習があって、
何度やっても2台目のハードルに足が届かない。
足をぶつけて痛いし、怖いし、できないという劣等感にも苛まれるし、
つらかった。
たぶん、痛いのよりも”できない”と思うことが一番つらかった。
それでとうとうやめようとした。
あきらめようとした。
どうせ不器用だし出来ないんだし・・・。

そのときに
「できへんのやったら、できるまでやったらいい」
と言われた。

逃げ出そうとしていた私にはずきんとした。

それもあって、できないことをあきらめないようになった。

できないんだったら、できるまでやったらいい。
あきらめないこと、
それはそのときからもう、私の心に染みついた性質になったのかもしれない。

あきらめない。
できないと思わない。

――あれ、もしかしてこのせいで、ずっとつらかったのかな。あきらめられなくなって。
あきらめないこと。基本姿勢はこれですな。――

大学受験の一ヶ月ほど前に、どうしても数学ができなくて不安で仕方なかったとき、
久々に先生と話す機会があった。
どうしてもできないんです。私数学ダメなんです。バカなんです。

そう言った私に
「あかんと思ったらあかんのや。な。がんばれ。」
と先生は言った。
その言葉に随分励まされた。

あきらめないことで、
大学入学もインターハイも手に入れた。
もしかしたら、あそこでハードルをあきらめていたら、
かなわなかったかもしれない。

努力がすべてを決めるわけではないだろうと思う。
どんなにがんばっても無理なことはあるかもしれない。

でも、できないと思わずに向かっていく能動的な姿勢が、
成功を導くのかもしれない。

その姿勢をずっと支えてきてくださったのは、先生だった。

その出会いは私のもっとも重要な出会いだったと思う。

――おかしいな。あきらめるために書き続けているのに、
書けば書くほどあきらめていいのか、という気持ちになる。
ダメだと思うからダメなのだ。
だからあきらめちゃいけない。
まるで今日の文章は、それを訴えているみたいじゃないか。
でも、その気持ちを今まで自分の負担にしすぎたから、
強く強く願うのは一度やめよう。
休もう。――

こういう思いを誰かに伝えられたらどんなにいいか、と思う。
陸上で真剣になったことが、
どれだけ後の生き方に影響を与えたか。
生き方に対してもハードルに対しても不器用なのは変わらない。
まっすぐにぶつかっていくことしかできないから、
いつも痛い思いをする。

でも、私みたいなこどもがたとえばいたら、
私がもらった言葉をかけてあげたいと思う。

話がずれてくるが、
私が今までたくさん人にもらったものを、
今度はあげる側に回れたらどんなにいいかと思う。
負けないで、あきらめないで、きっといいことあるから、
って人に言いたい。

世の中に素敵なことや楽しいことがたくさんあることも、
誰かに伝えたい。

そういう仕事ができればいいのにな。



© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: