ケルトの夢

ケルトの夢

フェイス


誘拐されて脅された方たちは本当にお気の毒だったけど、「映画顔負け」と世間をあ然とさせました。

この事件の速報を聞いて、真っ先に思い出したのが、R・カーライルの『フェイス』(アントニア・バード監督 )。言うまでもなく『フル・モンティ』のR・カーライルですv


こっちはロンドンの造幣局にまんまと忍び込んで、という手口だったけど、リアルの事件ほど鮮やかじゃなかった。
成功したものの、翌日には分け前が消えて…誰が裏切り者か…

カーライル演じる主人公は、社会運動家の母と恋人がいて、本人は「ロビンフッドになりそこねた」(と紹介していた方がありました)反体制のチンピラ。
「大泥棒」のリーダーになるには、細身で、どこか少年ぽくて、憎めない男。

見た人が口々に評価しているのは、会話やさりげない描写の味わい。
確かにUKのある部分を切り取った作品で、モノトーンなイメージの小品だけど、おもしろい作品です。

何しろ犯罪者ですからね~、「肯定的」な目線に戸惑うけど(この辺が『トレスポ』とかも戸惑う点だよね~)。

でも、「この作品のカーライルに惚れた!」という男性が多いというから、やっぱり彼の魅力をすごく引き出しているんだね。そのほかの役者も芸達者だしね。「カーライルの魅力に依存した映画」と言う評価もあって、それもあたってるけど。女性の監督です。


私がこの映画で1番印象的だったのが、主人公の母がクルド人難民救済のデモをしていたこと。今では日本にもクルドの人たちが来ていて有名になったけど、当時の私は「クルドって??」と、初めて聞いた言葉で、気になって仕方ありませんでした。

1997年制作で、ミニシアター系で公開、ファンなので喜び勇んで観に行きましたv
個人的には好きな映画です。




<オマケ>
アメリカ英語にはない、フル・モンティと言う表現について、 Dailymovie さん のサイトで以下のように説明されていました↓

Montyは、第二次大戦でドイツ陸軍のロンメル将軍を負かしたモンゴメリー元帥の愛称で、この人の何でもとことんやる性質に由来しているそうです。
そういえば、『テイラー・オブ・パナマ』の中で、ピアーズ・ブロスナンが、スーツの仕立てを「フル・モンティで頼む」と言っているシーンがありました



「とことん」「ぜ~んぶ」 という意味なんですね。


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