にこにこタウン

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出産3人目



 2006年9月29日  11時、2838グラムの女の子を出産しました。元気に生まれてきてくれてありがとう。



 9月29日、あかちゃんが下がりすぎていて夜中の2時ぐらいから眠れなかった。なんだか気持ち悪い。横になっていたが、それでも眠れないので5時にCDを聞く。林原めぐみさんの「Meet agein」だ。
 これって、気持ち悪いんじゃなくて、ちょっと痛いんだよ。軽いけど陣痛だ・・・。その時、すでに痛みと痛みの間隔が5分間だった。
 自分の状態を把握できたら、少し気分が楽になった。

 そして5時30分起床。
 2人目を出産した時、同じように弱いけど間隔の短い陣痛から始まった。その時、早めに病院に到着したものの、7時間ぐらい陣痛室で暇な時間を過ごしていた。また陣痛室で長時間過ごすのは嫌だと思った。ある程度痛くなってから病院に行こうと思った。

 散歩をする。昨日、1時間散歩をした。とてもいい天気で、コスモスと浜名湖が朝日をあびて輝いていた。
 今日もだいたい同じコースを歩く。少しくもっていたけど、コスモスと浜名湖を見ることができてよかった。50分間歩いた。

 朝食の準備をして食べ、洗濯物を干して、上の娘を幼稚園のバス停まで送ってから病院に行こうと思った。(その日は金曜日だった。)
 朝食の準備をする。2人の娘が起きた。
 7時に病院に電話をする。「9時30分ぐらいに病院に行けると思います」と伝えた。

 洗濯をした。また痛みが強くなった。上の娘を幼稚園のバス停まで送って、病院に到着する自信がなくなった。
 なんとか子どもと一緒にごはんを食べる。
 そして主人が起きる。今日は仕事が休みだ。「陣痛が始まった」と伝える。”今日が出産か、分かった”という顔をした。

 8時になった。これ以上動くと、さらに陣痛が進んでさらに痛くなりそうなので、子どものことは主人に任(まか)せた。
 主人に、上の娘を幼稚園のバス停まで送ってもらった。下の娘も一緒についていった。

  2人の娘がいなくなったら、精神的に落ち着いた。座って洗濯物をハンガーにかけ、外に干せるようにした。外に干しているうちに、また陣痛がきた。
 下の娘と主人が帰ってきた。
 途中から、主人が洗濯物を干してくれた。助かった。

 義母に電話をかける。「陣痛が始まった」と伝えると「うそ?!」というような声を出した。下の娘を預かってもらえるようにお願いした。 

 簡単に風呂掃除をする。ちゃわんを洗っているうちに、また陣痛がきた。「そのままにしておいてもいいよ」と主人が言う。その言葉に甘えた。

 病院に行けるよう準備をする。
 その時点で9時5分だった。車に乗り込んだのに、なかなか主人が来ない。もうずいぶん痛みが激しい。早く病院に連れて行って欲しい。

 5分して、やっと主人が来た。
 「あまり痛そうに見えないけど、とても痛いんだよ」と伝える。
 そして、義母の家に向かい、下の娘を預けた。「がんばってね」と義母が言ってくれた。ありがとう。
 病院へ急ぐ。
 いつもは30分かかる道を25分で到着。しかし、病院の駐車場が混んでいた。なんとか立体駐車場に車をとめる。3階だった。階段で降りる。 
 陣痛と陣痛の間に移動。痛い時は立ち止まって深呼吸をする。

 なんとか病院の玄関までたどり着いた。ほっとした。「俺、トイレに行きたいんだけど」と主人が言う。
 「早く行ってきて」と伝える。

 そして、出産する病棟まで歩く。長い廊下を歩き、エレベーターに乗って200メートルほどある。
 自分で歩けるかどうか自信がなかったけど、なんとか大丈夫だった。

 30メートル歩いて1分30秒休憩、ということを何度も繰り返した。最後、ナースステーションの80センチ前で陣痛がやってきた。あぁ、すぐそこなのにたどり着けない・・・。

 やっとナースステーションに来た。名前を言おうとしたら「○○さんですね。お待ちしていました」と声をかけてくれた。「途中でお産なんてことになっていないかと思い心配しましたよ」と話してくれた。
 本当に病院にたどり着けてよかった。

 すぐに内診をしてもらう。「子宮口(しきゅうこう)が8.5センチ開いてますね。すぐに分娩台に行ってもらいましょう」と助産師さんが言う。
 もうそんなに開いていたんだ。子宮口が10センチ開くと出産なんだよね。
 本当に、本当に病院にたどり着けてよかった。

 結局、分娩(ぶんべん=出産)準備のため、いったん陣痛室へ行く。陣痛室に入ったのは10時15分だった。「30分たって破水しなかったら分娩台に行きましょう」と言われる。30分か。長いなぁ。上の2人は、内診をしてもらっている時に破水した。自分の力で破水したことがないんだよね。だから、「あと30分か」って思った。

 病衣に着替える。後ろにボタンがある服を着ていたので、なかなかうまく脱げない。着替えを主人に手伝ってもらった。ものすごく嬉しかった。ありがとう。
 検温をしたり、血圧を測定してもらった。痛みが時々くるので、なかなか血圧がはかれないみたい。結局、デジタル式のものからアナログのものに変えてはかりなおした。
 点滴も入れた。「水ですからね」と助産師さんが言う。点滴を入れるのは、この病院の決まりみたい。
 その後、いろんな人があいさつに来て、たくさんの人に囲まれる。この病院は付属で大学があるので、その実習生だ。看護学生さんがあいさつをしてくれたけど、痛みのため覚えていない。

 破水はまだしていない。
 助産師さんが「分娩の準備が整ったので、移動しましょう」と言う。よかった。
 20分たっていた。10時35分だった。
 陣痛と陣痛の間をぬって分娩室に移動。腰をかけて分娩台に乗る。

 知らない間に、医師、看護師、研修生、看護学生、主人を含め7人の人に囲まれていた。
 「力(ちから)が入れやすい足の台に変えますからね」と助産師さんがいう。くるくるネジをとり、つけかえる音がする。
 まだ産めないのね。

 いつ力を入れていいんだろう?「いきんで」とか、呼吸の指示が何もない。
 早く産みたい。
 先生が会陰(えいん)に麻酔をうった。麻酔なのに、ものすごいく痛かった。
 「力を入れていいですか」と聞くと「自然に力が入る分(ぶん)にはいいですよ。無理に力を入れるのはやめてくださいね」と助産師さんが答えてくれた。
 もう力を入れていいのね、とほっとする。
  陣痛が来るのを待って、痛い時にぐっと力をいれる。
 30秒間、呼吸を止めてひたすら力を入れる。
 陣痛と陣痛の間は深呼吸をする。次の陣痛を待って、再び力を入れた。
 「あかちゃんの頭が出てきたよ」と助産師さんが言う。そして、また次の陣痛を待って力を入れる。
 「顔が見えてますよ」と助産師さんが言う。
 大きな鏡を取り出し「見える?見える?」と先生が言う。「見えません」と答える。
 先生が、鏡の角度を変える。「まだ見えません」と答える。また鏡の角度を変えてくれた。「見えました」と伝える。
 おおっ、あかちゃんの頭が見えた。もう少しだ。
 次の陣痛を待って、再び力を入れる。するするっと体が出てきた。「元気なあかちゃんですよ。女の子です」と助産師さんが言う。
 11時、出産。ああ、やっと出産できたのね。
 やっと会えたね。元気に生まれてきてくれてありがとう。
 女の子だったのね。


 先生が「ご主人、シャッターチャンス!」と言う。すかさず主人が写真を撮る。「もっと撮って」と先生。主人は写真を撮り続けた。
 助産師さんが「ご主人、胎盤を切りますか」と言うのでお願いした。
 上の2人と出産する病院が違うということもあり、主人に胎盤を切ってもらうのは初めてだった。
 胎盤を切ってもらうとき、看護学生さんが写真を撮ってくれた。

 その後、あかちゃんは体を拭いてもらい、すぐに私の胸元に来た。まだ胎盤を出している時なのに、あかちゃんが体の上にのっていて不思議だった。

 胎盤を出した後、おなかにガーゼがあるかもしれないから、といって先生がおなかをグーッと押した。「先生痛いっ!」思わず声が出てしまった。
 先生の処置はいつも ものすごく痛い。

その後、ちょっとだけ裂けた会陰(えいん)を縫う。研修医が縫った。ちょっとだけしか裂けていないはずなのに20分もかかった。その間、ずーっと股を開きっぱなし。今回は股を閉じられないことが一番つらかった。

 看護学生さんが「手でひざを少しだけ内側に寄せると楽になりますよ」と教えてくれた。本当に楽になった。それでもつらかった。

 やっと会陰を縫い終わり、股を閉じた。ほっとした。


 分娩台の上で2時間過ごすはずだったけど、次に出産する人がいるらしく1時間30分で移動することになった。車椅子で部屋まで移動した。

 部屋についたら「体を拭いてください」と温タオルをもらった。自分で拭くの?と思ったけど、汗をぬぐうことができて嬉しかった。
 きっと、私が元気そうだったから、自分で拭くことになったんだろうな。

 そして主人と別れた。


 最後に・・・

 元気に生まれてきてくれてありがとう。
 前にさよならしたあかちゃんがいたから、今回、元気なあかちゃんに会えた気がする。
 どちらのあかちゃんにも感謝。

 そして、生まれてきたあかちゃん、これからはずっと一緒だね。元気に、すくすくと成長することを願っています。
 これからもよろしくね。


                            つづく・・・


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