Never be A Hopeless

VAWA Self Petition

エスケープ

***注意***
このページに記載している事柄は、あくまでも私の知識ならびに経験に基づくものです。より詳しい、正確な情報を必要としている方は、DVアドボケシー、または、弁護さんに相談してください。


アメリカ人配偶者からDVを受けている方で、移民のステータス上の理由でDVを受けてもそれを言い出せずにいる方がいらっしゃると思います。

通常米国国籍者、または永住権保持者と婚姻関係を結ぶと、その配偶者をPetitioner(請願者)として、永住権(グリーンカード)の申請をしますよね。もちろん、婚姻は両者の愛情に基づくものであり、お互いの信頼関係、そして愛情に何の疑いもない場合は、何ら問題になるものではありません。

しかしながら、グリーンカードのスポンサーであることを盾にして、配偶者を追いつめるアビューザーがいることも事実です。例えば、彼(彼女)があなたと離婚をしたら、グリーンカードのスポンサーではなくなるから、あなたはアメリカを即刻立ち去らなくてはならない、または、子供は米国籍だから、離婚をすればあなたは子供を置いてアメリカを去らなければならない、、、etc
このように脅されてしまうと、移民のステータスを配偶者に頼っている以上、たとえDVを受けても何も言い出せずにいる、というのが現状でしょう。身も心も踏みにじられながらも、大切な子供を失いたくがないために、ひたすら耐えている方もきっといらっしゃるはず。

そんなとても辛い状況にある方にも、救いはあります。それが VAWA Self Petition です。

これは、1994年に米国連邦議会を通過したVAWA=Violence Against Women Actに基づくもので、米国籍もしくは米国永住権保持者の配偶者および子供が、米国籍者から暴力を受けている場合に、彼らのPetitionなしに永住権獲得の申請ができるというものです。

この VAWA Self Petition は、アビューザーの元から安全かつ秘密裏に逃れるためにアビューザーである配偶者の援助、もしくは彼らに知られることなく進めることができます。

この制度の対象になるのは、

・米国国籍または、永住権保持者と婚姻関係にある移民。21歳以下の未婚の子供がいる場合は、子供を含めて申請することが可能です。
・米国籍または永住権保持者により虐待を受けている子供の親。
・米国国籍または、永住権保持者から虐待を受けている、21位歳以下の未婚の子供

です。

Self Petitionを行うための基本的条件は、

配偶者:
・アビューザーである米国国籍者もしくは永住権保持者と合法的に婚姻関係にあること
・アビューザーが米国政府職員もしくは米国機密サービスのメンバーでない限り、虐待が米国国内で行われていること
・婚姻関係にある期間に、アビューズを受けていること
・petitoner(申請者)は、きちんとした道徳心を持った人間であること(ようするにいい人間であることだな)
・婚姻が愛情の基づくものであること。移民のステータス保持のための婚姻(いわゆる偽装結婚)でないこと

子供:
・INAに定められている、 child の定義に当てはまる子供として、アビュースを受けていること

子供と親(アヒューザー)の関係については、私はあまり詳しくありませんので、個別に相談されることをお勧めします。

a href="http://uscis.gov/graphics/howdoi/battered.htm">VAWA Self Petitionの実際の申請方法ですが、これははっきり言って複雑です。もちろん、もよりの 移民局 に相談し、必要書類をそろえ自分で行うことも不可能ではないでしょう。しかし、アビューズを受けている人に取って、猥雑かつ複雑難解な書類の山、決してフレンドリーとは言えない移民局職員とのやり取りは、正直どどーんと落ち込む要因以外の何ものでもないような気がします。

上記のような理由から、私はSelf Petitionを希望する方は、 National Domestic Violence Hotline やDV Advocacyに相談し、彼らの手助けを得て行うことをお勧めします。
また、プライベートの弁護士を雇って申請を依頼することももちろん可能です。ただし、私立の弁護士さんたちは、それなりの(高額な)申請費用/弁護費用/手数料を請求してくることは覚悟しましょう。また、弁護士を雇う時には、必ずドメスティックバイオレンス関連の法律関係の経験が豊富な弁護士を選びましょう。これははっきり言って相当重要です。たとえ離婚に強いと言われている弁護士でも、移民に強くない上にDVのことをよく知らない人もいるのです。高額な弁護士料を払うのです。そこのあたりはぜひじっくり吟味してください。



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