皆さんには一年間、お世話になりました。
私は正月も仕事になりますが、皆さんはゆっくりお休みください。
来年もよろしく・・・・
「結婚しない鉄道員」(仮題70)
竹夫は挨拶もしないまま、駅を後にして・・・・レディ・マッスルを車に乗せて、ウッドベル青森営業所に向かった。
「ね、なんか変わったことでもあったの?」
レディ・マッスルには、竹夫の様子がおかしいことに気が付いたのだろう。
竹夫は事細かく、レディ・マッスルがいなかった間にあった出来事を教えた。
神様に会ったこと・・・鬼を見たこと・・・桃太郎・金太郎・浦島太郎に会ったこと・・・そしてコロボックルとの意見の食い違いなど・・・
「でもね・・・そのどの人たちも、妖怪の中まで・・・だからその妖怪たちを束ねている神様が握ってると思ってるんだよ。」
「そうだよね・・・そうかもしれない。」
レディ・マッスルは慰めるつもりなのか、すぐに竹夫の意見に賛成してくれた。
「君は・・・妖怪に会ったことを信じてくれるのか?」
「あ。じつは社長から・・・ちょっと話を聞いてたから。」
東京に行っている間、彼女は訓練の他に妖怪の勉強もしていたらしい。
「社長がいうには・・・もともとこの半島は、妖怪の管理している地域なんだって。・・・・人間が住む場所じゃないって言ってるのよ。」
鈴木社長は・・・・この地が人間の住む場所ではないと言っているらしい。
「それを知っていて、なんでこの半島を開発しようとしてるんだ?・・・あの社長は・・・」
そんな話をしているうちに・・・・二人は営業所に着いた。
「ただいま帰りました。」
レディ・マッスルはみんなに挨拶をする。
竹夫は・・・キコリの全員がこの営業所にいることを見つけた。
キコリの全員・・・・つまり「CFEの特殊レンジャーたち」がこの場にいるという事は・・・・Kも花子もここにいるという事か?
「Kさんたちは?」
「今日からこっちに来てもらってる。・・・社長の指示だ。・・・・。」
危険が大きくなっているから、こっちで守備に集中しようとしているのだろうか?
竹夫は・・・緊張していた。
そこへKと花子がやってきたのだが・・・Kは竹夫の顔を見ようともしなかった。
そこへ電話が鳴って・・・・社長が出ると・・・「南森くん、社長だ。」
すぐに受話器を竹夫に渡した。
「あ、南森くんか?・・・うん、もうレディがついてると思うけど・・・・さっそく明日・・・神様のところに行ってくれないか?・・・うん・・・レディと二人でだ。・・・Kと長森花子は置いてってくれ。・・・武器は要らない。・・・場所は分かっているんだろ?」
「ハイ・・・・わかってます。・・・」
Kを連れて行かないというのは、神様相手に仇をとろうとするかもしれないから・・・・竹夫はそう判断した。
Kの姉を誘拐したのは鬼なのだが、鬼を管理しているのは神様・・・・という事は、全く知らないふりをしていたが、神様はそれを知っていた可能性が高い。
電話はそれで切れた。
レディ・マックスは東京で明日出掛けることを言われていたのかもしれない・・・竹夫の顔を見て小さくうなずいたのだ。
その後・・・レディ・マッスルの歓迎会を開いたのだが、Kは竹夫とだいぶ離れた席に座った。
そんなに嫌われたのかなあ・・・Kが気になる竹夫はかなり落ち込んでしまって、歓迎会は沈んだようになってしまった。
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