今日はあまり時間がないので、1時間で書いてみたいと思います。
では、さっそく・・・・・
ソクラテスをやり過ごした「神様」「お歯黒女官」「藤吉郎」の一行は、またしばらく歩き続けました。
「ねえ・・・神様・・・・のどが渇きませんこと?」
「お歯黒・・・・お前、少しうるさいぞ・・・・・腹が減ったとかのどが渇いたとか・・・藤吉郎を見よ・・・・さっきから一言も口を聞かない」
「だって藤吉郎さん・・・さっきから桃のようなものを食べてるんですもの・・・」
そう聞かされて、「神様」が藤吉郎の方を見ると、確かに、彼は「桃」の様なものにかぶりついているところでした。
「お前・・・いつの間にそんなものを出したんだ?」
「じつは今度いつ食い物にありつけるか・・・・だから、そっと隠しておいたのですが、のどが渇いてきましたんでねえ・・・・神様さえいればいつでも食い物は手に入ると思ったら・・・・取っておいてもしょうがないし・・・」
「お前は、みんなで分け合って食べるということを考えないのか?」
「私が暮らした時代は、戦国時代・・・・自分の物は自分のもの・・・他人の物も自分のものっていう時代でしたから・・」
「神様」はあきれてものも言えませんでした。
「お前は水のみ百姓から関白まで上り詰めた男だ・・・・そんな性格だとは思いもしなかった・・・・まあ良い・・・それではお歯黒にも桃を出してやろう・・・・」
そういうとなにやら呪文を唱え・・・・空中においしそうな桃を一個出してやったのです。
「ところで・・・・神様」
「お歯黒女官」は、桃にかぶりつきながら「神様」に問いかけます。
「あたくし・・・孔雀という・・・立派な名前をあなた様から付けていただきました。・・・でもあなた様はあたくしをお呼びになる時、お歯黒とお呼びになります。・・・・せっかくご自分でお付けになった名前ですから・・・あたくしのことを名前でお呼びになってもいいと思うんですが?」
「ああ・・・気にするな」
「そう言われましても・・・できますれば孔雀と呼んで・・・」
「マロは勘違いしておったんじゃ。・・・・・・式神を作るとき、どうせなら美しいものをと思っておったんじゃ・・・・だから美しいもの・・・孔雀・・・・って思ったんだが・・・・孔雀の美しいのはオスだけじゃった。・・・・雌は・・・・」
そういうと「神様」は「孔雀」の頭の先から足の先まで見下ろしたんです。
「神様」が自分の僕として「式神」を作るときは、その元になるものをそこにおいて化身させるのが常識だったんですが、何しろこの「神様」・・・・めんどくさがり屋さんでしたから、そこにあった「鳥類図鑑」を見て作ってしまったのです。
図鑑には美しいオスの孔雀が羽を広げていましたから、「式神」にするのもオスにすればよかったのですが、「どうせ世話をさせるなら雌の方がよかろう」なんて考えたものですから、ウッカリ「雌の孔雀を式神に」なんて考えたんです。
それが「お歯黒女官」でした。
一度作ったものを・・・簡単に消すわけにも行かず・・・「神様」は「孔雀」と名付けて今までずっと世話係をやらせてたんですが・・・・ご自分の頭の中では「孔雀は美しいもの」という概念が捨てきれず・・・・「孔雀」を見ても「孔雀」とは呼びきれず・・・・なんとなく最近では「お歯黒」と呼んでしまうのでした。
「まあ・・・良いではないか・・・・マロが誰かにお前を紹介するときはきちんと、”孔雀”と紹介してやるから・・・」
「もうひとつお願いがあるんですけどねえ・・・・」
名前を本名で呼んでいないという負い目があったので、「神様」は何を頼まれるのかひやひやしていました。
「さっきから・・・道行く神々を見ておりますとねえ・・・皆さん・・・空中を浮遊されてるんですよ・・・・あれってきっと楽なんじゃないかと・・・・」
なるほど確かに、ほかの人たちは空中浮遊をして往来しています。
「マロじゃとて空中浮遊はできるのじゃが・・・・せっかく足がついておるのじゃ・・・歩くほうが健康にいい」
「神様」はそこで大きく足踏みをして見せました。
その時です・・・・・・
「ウーーーッ、ワンワン!!怪しい奴だな?」
犬が一匹飛び出してきて唸り声を上げたのです。
「ウワーッ!犬が言葉をしゃべった!」
「藤吉郎」は、腰を抜かさんばかりに驚いたのです。
あごめん40分立った・・・・・つづく
Calendar
Comments