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2023年08月17日
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カテゴリ: ロシア、ソ連
 共食い整備は、壊れた機械の補修に際して、複数の個体の部品ないし部位を組み合わせて修理を行うこと。
 「共食い整備」は兵站に乏しい南洋の基地において、大日本帝国陸海軍で実施されていた。分不相応な軍備を備える韓国軍は現代でも随所で共食い整備を実施していると聞く。
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 ウクライナ侵略に伴う経済制裁により、各種の部品不足のため、ロシアでは航空機や高速鉄道で共食い整備が展開されているという。
 愚かなエコノミストは経済制裁の効果が薄いと説くが、各種の技術が高度化した現代において、科学技術先進国の製品・部品の供給が絶たれることは、経済に大きな負の影響をもたらす。
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ウクライナ侵攻の制裁で部品不足
2022年5月26日 東京新聞
 ウクライナ侵攻に伴う経済制裁を受け、ロシアの航空機や一部の鉄道が運行の危機に陥るとの見方が出ている。欧米製の部品が入手できず、補修に支障が出るためだ。
 米ブルームバーグ通信は22日、ロシア航空最大手アエロフロートは必要な部品の入手が困難となり、3カ月後にも一部の航空機を分解し、部品の再利用を開始する見通しだと報じた。同通信は、飛行機を運航させるための「共食い」と表現している。
 アエロフロートグループが保有する350機以上の航空機の大半は、米ボーイングや欧州エアバス製でウクライナ侵攻後に機材や部品の供給が禁じられた。ロシア経済紙コメルサントは「ロシアの航空会社が保有する飛行機の半分以上は、3年以内に分解される恐れがある」と報じている。
 「ロシア版新幹線」と呼ばれ、時速250キロで走行する特急サプサンも、運行が困難となる可能性が出ている。製造元の独シーメンスが12日にロシアからの撤退を発表。サプサンを運行するロシア鉄道は今年秋から来年春にかけて、追加で車両を導入する予定だったが、白紙となった。
 ロシアの鉄道系雑誌は「長期的には部品確保の問題が出る」と指摘。ロシア鉄道は代替部品を中国から輸入したり、国産品に置き換える方針だ。
  ―  引用終わり  ―
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 民生品の共食い整備は、外貨不足の途上国ではよくある話。汎ロシアを夢見てソ連邦の復活をはかろうとした、プーチンのロシアも途上国入りということになりそうだ。
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 航空先進国のロシアが航空途上国である中国の低性能、低耐久性の部品類に頼るようになるのであろうか。
 プーチン大統領は負け戦を認めないので、ロシアの経済封鎖はまだまだ続くだろう。
 苦しくなる一方のロシアは、航空エンジン、エンジン部品の製造技術・ノウハウなども中国に奪われる日が近いのかもしれない。








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最終更新日  2023年08月17日 06時00分12秒
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