ウォール街に"Sell in May and Go Away"(5月に売ってどこかへ行け)という格言がある。米国株式は例年6月から10月にかけてのパフォーマンスが悪いので、いっその事5月に売って暫くお休みしましょうという意味である。一見偶然の出来事のように見えるが、実はこの傾向は統計的にもはっきりと裏付けられている。
SP500指数でA. 10月末から5月末(7ヶ月)、とB. 5月末から10月末(5ヶ月)のパフォーマンスを比べてみた。すると過去50年間平均でA. は+7.3%なのに対しB. は+1.0%となっており、50年間のリターンの殆どは10月末から5月末の間に達成されている事が分かる。過去20年間を取っても A. +10.7%、B. +0.2%、過去10年間を取ってもA. +8.0%、B. +0.5%と同じような傾向が表れる。さらに過去50年間のどの10年間を取ってもこの傾向は変わらず、"Sell in May and Go Away"はウォール街関係者にとって無視できない格言となっている。