不安定狭心症


狭心症の中でも、不安定狭心症は心筋梗塞へ移行の危険性が高い病気です。
定義は色々とありますが、要するに胸痛などの症状がだんだんと増えてきたり強くなってきた場合をいいます。(それだけ冠動脈が狭窄してきている)
心筋梗塞と違う決定的なものは、心筋の壊死を伴っていないことです。

定義としては、
1.過去一週間以内に発症した20分以上持続する安静狭心症
2.過去2ヶ月以内に新規に発症し、狭心症が増悪して日常生活に高度の制限を要するほどになった重症狭心症
3.以前から狭心症が増悪して日常生活に高度の制限を要するほどになった重症狭心症
(アメリカ不安定狭心症診療ガイドラインより)

症状

急性心筋梗塞同様、胸部痛、あるいは胸部の圧迫感や締め付けられるような感じを訴えます。しかし、心筋梗塞と違うのは、その長さです。心筋梗塞は30分以上とか長い間症状が持続すると言われていますが、狭心症の場合は数分といわれています。かといって、瞬間的なチクっとした痛みは狭心症としては否定的です。

検査

心筋梗塞同様、心電図検査が重要です。狭窄部位に相当する誘導でSTの低下あるいは、T波の陰転化を認めることが多いです。また、心臓カテーテル検査をします。


治療

これもほとんど心筋梗塞と同様です。まず、安静にさせて、薬剤で安定化を図り、胸部症状が強くなったりすれば、緊急で心臓カテーテルでの治療をすることもあります。
症状が安定していれば、薬剤でコントロールして後日にカテーテル検査をしたりします。薬剤もニトログリセリン等の点滴は心筋梗塞とほぼ変わりありません。
不安定狭心症でも、冠動脈三本全部が詰まってる場合は、冠動脈バイパス術の手術を考慮することになります。(重症多枝病変などといいます。)






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