今度こそ陣痛開始!


私は元来夜型で、夫と一緒にベッドに入っても絶対すぐには眠れない。逆に夫はベッドに入ると1分以内で眠ってしまう。おまけに真っ暗にしないと嫌だという人なので、眠れない私が脇で本を読むことも出来ない…。眠れるんだから明るくたっていいじゃん!とも思うのだが。飛行機のようなスポットライトの明かりが欲しいところだ。
夫が寝入ってしまうと、私はいつものようにベッドを抜け出しリビングで文庫本を読み始めた。午後11時くらいからだっただろうか。大して面白い本でもなかったが全然眠くならなかった。ついに午前2時半ごろその本を読み終えてしまった。しかたなくベッドに戻って眠ろうと試みた…。
うとうとと僅かにまどろんだだろうか。ジワジワと下腹部がせり上がって来るような痛みを自覚した。時計を見ると午前3時30分であった。痛みはある程度上ってくると引いていった。時間にして1分間程度。しかし20分後同じ痛みが再度襲ってきた。
こ、これはもしや陣痛か?
しかし23日の経緯もありしばらく黙って堪えることにした。
3,4回目の痛みのとき、月経時の経血のようにジョボっと膣から液体が流れ出る感覚があった。
破水?
あわてて起き上がりトイレで確認した。無色透明の液体で下着が濡れていた。破水かな?確信は持てなかった。でも夫を起こすことにした。すでに時間は5時過ぎになっており夫は難なく眼を覚ました。「今度こそホントなの?」と疑いを隠そうともしなかったが、私が陣痛であることは間違いないと確信を持って伝えると信じてくれた。
破水であればすぐ産院へ向かわなければならない。陣痛だけならまだ20分おきで慌てる必要はない。その日は夫が日当直の日で午前9時から翌日の午前9時まで24時間勤務なのであった。私たちは破水でないことを祈った。せめて明日にしてくれ!と願った。
とりあえず起きて様子を見ていると午前6時には陣痛は10分おきになった。産院に電話すると「では朝食を食べてから来て下さい」とのことであり、夫が流暢に作った雑炊を食べてからいざ出陣!となった。陣痛はずっと10分おきであり強弱に変化はなかった。
次へ


© Rakuten Group, Inc.
X

Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: