~2章~

「さぁ、入って。」優しく微笑むその女性は
あの人気モデル 鏡(きょう)のマネージャー。
私はモデルにならないか誘われたけど
どぅも信じられず、仕事だけでも見て行ってと頼まれた。

カメラマンが冗談交じりで
「鏡、早く着替えろよぉ。遅れてるんだから。」
「すいません。今すぐ着替えますんで。」
マネージャーが申し訳なさそうに言った。
「おぉ。」
優しそうなカメラマンだった。

「鏡、着替えた?」
マネージャーは慌てている。
でも鏡は
「着替えたよぉ。」と
ぽけっとした声で言った。

そして撮影。
鏡の表情が変わった。
雑誌に載っている時の顔だ。

「OK~。ちょっと休憩。」
その言葉に私は我に帰った。
紗知は鏡に見入ってしまっていたのだ。

「ねぇ。名前は聞いてなかったよね。」
鏡が話しかけてきた。
「ぇっ。あ、紗知。川本紗知です。」
少し頬を赤らめながら言った。
「可愛い名前だね。」
「あ、ありがとぅ・・・」
自分でも顔が赤い事に気づいた。
あの鏡に話しかけられていることは紗知にとって夢のような話だからだ。

「鏡、その子モデルしてくれるって言った?」
鏡のマネージャーだ。
「あぁ、そぅだったね。川本さんはモデルになる気無い?」
「私、可愛くないですよ・・・」
「大丈夫。化粧でカバー出来るから。」
「カバー出来るって、ブスだって言いたいんですか?」
「あれ?自分でブスって言ったんじゃないの?」
「もぅ!最低。」
鏡ってこんな人なの?
最悪・・・
「はは。そこまで言ってくれるとはね。」
「ぇっ。」
「俺の機嫌とろうとしてくる奴ばっかりだからさ。」
「そぅなんですか?」
「そぅなんだよ・・・だからちょっとイジメちゃった。ゴメンね。」
「・・・じゃぁ良いです。」
「あ!川本さんは可愛いから化粧なんてしなくて良い位だよ。」
モデルの時とは違う、無邪気な笑顔で鏡は言った。

「あの。私を撮って頂けませんか?」
「本当?じゃぁモデルになってくれるの?」
鏡のマネージャーは叫んだ。
「いえ・・・一度だけで良いので。」
「そぅね。分かったわ。」
「すいません・・・」
「いいの。じゃぁ、こっち来て。」

「う~ん。アナタは可愛い系って感じじゃないわね。」
「はぁ・・・そぅなんですか。」
「美人系ね。」
「私って美人系なんですか?!」
「そぅよ。これに着替えて。」
「はい。」

鏡のマネージャーが嬉しそぅに「綺麗になったわよぉ。」と。
そして
「わぁ~!綺麗!」みんなが声を合わせて言った。


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