2007年07月22日
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そうして、これを纏めた書類をファイルに収めたとたんに、何処からともなくある言葉が、私の脳裏に聴こえてきた。
その言葉が浮かぶ雰囲気は、先日の７月７日の日記で取り上げた「ウジャト」と似ていた。
それは「ベシカパイシス」・・・と明快に響き、私としては殆ど忘れかけていた言葉だった。
早速ネットサーフィンを試みると、これにまつわる様々な図形が出てきた。
それらの図形に触発されて思い出した私の記憶は「キリストの浮袋」だった。
そもそも「ベシカパイシス」とは、ペシカ（Vesica・魚）・パイシス（Piscis・浮袋）と、「魚の浮袋」という意味合いだ。
この図形が別名「キリストの浮袋」とされたのは、その図形が中世のキリスト教神秘主義における中心的な図式というところから派生したらしい。
その「魚の浮袋」という図形とは、同じ大きさの二つの円が、一方の円の中心が他方の円の円周上にあるように重ねた図形からなり、その二つの円が重なった部分の先が尖った楕円形のことである。（詳しい図形については、各自で検索されたし。）
「この２次元の平面図形を、３次元の立体構造として表現するとどうなるか・・・。」
どうやら私に与えられたテーマは、「ベシカパイシス」の原型を具体化することらしい。
・・・ということで、製作意欲がモリモリと出てきたので、すぐさま綿棒工作にとりかかった。
ところで、平面の「円」の立体化は、当然「球」となるわけだが、さすがにそれは至難の業なので、綿棒（軸線）を構成単位とする制約から、その表現は「球」の代用としての「準正１４面体」を２つ重ねたかたちで抱き合わせることにした。（その造形が本日の掲載画像だ。）
この「準正１４面体」の軸線構成は、構造の中心が表現できるので、便宜上は「中心のある球」と解釈できる。
その二つの「球」たる二つの「準正１４面体」を、それぞれ「青色」と「赤色」に塗り分けて、その双方が重なった「ベシカパイシス」の部分を「黄色」として分かりやすく表現した。
また別の視点で、画像の造形を平面図形として見る、つまり一つの「円」を「６角形」と見立てるとわかりやすい。
つまり、向かって右の「青色」の６角形と、向かって左側の「赤色」の６角形の２つの「６角形」が重なり、バランスよく調和した部分が「黄色」の菱形形状で、これを「ベシカパイシス」と見立てることができる・・・・というわけだ。
黄色の菱形部分の上下を結んだ長さは、６角形の１辺を「１」とした場合に「ルート３」となる。
「ベシカパイシス」は、その「ルート３」を特に強調し、その象徴が呼び覚ます観想を豊かに織りなす・・・とされている。
さて、この画像を見ているとどうだろう・・・。
なぜか私の眼には、「龍宮城」の扉（出入り口）に観えてきたから不思議である。
つまり、黄色部分の「ルート３」の縦軸が、龍宮城に出入りする観音開きの扉というわけだ。
さらに、二つの「準正１４面体（６角形）」を『玉（球）』と見立てると、龍宮城に住まう二人の姉妹の「豊玉姫」と「玉依姫」、あるいは潮の干満を司る「潮満玉」と「潮干玉」にも観えてきて・・・、あの「浦島太郎」や「海幸・山幸」の昔話が聞こえてきそうである。
加えて「ベシカパイシス」の図形は、太古から「大地母神」の世界的シンボルとされ、「先の尖った楕円形の女陰」を示すという見方もあるそうだ。
おそらく「龍宮城」や「神宮」などに使われる「宮」という字は、昔から「お母さんのお腹」を暗に示すため、秘めやかに使われてきたのであろう。
どこからともなく「ひびく声」に導かれ・・・また一歩・・・と、感じる今日この頃である。
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最終更新日
2007年07月22日 15時17分14秒
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