怪獣亭非日常

怪獣亭非日常

2006.04.14
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カテゴリ: 漫画の断章


ドラえもんの最終話といえば、今までのことが植物人間ののび太が見た夢だったというのがありましたが、これはまた別の話で最近 誰かの創作 として広まり都市伝説化していた最終話を田島・T・安恵コミカライズした同人誌です。

藤子・F・不二雄の「ドラえもん」には実は2つの最終話が存在します。
ドラえもんの連載が始まったのは1970年の1月号で連載はよいこ、幼稚園、小学1年生から4年生までの6誌。小学五年生、六年生には連載がないので小学四年生の三月号で漫画は終わります。
最初の最終話は71年の小学四年生三月号で時間旅行の管理が厳しくなりドラえもんが泣きながら未来へ強制送還されるというものです。
二つ目は翌72年の小学四年生3月号でのび太が人に頼りすぎるのでドラえもんが未来に帰ることになり、のび太はドラえもんが安心して帰れるよう独りで自転車に乗る練習をする・・。これは最初の73年のアニメ版の最終回でもありました・・。

で皆さんご存知の「さようならドラえもん」」なのですがこれはすぐ翌月の「帰ってきたドラえもん」に続くので厳密には最終回ではありません・・。

以後藤子F不二雄はドラえもんの最終回を描くことはありませんでした。
(毎年の小学六年生の三月号掲載分は最終回なのでしょうが厳密にはそれにあたらないですよね)

さて本題の最終話なのですが、あらすじは・・・


以下 かなりネタバレ になりますのでご注意を・・。




テレビに映る野比博士の姿。
そのテレビを眺めつつ酒を飲みながら談笑する3人の男たち。
一人は出木杉。日本の総理大臣である・・。
出木杉は他のふたりに「タイムパラドックスという言葉がある・・」と話を始めた・・。

いつものように「ドラえもーん」と泣きながら帰ってきたのび太がみつけたのは
動かなくなったドラえもんだった。
驚いたのび太はドラミちゃんにタイムテレビで相談する。
どうやら電池切れらしいと聞きほっとしたのび太だったがドラえもんにはバックアップ装置である耳の部分がないので電池を換えるとそれまでの記憶が全部なくなってしまうということを聞かされ愕然とする・・。
さらに何故かのび太の住む時代への時間旅行が制限されドラえもんはそのままになってしまう。

数年後。高校の成績発表。のび太が一番・・。
のび太は呟く「でも・・ぼくの欲しいのは点数じゃない知識なんだ・・」
静香はそんなのび太に強く魅かれてゆく。

さらに時は流れ、今、その時が来ようとしている・・。

田島氏によるコミカライズドラえもんの最終回の骨子を上手く利用しタイムパラドックスの生む感動を見事に描いて見せてくれます。
出木杉が語るこの辺のデティールのオモシロさは大元の話になかったのではないでしょうか。

機会があれば是非読んでいただきたい一冊です。





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最終更新日  2006.04.15 02:16:54
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