水彩画紀行  スペイン巡礼路 ポルトガル 上海、蘇州   カスピ海沿岸からアンデスの国々まで

水彩画紀行 スペイン巡礼路 ポルトガル 上海、蘇州   カスピ海沿岸からアンデスの国々まで

珠玉のモーツアルトの作品より



桜に似たあんずの白い花が咲き始めたばかり。

まだ柳の芽吹き以外は緑の少ない春浅い季節です。

ぽかぽか陽気がきたかと思うと、翌朝はふたたび

カスピ海の方から冷たい雨がやってくる。


  春浅し萌えるものみな逡巡す


そんなこちらの時節に合う曲は

   モーツアルトの 幻想曲ニ短調


ピアノのきれいな小品です。


軽やかかと思うと、波乱含みのような転調、そして

ためらいがちに近寄ってくる春の足音のようなピアノの音

まだ燃える新緑にほど遠い国のこの季節にふさわしい曲です。

寒さが戻ったこんな夜は、どこにも出かけず、

PCのWindow Media Player に接続した響きのいいスピーカーで

モーツアルトや、杉田真理の「もう森へなんか行かない」というシャンソンを聴いています。


クラシック嫌いの方がおられたら、モーツアルトのピアノ協奏曲の

22番と23番の第2楽章だけを聴いてみてください。

リチャードクレイダーマンよりはるかに美しく、

花にたとえるなら散り行く桜が風にただよっているような風情。

透明なまじりけのない不思議な曲のとりこになるはずです。


珠玉のようなピアノの小品K304。

華麗でものがなしい協奏交響曲の第2楽章。

次々にCDを買い求めて深みにはまっていくでしょう。

今聴いているクララハスキルとグルミオーの演奏する


ピアノとヴァイオリンのための協奏曲も、うっとりする美しい曲。

いつしかひとりですごす時、モーツアルトのCDさえあれば、他にはなにもいらない!

と思えるようになる時がきっとくるはずです。

今夜は、まさしく、そんな気分の静かな夜でした。

夏のまどろみ




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