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ぬくぬくと炬燵に入っているより、雪の上のテントで寝袋にくるまって寒さに耐えている方がいい。 若いときは、そんなに思う時代があった。 雪の上はともかく、もう一度、草原にテントを張って眠りたかった。場所は広大な草原が美しい阿蘇から九重連山がいいと九州の大学の山仲間を誘った。 最初に登ったのは、阿蘇の外輪山のこのすすきの山「俵山」農林省の愚か者が植林公害で破壊した関東の山と違って、九州には自然のままの山が広大に広がっている。こんなに心地よく登れる山が、昔は関東にもあったのだろう。 最初の夜は仙酔峠で野営して、翌朝、この岩だらけの仙酔尾根を二時間半かかて阿蘇の高岳に登った。これで、日本百名山を65ほど登ったことになった。仙人が酔うどころか、この岩尾根の歩きにくかったこと。二日目の夜は、いきあたりばったりに日田の遊水峡へ。ここのキャンプ場が、思いがけない紅葉樹林の中。素晴らしい渓谷の広い野営場を二人だけで貸切れた!紅葉の林、野営のバーベキュー、至福の夕暮れだった。 翌日は、九大文学部のかっての山仲間「マドンナ」が合流し、長年登りたかった頂上に広大な草原が広がる万年山へ。人影はそのかっての「マドンナ」。今も・・・後姿がいい!その夜は、「マドンナ」のお勧めのこんな夕暮れを望む九重の見晴らしのよい山麓の草原に野営した。自然の中で目覚めて自然の中で眠る心地よさを大学の山仲間と久しぶりに味わった山旅でした。
2009/11/06
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白い花崗岩の砂でおおわれた神々しい薬師岳。山頂に広大な草紅葉の庭園が広がる苗場山。 その美しさは登って山頂に立たないとわからない。 一方で、富士や槍は、離れて見たほうが美しい山。登ると岩ばかりの無骨で殺風景な山頂である。 槍が岳を見る絶好の場所が、対岸の常念岳や蝶が岳。 梓川の谷の向こうに広大無辺の雄峰が連なる。 やがて、樹林に入る手前で、こんな光景に出会った。 燃えるような紅葉に映える雄姿は、まさに北アの王者。 燕岳、常念岳、蝶が岳に泊まった翌朝。去りがたくて、誰もいなくなった山頂で。 水彩画 「蝶が岳より槍遠望」
2009/10/19
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草原の山が好き。車山の高原は広大で心地よい。車山の草原に寝てひなたぼっこ。あくせく生きる必要は全くない。群馬、栃木の県境にも、美しい草原が多い。関東の好きな草原のひとつは、日光の霧降高原。もう10回以上、四季の霧降高原を歩いた。霧降高原の良さは、この広大な草原のすがすがしさ。この高原には、草原だけでなく紅葉の美しい丸山、心地よい尾根道が続く、ややハードな赤嶺の尾根と多様。今回初めて牧場に向って東へ歩いて下っていった。やがて、岩の表面をすだれのように流れる玉簾の滝。華厳の滝とちがって、無人の静寂の中の滝の音。さらに広大な霧降高原の山峡の奥にある霧降の滝。新緑に陽が輝いている断崖の奥に懸っていた。20代の頃、仕事を終えて日が沈むまでに速写した一枚。すべてが、春霞に煙るおぼろな春の野の風情だった。「菜の花や月は東に日は西に」デザイン・アート部門のプログランキング。ブログが気にったら、クリックしてください。
2009/05/25
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連休のある日、日光の戦場ヶ原の湿原を歩いた。赤紫の湿原が広がる戦場ヶ原は広大。戦場ヶ原は、白樺林、湿原、ぶな樹林の木立と多彩。夕暮れには、木立の道の残照の影模様が美しい。戦場ヶ原にどこまでも続く2本の木道。なんとなく、セピア色に変えて撮ってみた。我々の未来へ続く道には、これほど確かな道筋はない。6月になると、戦場が原の小田代が原の湿原は、こんな風に、新緑の息吹きに輝く。spring fieldデザイン・アート部門のプログランキング。ブログが気にったら、クリックしてください。
2009/05/03
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熊笹の中の秋陽に光る笹尾根笹尾根をたどれば山頂はもうすぐ。振り返って、休憩しながら一枚。パステル画 「錦秋の平標小屋」デザイン・アート部門のプログランキング。クリックして応援してくださいね。
2007/10/22
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群馬県境は、今、紅葉の真っ盛り。苗場行きのバスで途中下車すると、谷川連峰最西端の尾根まで2時間で到着。関東で一番好きな天上の空間です。錦秋の中に建てられた平標山の家。こんな美しい尾根にある山小屋は珍しい。周囲を囲む紅葉の山腹。こんな尾根を歩いていると、もうこれ以上何も要らないと思える、至福の時間に私は埋没してしまいます。更にiPotで、Caccini作曲のアベマリアなどを聴いて登ると、ほとんど無我の境地に。錦秋の山路に、この曲は良く似合います。今日の絵は、その小屋の尾根から描いた一枚。パステル画 「錦秋の尾根道」デザイン・アート部門のプログランキング。クリックして応援してくださいね。
2007/10/19
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今、1500-2000m級の高さの山の紅葉が一番美しい季節。14,15日と谷川連峰の最西端の平標山へ。関東の山々の中で最も好きな山です。山頂が、なだらかな丘陵で、緑の熊笹の草原に紅葉が散在する、美しい自然の山上庭園。ほんとに素晴らしい紅葉の山です。越後湯沢駅を8時20分か、10時10分のバスに乗ると平標登山口まで、約30分。なだらかな紅葉の美しい林道を1時間。山道を1時間で、尾根に改築されたばかりの平標小屋。もうそこは紅葉の真っ只中。小屋から1時間で山頂、日帰りでも登れる山です。できれば、ランプの平標小屋に泊まって、満天の星を眺めつつ一夜をすごすのがお勧め。描いた絵は次回、掲載します。デザイン・アート部門のプログランキング。クリックして応援してくださいね。
2007/10/17
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火口にエメラルド色の瞳をたたえた、白亜の城砦。それが、草津から広い高原を上り詰めた頂、白根山。白く光る花崗岩の山頂を右に迂回して45分ほど歩くと、美しい芳が平の高原が見えてくる。そんなに急ぐと山が逃げるよ, ゆっくり行こう、ゆっくり行こう♪口笛吹いて汗をぬぐえば,山のヒュッテの赤い屋根・・・♪山の歌そっくりの赤い屋根は、「芳が平ヒュッテ」ヒュッテは、普通の山小屋とは違い、とても心地よい雰囲気。小粋な内装、かかっていた音楽にふさわしい上品なママさん。コーヒー一杯で帰るのは惜しいと思った。冬はボッカしないと食料が運べないと言うのに、冬でも予約が入れば、買出しに行って丹精こめた料理を作ってくれるそう。今度は、ゆっくり泊まって、一日中、高原でのんびりしよう。ヒュッテのホームページは芳が平ヒュッテヒュッテの裏には、広い湿原が広がっている。緑色の水面は、湿原が描く多様な陰影のキャンバス。湿原を散策すれば、澄んだ水面が心を洗う。秋の草紅葉の頃には、錦色に映えそうな気配。見慣れた夏雲も、池の表に映ると、装いを変える。空が「高い」も、海が「深い」も、同じ言葉の国があるそう。この夏雲は、高い空から深い紺青の池へ降り立った、貴婦人のように、気高く鮮やかに変身。軽井沢から草津へ抜ける途中に通るのが嬬恋高原。ソフトパステルで描いた絵は、その「嬬恋高原」このプログが気に入ったらクリックしてください。
2007/09/12
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プログの延べ訪問者が10万人を越えました。応援くださった「風の会」の皆様他、ほんとに、ありがとうございました。さて、今年撮った山の写真は、2000枚近いのですが、その中で一番好きなのをあげると、この写真。なぜか、わからない。けど、じっと見てるだけで、心地よい感覚が満ちてくる。特に富士山とか絶景が写っているわけでもない。理由は、なぜか、わからないけど、とにかく、一番好きな一枚です。撮った場所は、蓼科八子ケ峰の西の頂。遠くに霧が峰、右奥が美ヶ原。すがすがしい草原の山。山頂前のこんな青空にもうっとり。長い山路を登ってきて、前途に青空が見えてくる、さあ、山頂と言う瞬間がいい。あそこへ行けば、どんな展望が待っているだろう。夢も到達してしまえば、いずれ色褪せるもの、夢に到達する寸前のときめきがいい。人は何故山に登るのか。私の答えはいたって簡単。心がときめく瞬間がたくさんあるから。水彩画 「もうすぐ山頂だ!」「デザイン・アート部門」のポチッして応援してください。
2006/11/10
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週末の日帰り紅葉スポットを紹介します。まず浅草から東武東上線で日光へ。バスで霧降高原ロープウエーへ。山登りをあまりしたことのない人でも、爽快な登山気分が味わえる好スポットです。今年はどこも紅葉の見ごろが遅いようですが、ロープウエー終点から20分ほど歩くと、先週でも、こんな秋の光彩が広がっていました。紅葉を美しく撮るこつは、逆光で撮ること。笹の葉の反射するまばゆい秋の日。木々の葉を透かして輝く陽光の多彩な色。こういう山肌の秋の景色が大好きです。まもなく、谷川連峰の平標山、草津白根、野反湖、苗場山など、群馬県境で見れるでしょう。車なら、更にロープウエーを過ぎて大笹牧場まで。秋日に似合うジンギスカンの美味を味わえます。一泊するなら、霧降高原のペンション村へ。夜に星空を仰げば、さしずめこんな感じ。「澄む秋の 星に音色の あるごとし」実を言うとこの句は俳句結社「沖」で高得点を得た懐かしい句。おかげで、二次会では、俳句の神さまのような、能村登四郎先生の隣に座ってお酒をいただいた思い出の一句。 さて、翌日は、ぜひ戦場ヶ原と光徳牧場へ。戦場ヶ原の様子は、先日の日記を参照方。光徳牧場では、ジンギスカン料理を楽しみながら、麦酒に酔ってこんな秋の景が描けました。車なら、金精峠を経て丸沼湖畔経由がお奨めです。実は、この日は東北沖で三隻遭難した風の強い日。最初山峡の露天風呂で有名な、那須の三斗温泉に行こうとしたら、強風で峠の道が通れないと言われた日。代わりに霧降高原の紅葉に出会えて幸いでした。最後に、懐かしい秋の唄をひとつ小さな木の実。子供たちが幼かった頃、亡くなったかみさんと一緒に良く歌った唄です。「デザイン・アート部門」のプログランキングに参加中。クリックして応援してくださいね。
2006/10/14
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先日、炎天のテニスのあと、図書館で涼んでいた。シンクロニシティ(偶然の出会い)を信じる僕は、こういう時は、何か良いことがおこりそうで、 特に意図もなく、本棚に視線を泳がせる。 すると、やはり目の前にあったのが、 田中澄江さんの名著「花の百名山」 そして、何気なく、めくっていて驚いた。 「もしも一番好きな山はと聞かれたら・・」 「黒部五郎と答えたい。」と書いてあった。僕と同じ黒部五郎のファンがここにもいた!「美しい黒部五郎尾根」なだらかな山陵に続く一筋の路。見ただけでそこを歩く喜びに胸が震えてくる。と言うわけで、もう一度、好きな写真を選んで、花の百名山「黒部五郎岳」の魅力を紹介しましょう。 折立峠から樹林を登ること2時間、 太郎兵衛平が見えてくる。黒部五郎の魅力は、この広大な美しい草原にある。 「太郎兵衛平」 太郎小屋に一泊し、翌朝、登山者は3方に分れる。左にたどれば、薬師を経て立山へ。まっすぐ下れば、黒部源流を経て雲の平へ。右にたどれば、黒部五郎への広い尾根。ここは旅人に3つの夢を与えてくれる出発点。「太郎兵衛平」 「朝日に光るニッコウキスゲ」 ニッコウキスゲの花畑の向こうには黒部五郎の尾根。 お花畑を楽しみながら尾根をたどる。いつしか山頂に到着。「槍ははるか、黒部五郎山頂」 山好きの仲間との山も良いが、 ひとりの山も良い! 「山上の孤独」 もうひとつの花の百名山「双六岳」の山上庭園 双六尾根からの広大な遠望 「槍、穂高連峰、笠が岳」 やがて、キスゲの先に鏡平小屋が見えてくる。この弓折岳も、「花の百名山」の一峰。田中澄江さんのコメントは、 「この頂きに来るには、かなりの労働が必要。 まさに、弾丸も尽き、弓も折れた形で、 どさりと草のしとねの上に、 大の字にひっくり返りたい地点である。」 その日泊まる山小屋が見えると、もう安心。槍の雄姿を水彩で描いたり・・・・残ったウイスキーを飲み干しながら、Ipotで松井慶子のソフトジャズを聴いたり・・お花畑でしばらくねころんだり・・・できるだけ道草を楽しんで、ゆっくりと下っていった。この鏡平を発見し感動した人がいた。そして、一人でここまでの路を切り開き、ここに鏡平小屋を建てたと言う。「鏡池に映る槍、穂高連峰」 試みにプログランキングに参加! クリックして応援してくださいね。
2006/08/24
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壮大な北アルプス山系形成のドラマ。1000万年以上前のこと。丹沢山系や伊豆半島は太平洋に浮かんでいた。それらが移動する海底プレートによって、日本列島にぶつかり、その衝撃で隆起したのが日本アルプス。そして氷河期の氷塊の侵食で急峻な北アルプスが誕生。水彩「双六尾根より槍、穂高連峰」 しかし太郎兵衛平から黒部五郎岳の尾根は、雪渓が散在し、なだらかで、かつ広大。当然、この尾根には、たくさんの高嶺の花が咲く。 槍が岳を遠望する尾根には、「小鬼百合」 美しいが猛毒をもった青い兜姿の「トリカブト」愛する伴侶を、より早く幸せな天国に送るのに、時折、重宝されている花。 薄桃色に頬を染めた恥らう乙女のような「ハクサンシャクナゲ」 エーデルワイス(ミヤマウスユキソウ)と共に高山植物の女王を競うような白い気品のある「キヌガサソウ」 この花を見ると、ひとつの巣から顔を出してるたくさんのツバメの子を思い浮かべる。「ハクサンイチゲ」 白い光の尾を瞬間にとどめたような可憐な花学名「センコウハナビ」 中心から光が放散したような白い花学名「シロダマ ウチアゲハナビ」 8月の北アルプスの尾根で見かけた花々です。なお、お気付きかと思いますが、二つほどの「学名」は、学会ではまだ認可されていません。覚えやすく良い学名とおもうのですが・・。試みにプログランキングに参加! クリックして応援してくださいね。
2006/08/15
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なぜ、山に登るのか?私の場合、理由は簡単!まずは、歩くと言う行為自体の心地よさ。特に黒部五郎のような草原の尾根歩きがいい。周囲にお花畑が広がり、まさに山上の楽園散歩。ついでながら、こんな心地よい尾根は、探せば関東にもたくさんある。箱根の大倉山、明神、明星が岳、谷川連峰の平標山から松手山。茨城の吾国山。草津の奥の野反湖を一周する山・・・。みな、快適な山上の散策が楽しめる山です。 次は、刻々変わる雄大な景観を見れる歓び。そして、画材豊富なその景観を描く歓び。北アの美しい主峰は、当然ながら、尖峰の槍ガ岳。水彩画 「双六岳より望む槍ガ岳」 次の喜びは、尾根をいくつも越えて、ようやく次の目的地に着いた時。苦痛を抑える体内麻薬エンドルフィンが最高に出てるせいか、全身に心地よい快感が広がる。太陽の恵みを感じてまどろむも良し。水彩画 「山上のまどろみ at 双六キャンプ場」 山荘のベランダで、夕暮れの至福を楽しむも良し。水彩画「夕餉のくつろぎ at 鏡平小屋」 そして最後に忘れてならないのは、激しい運動の後、飲むもの食べるもの格段に美味しくなること。雪渓でゆっくり冷やしたビールなどは、まさに至福。「黒部五郎山頂の雪渓にて」
2006/08/10
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南方に槍が岳、穂高をのぞむ、北アルプスの天井の楽園と言われる雲の平。そこを歩いた時、その西方に位置し、黒部源流にそびえる草原の美しい尾根があった。その名は、黒部五郎岳。長い間、いつか登りたいと憧れていた。そして梅雨明けの快晴に恵まれた4日間、パステルと水彩用具をたずさえて、太郎兵衛平から黒部五郎岳へ。そして、三俣蓮華岳、双六岳を越えて、鏡平を経て、新穂高温泉に下った。4回に分けて、描いた水彩画を掲載予定です。写真は、黒部五郎より望む、槍、穂高連峰。 富山側の折立峠から、樹林の中を2時間登ると、広い草原の尾根に出る。今日の宿、太郎小屋は、あの美しい草原の尾根。ようやく、太郎兵衛平に到着。左が水晶が露出している水晶岳、右の尖峰が鷲羽岳。 花崗岩に白くおおわれた薬師岳が北方に輝いていた。白い四肢を横たえた女神のような美しい山。 夕暮れになると、女神は太陽の放つ光彩で頬を染めた。 古代の神話では、山も太陽も、神々であった。まるで、太陽神に誘いをうけた美神のような風情。「今宵の伽を命じようと太陽神ゼウスは、白い美しい曲線を描いて横たわる女神の山にひときわ輝く誘いの光を放った。白い薄絹をまとった女神は、ゼウスとの濃密な夜を思って、全身を赤く染めた。その夜、満天の星空の下で、ひめやかな闇の祝祭が明け方まで続いた。」オリオン星座が槍の肩にかかった静かな夜。ギリシャ神話の詩人が傍にいたら、こんな風に述べそうな・・・、雄大な北アルプス山系の、妖しく美しい星月夜だった。
2006/08/09
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