読書の部屋からこんにちは!

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2015.11.23
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カテゴリ: 小説
何年か前の林真理子さんの新書「野心のすすめ」はお読みになりましたでしょうか。
あれはもう2年以上も前になるんですね。
わたしは こんな感想文 を残しています。

さて、ちょっと時間の空いたある日、
そんな日はお決まりの書店とブックオフ巡りをするんですが、
この本の帯に引き寄せられました。
そこには「この物語は私の小説版“野心のすすめ”です。」という惹句が。
へー、そうなんだ。
じゃ、読んでみようか。
「野心のすすめ」が小説になったら、どんな女が主人公になるのかな。

早速買って、スタバへ。
そして、かなりのスピードで読みました。
そして、がっかり。

かなりのスピードで読めたということは、
とても軽い筆致で読みやすいということもありますが、
とにかく内容が浅はかで、ストーリーが上滑りしていくばかりです。
これのどこが野心?!
作家として成功して、地位も分別もあるはずの60代の女性が、
若い女性に「野心のすすめ」などと言って、勧めていいわけ??

主人公は23歳の女性で、弱小ブランドのデザイナー。
いつか世界から認められたいと夢は大きいけれど、
自分にその実力がないことは十分わかっています。
彼女が、さまざまな男性と付き合いながら、自分の糧となるものを模索していく。
これを林真理子さんは、野心と言いたいらしい。
お金だけはたっぷり持っている40男が、
才能ある若者の感性を育てるためだか何だか、きれいごとを並べては、
高級レストランへ連れて行ったりブランドの服を与えたり・・・
でも、それは、単なる援助交際であり、不倫でしょう。
そんな簡単なことを見破ることもできないで、ほいほい浮かれている女性の
どこが野心なんだ?

売れないお笑い芸人との恋愛もからませて、
このお笑い芸人に幕引きをさせているけれど、
最後に主人公が、もっとひどい目にあってぺちゃんこになるところまで
読ませてほしかったなと思います。

ところで、この小説、MOREという雑誌に連載されたものだそうです。
連載小説は、その雑誌の読者層に合わせて書かれるものだと思うけど、
いったいMOREって、どんな雑誌??って、こっちの方まで疑ってしまいました。





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Last updated  2015.11.23 09:52:07
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Re:「フェイバリットワン」 林真理子(11/23)  
charlenepurple  さん
ご無沙汰です。これは読んでいません。
というのも好きな作家ではないので。女性としての魅力を感じないのです。美醜ではありません。(少しは有りますが)
事実は小説より奇なり、とか言いますが、少なくともその辺にいる作家より小生の方が幾らかは多くの経験をしているように思うのでどうもフィクションが見えてしまい、それが読まなくなった要因かも知れません。
昔読んだ遠藤周作さんの作は良かったです。深い河だったか。
立原正秋、吉行淳之介さんも随分読みました。 (2015.11.23 14:09:23)

Re[1]:「フェイバリットワン」 林真理子(11/23)  
ぱぐら2  さん
charlenepurpleさん

こんにちは。
いつも日記を更新したらすぐに読んでいただき、
ほんとうにありがとうございます。
本の好みも違う、趣味が同じとも思えない、それなのにいつもおいでいただいて、感謝しています。

わたしなど世間の狭いおばさんですが、
それでもcharlenepurpleさんと同じように感じることがあります。
若い人の書いた本や、テレビ番組などでも、製作者の意図が見え見えで、しらけてしまうことがあります。

遠藤周作さんはほんとうによかったですね。
長崎のキリシタンの話が好きです。 (2015.11.26 16:15:03)

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