キリスト信徒やまひでの心の窓

キリスト信徒やまひでの心の窓

ザアカイさん



 ☆税務署にお勤めしている人、お気を悪くしないで下さいね。
  当時のユダヤの特殊事情があるのです。

 ザアカイさんは税金集金人で、当時の皆さんに嫌われていた。
 それも無理はない。

 ユダヤの人から見れば、国を占領している奴らに使われて、自分たちからお金を取って敵に納めていたのだから。
 「売国奴」なんて言われていたかも。
 戦争中のクリスチャンもなぜかそう言われたことがある(共感)。

 キリスト様がエリコの町に来たというのでみんなが集まった。
 ザアカイも、噂のイエス様を見たい、話を聞いてみたいと思った。
 走って行ったら、もう人垣が出来ていて、見えなかった。

 「おーい、ちょっと見せてや、おれにも」

 ザアカイを見るいやな目つき、だれかが唾を吐いたぞ。
 どさくさに紛れて、けったぞ。
 だれも中に入れてくれないよ。嫌われ者なんだから。

 何を思ったか、ザアカイは木に登った。
 キリスト様がお出でになった!
 キリスト様はそこをお通りになるとき、ザアカイを見上げた。

 「ザアカイ、降りてきなさい。今日はキミの家に泊まりたいんだよ」

 わあ~~
 急いで降りてお迎えした。

 町の奴らは「え~~っ」 
 町の人々は、そわそわして窓から見た。
 なあんとキリスト様はにこにこしたり、真剣なお顔で、一緒に食事をなさっていた。

 「な、何だっ。キリスト様も地に堕ちたぜ。あんな嫌われモンの家にお入りになったばかりか、お食事までなさっているとは!」

 ザアカイはうれしくて、そして悲しくもなった。
 自分の姿がキリスト様に映った。キリスト様はボクたちの心を映す鏡だから。
 そして恥ずかしくなって、それから、もう絶対に悪いことは止めようと思って、立ち上がった。
 「もう悪いことは止めます。今までだまし取っていた人には4倍にして返します!」

 キリスト様はにこにこしておられた。よかった。
 キリスト様どうもありがとう!

 あのかたの有名なお言葉でこの節は終わる。
 「今日救いがこの家に来た。この人もアブラハムの子孫だ。私は失われた人を見つけに来たんだ!」


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