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6月も半ばになると、学期末が近付きます。今年の1月から続いていた高校での日本語授業も、先週で一応終了になりました。フリーページに詳細を書き綴るつもりでいますが、外国語としての日本語を教える事は、日本人として日本文化、歴史なども説明する事が多く、ある意味では英語の授業よりも気も頭も使ったと思います。準備にも時間がかかり、またマグネットを付けたフラッシュカードもたくさん作りました。日本語の授業では、日本の昔話がよく取り入れられています。実は、私にもちょっとこだわりがあって、中級~上級のクラスで選ぶ昔話、それは、”かさ地蔵”であります。話の長さとしても、時代背景も説明し易くて、生徒達の興味を惹くストーリーの様です。先日は、この”かさ地蔵”を用いて、動詞の現在形を過去形に直す練習を取り入れた授業がありました。クラスのレベルにより、話をいくつかの段落に分けて、動詞を探し出し練習帳に書かせていました。生徒達にとっても、特には難しく無かったようで、練習もすんなりと進みました。そして、後半の授業では、2人ずつ一緒のペアーワークで練習をさせていました。いくつかの質問の中に、”おじいさんとおばあさんは、家の戸の外に何を見つけましたか?”。これを、動詞の過去形を使って答えを書くのですが、例えば、”おじいさんとおばあさんは、たくさんの食べ物を見つけました。”練習帳を提出してもらって、自宅に戻りチェックをしていていたら、たまたま見ていた我が家の長が、ちょっと面白い答えを見つけました。それは、”外には、おもちもありました。”ん~?そんな文章は、この話(段落)の中にあったっけ?いや、無かったハズだわ、と思いながらチェックを続けていると、もう一人同じ事を書いている生徒がいる。。。なるほど、二人して写し合ったのねえ。”お正月には、おもちもごちそうですね。”と、コメントを書いておきました。でも、どうして、おもちを思いついたのかしら?未だにちょっと謎ですが、可愛い答えでした。さて、今日この頃のえっ君ですが、いささかご機嫌が悪いようです。WORLDPEACEが、学期末で忙しくなり、えっ君にとって下僕のWORLDPEACEが自分の思い通りに構ってくれないと、目を吊り上げて呼べばそっぽを向き、呼んでも呼んでもお耳ひとつ動かさないで無視をしています。切なそうにため息をつくかと思えば、気が付けばじ~っとウラメシそうに見ているえっ君。えっ君、お母チャマだって、忙しい時もあるんだよ~。えっ君です。なんで、ボクと遊ぶ時間が突然なくなるのかニャ?ちょっと手順が悪いんじゃニャい?それに、WORLDPEACEは、高校で授業をして来ると、太もものあたりが筋肉痛になるんだってさ~。教室を回ったり、しゃがんだりして生徒の質問に答えるから、変な所に力が入るんだってニャ~。足袋も履いていニャいのに、変だよニャン。ゲラゲラなのニャ!しばらくは、英語の授業だけだニャ。それニャら、ちょっと時間が出来るんだニャ!とにかく、毎日ボクの言う事を聞くのニャ!分かったニャン~ボクだって、怒ると怖いんだニャ!!P.S.良かった~。今回は、お母チャマズにかさ地蔵のコスプレさせられるかと思ったのニャン。ホッとしたニャ!*本当はしたかったけど、”かさ地蔵セット”がどうしても見つからなかったのよね~。残念であった!*
2006年06月20日
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あら~、2月も3週目に入ってしまいました。そろそろ、日記をUpしないといけませんね。今学期は、今までのCollegeでのESL授業の他、知人に頼まれ助っ人として、ある公立高校で週に3日(それぞれ3授業ずつ)日本語を教えています。授業内容は、後ほど詳しく書くことにして、今日はその公立学校について説明しようと思います。(いつもの事ですが、説明が長くなります。。。)当然ながら、日本とアメリカでは根本的に教育制度が違いますが、大きく異なるのは、日本は国全体として教育制度が定まり、米国は教育行政が各州で独立している事だと思います。州の教育省で定められた制度を、各市、各地域の学校区が、その地区の行政を担当しています。また、アメリカらしい制度でもありますが、公立の制度でまた、学校独自のカリキュラムを組む事も出来ます。私が今回教えている学校も、少々ユニークな制度を持つ公立の学校の一つで、あるインテリのお金持ち研究者夫妻が、学校に多額の寄付をして創設された、また考え様によっては理想のシステムのある学校です。理想的な学校ということで、”R School”と呼ぶことにしますね。さて、その前に少々説明を。クリスマスの少し前に、大手の書店である小学校のコーラスについて書きましたが、アメリカは一部のお金持ち地域(土地税がたくさん払われている地域)を除いて、ほとんどの地域の学校が常に予算不足に悩んでいるのも事実なのですね。また、ご存知の方達も多いと思うのですが、アメリカは又貧富の差がとても大きい国なので、この予算不足が学校の設備、果ては教科書の新旧まで至り、そして子供達の基礎学力においても差が出る原因ともなっています。公立の学校は、基本的に授業料を出す必要はありませんが、子供の昼食代を捻出するのも大変だという低所得の家族が、思いの他たくさんいます。例えば、昼食代を政府が賄う、または昼食代を日にいくらかまで補助などしている"Title One School"があります。残念なことに、Title1SchoolはほとんどがAP(Academic Performance)、つまり、偏差値が低い学校が多いので、教育の平等を掲げている米国でも、やはり様々な問題が生じてしまいます。そのR Schoolは、そんな低所得の家族の中で、子供たちが初めて大学に進学することを目的に、大変厳しいカリキュラムが組まれています。もちろん、昼食や教科書代は学校が負担し、様々な費用は寄付とたくさんのVolunteerから成り立っています。何が厳しいのかと言うと、年間授業が平均より2ヶ月近く多く、授業時間も他校よりも、毎日最低一時間は長くなっています。たとえ家が裕福ではなくても、良い教育を受けさせ、大学に進学そして卒業させたいと、毎年定員の20倍ほどの希望者があるそうです。成績が良ければ良いほど、奨学金(学費の分と、教科書、場合によって住居費も含む)をもらえる確立が高くなるので、生徒達はこちらにしては珍しく、”ガリ勉”が多いのですね。とにかく、5分の休み時間をはさんで、毎日100分近くの授業を6つ受けるのだから(昼休みは30分だけ!)、やはり結構キツイのではないかしら? バスを乗り継いで、片道2時間以上もかかって通学している生徒もたくさんいるとの事。それでも、疲れて見えないのはやっぱり若いのかな?大学院時代、教育実習と他の課題としていくつかの高校で教えましたが、確かにR Schoolの生徒達は、真面目だし良く勉強するのです。勉強で忙しいから、ほかの事に目を向けているヒマが無いとはいえ、勉強に対する姿勢が、他の高校生には見られないスゴさがありますね。”点数はつかないから”と前置きしても、クイズ(小テスト)をすると、し~んと静まり返って一生懸命に答えを書いている生徒達。その姿は、何とも言えず可愛く感じます。”センセイ、シツモンデス”と、手を挙げて日本語を勉強している生徒達皆の、成功を幸せを願わずにはいられませんね!昨年は、かの有名なHarvardと MIT(マサチューセッツ工科大学)、スタンフォード大学に進学した生徒がいるそうで、こりゃあ、私の脳ミソは彼らの足元にも及ばないわ!*写真はイメージでございます*
2006年02月13日
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