Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2012/07/29
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【おことわり】


◆カクテル ―― その誕生にまつわる逸話(2012年版:ABC順)(16)

 47.ファジー・ネーブル(Fuzzy Navel)


【レシピ】
【スタイル】 ビルド   【グラス】 トール・グラス

 比較的近年に生まれたカクテル。誕生の経緯については、主に以下の2説があるが、決着はついていない。名前の「ファジー」は曖昧なという意味だが、桃の表面の柔らかな毛「ファズ(Fuzz)」にも由来する。

 (1)米サンフランシスコのバー「パット・オシア(Pat O’Shea)」のバーテンダー、マッド・ハッター(Mad Hatter)が1980年代に考案したという説(出典:PBOのHP、ただし根拠資料は明示されていない)。
 (2)「ピーチ・ツリー」というブランド名のピーチ・リキュールの販売を始めたオランダのデ・カイパー(De Kuyper)社が1984年、販売促進のために考案したという説(欧米のWEB情報)。

 桃ともオレンジとも言えない曖昧な(ファジーな)味わいは、アルコール度数も低く、子どもから大人になる「曖昧な年頃の世代向き」の飲み物として1980年代半ば、米国でその人気に火がつき、その後世界中に広まったという。

 なお、マッド・ハッターのカクテルブック(The Complete Book Of Mixed Drinks)のレシピでは、ウオッカ(30)、ピーチ・シュナップス=後に「ピーチ・ツリー」と改名=(15)、オレンジ・ジュース(180)、オレンジ・スライス、氷というレシピとなっている。

 「ファジー・フルーツトニック」という似た名のカクテルもあるが、レシピはピーチ・リキュール、カシス、グレープフルーツ・ジュース、トニック・ウォーターと、さらに曖昧な味わいとなっている。

 欧米の他のカクテルブックで収録している例は少なく、現時点で確認した限りでは、「ニューヨーク・バーテンダーズ・ガイド」(Sally Ann Berk著、1995年刊)、「クラフト・オブ・ザ・カクテル」(Dale DeGroff著、2002年刊)くらい(Webの専門サイトでは紹介例は多いが…)。日本のカクテルブックでも、欧米同様、収録例はきわめて少ない。

【確認できる日本初出資料】 カクテルズ(福西英三著、1994年刊)。

  ************************************

48. ギブソン(Gibson)
49. ギムレット(Gimlet)
 ※いずれも【2016~19年改訂新版】で記述内容を更新しています。 そちらを ご覧ください。



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Last updated  2021/07/03 11:06:28 AM
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うらんかんろ

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kopn0822 @ 1929年当時のカポネの年収 (1929年当時) 1ドル=2.5円 10ドル=25円 10…
汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

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