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「西の国から」(評価 ★★★★☆ 四つ星) イギリスの国民的(たぶん)テレビドラマ。しかも舞台はイングランドやスコットランドではなく、なんと西部ウェールズ。バリーという海辺の町。 今をときめくジェームズ・コーデン氏の出世作(たぶん)。彼は本作では脚本家かつ役者として大活躍。 公式サイトはたぶんここ https://www.bbc.co.uk/programmes/b007nf70 2010年まで三期連続で放送されてて、ぼくもネットで全話鑑賞ずみ。すごくてきぱき展開するのが新鮮。 良くも悪くもイギリス的でウェールズ的で、ぼくらガイジンには難易度高い。わかる人にしかわからないお笑いネタが連発されるので、なかなか笑えない。ウェールズの訛りや方言/言い回しも耳慣れない。What's occurring? とか、lush とか tidy とか。 それに、美男美女ばかりが出演するアメリカや日本のテレビに慣れてると、登場人物があまりにフツーの庶民すぎて意外。主役の四人(ギャビンとステイシーとそれぞれの親友)と家族がみんな愛おしく感じられる人ばかりなのが人気の秘密か。例えばステイシーの叔父のキャラ設定も見事だし、演ずるロブ・ブライドン氏も上手い。 なんと10年後を描いた最新版が2019年末に放送され、本国では超高視聴率を叩き出したとのこと。今日やっと観たのだけれど、ギャビンとステイシーには子どもができてるし、みんないい具合に年老いてて懐かしくも嬉しく観られた。 どうやら今後も数年おきに制作されそうな感じ。 ちなみにこの作品のアメリカ版も「Us & Them」という題で2013年に放送され、でも1期のみで強制終了。一応ちょっと観たのだけどイマイチ。お茶の間ウケを狙いすぎたのか、本国版に比べドタバタ度が増え、皮肉度や毒性やご当地特殊文化描写が減ってしまってる。
Aug 30, 2020
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「泪がぽろりとこぼれたら歌い出すのさ舟唄を」(評価 ★★☆☆☆ 二つ星) イギリスの漁村が舞台。船上や酒場で歌う漁業男子たちと、彼らの唄を録音して世界に広めようとする音楽業界人との話。 日本での公開はそろそろ終了っぽい。https://fishermans-song.com/ 音楽映画かと思ったら違かった。肝心の歌唱場面も特に凝った演出はなくで残念。 ちなみに漁師が歌う唄のことは、song(ソング)とも言うけど劇中ではシャンティと呼ばれていた(←綴りは不明、shantyかchanty。語尾は-teyかも)。歌詞は日本の演歌みたいで、酒とか女とか船上での孤独とかを淡々と歌う。あと、海は広いな大きいなとか。 せっかく興味深い話なのに、余計な小ネタを詰め込みすぎてる印象。登場人物ももっとすっきりさせたほうがよかった。 都会からやってきた男が村の美女と恋に落ちるとかはお約束としても、強引な筋書きとか深みに欠ける脚本とかには興ざめ。 でも、舞台となってる漁村が綺麗に撮れてたので最後まで観られた。アイルランドかイギリス北部っぽいのだけれど、南西部コーンウォール州。ロンドンから意外に遠く、住民は保守的で頑固者ばかりらしい。 そーいえば、ぼくは20代の頃コーンウォールを放浪したことがあって、南西の端Land's Endを訪ねては感慨にふけったものであった。岬って何だか惹かれるわけで。
Aug 28, 2020
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「伝説のチャンピオン」(評価 ★★★★☆ 四つ星) 今回もサッカーに関するドキュメンタリーの感想をば。イングランド北部リーヅ・ユナイテッドFCを一年間にわたり取材したもの(2018年から19年にかけて)。 編集がとてもおじょーず。激動の一年をうまく六話にまとめていて、それぞれ適度に完結させている。もったいぶって「この続きは次回のお楽しみ」みたいにいちいち引きずらないのは好感が持てた。 もともとそうなのか、あるいは最近の傾向なのか、イギリスってドキュメンタリー系の映像づくりが洗練されていると思う。均衡がとれてて嫌味がなく、ぼくにとっては観やすい。アメリカとか日本のそれより無理無駄ムラがないという印象。感動を押し付けない静かな演出がかえって効果的。 ただ、語りを担当してるのがガイジンのラッセル・クロウさんってのは違和感。地元出身の誰かにヨークシャー訛りで語ってほしかった。地元出身者で適任者が見つからないのであれば、せめてイギリス人にしてくれたらよかったのに。 あと、許可が下りなかったのか、控え室での選手や監督らによる戦略会議とかに撮影隊が潜入することはない。そもそも監督のマルセロ・ビエルサさん、アルゼンチン人で英語ができないというのもあってか、あんまり取材にご協力いただけてなかったみたい。一方、上層部のお偉いさんたちがお金や人事のお話をするのはちゃんと取材されてた。 それにしても、このリーヅ・ユナイテッドってば、例えばマンチェスタ・シティのように強くはなく、サンダランドほどは弱くなく、実に微妙な位置にいる団体。プレミアリーグに昇格できるのかできないのか、最後の最後まで順位が定まらずハラハラしながら観ることになる。まさにドキュメンタリ向きの団体。 結果を知ってる今だから言えるのだけれど、さらに激動の翌2019/20期も取材してほしかった。もしかして実は取材してて、編集待ちだったりして。
Aug 23, 2020
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「イスタンブールの奇跡」 サッカーに関する映画が世の中にどのぐらいあるのかは存じないけど、リバプール・フットボール・クラブの、特に2005年にトルコのイスタンブールで開催されたUEFAチャンピオンズリーグ決勝に関わる映画がいくつもあったと思うので、これを機にまとめてみようかと。 前回も触れたこの「イスタンブールの奇跡」というのは、ACミランとの決勝で、前半3-0で負けてたリバプールが後半で見事に3-3に追いつき、最終的にPK戦で相手を蹴り負かした逆転劇。 ぼくが鑑賞済みなのは以下の四本:Make Us Dream メイク・アス・ドリーム(2018年イギリス)★★★☆☆ (感想はここ)花形選手スティーブン・ジェラードさんのご活躍を称えるドキュメンタリー映画。移籍予定だったジェラードさんが、イスタンブールでの勝利により結局はリバプールFCに残留。Will ウィル 夢をかなえる旅(2011年イギリス)★★☆☆☆ 親を失った可哀そうな少年が、イギリスからトルコを独りで目指し試合を観に行こうとする話。親切な人に助けられたりして、感動的で幸せな結末ではあるのだけど、ぼくとしてはイマイチ。サッカーの試合そのものは特に重視されてない。One Night in Istanbul ワン・ナイト・イン・イスタンブール (2014年イギリス)★★☆☆☆ リバプールのおじさん数名がトルコに向かい現地で観戦しようとするが、あれこれ問題が発生してしまうドタバタ喜劇。やっぱしイマイチ。喜劇のはずなのに笑えなかった。This Is Football ディス・イズ・フットボール(2019年アメリカほか)★★★★★ 全六話からなるドキュメンタリーで、第一話でリバプールに触れられている。はるかアフリカのルワンダに熱狂的なリバプール愛好家たちがいて、イスタンブールでの善戦などのおかげで、自国の悲惨な過去から立ち直り、勇気づけられる。 ちなみに、ほかの五つの話は以下のような感じ。着眼点がお見事だし、映像職人が作った番組という印象。どれもこれも素晴らしい。ニ.女子サッカーの話。2011年の大震災直後、日本がアメリカと世界杯の決勝で戦う。三.ドイツ、特にバイエルン・ミュンヘンのサッカーの話。審判員とかにも取材。四.ちっちゃい国のくせして見事に世界杯に出場して健闘したアイスランドの話。五.視覚障害者による世界大会など、普段なかなか知ることのないサッカーの話。六.アルゼンチンご出身でバルセロナで活躍する名選手リオネル・メッシさんの話。<番外編> ちょっとリバプール/イスタンブールねたではないけれど、以下の二本の映画も挙げておこうかと。You Will Never Walk Alone ユー・ウィル・ネバー・ウォーク・アローン(2017年ドイツ) リバプールほかのサッカー応援歌として定着した楽曲の誕生秘話。サッカー映画というよりは音楽映画。You'll Never Walk Alone ユール・ネバー・ウォーク・アローン(2017年モンゴル) サッカーおたくの話かと思いきや、全然違う。モンゴル映画という意味では稀少価値あり。
Aug 21, 2020
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「A Taste of honey (and money)」(評価 ★★★☆☆ 三つ星) イングランドの強豪リバプール・フットボール・クラブの栄光を、スティーブン・ジェラード選手の半生を軸に描いたドキュメンタリーを鑑賞。 ジェラードさんって、より高額の報酬を求めて他所に移籍することもできたのに、結局スカウサー(Scouser リバプールっ子)としての忠誠を示し地元に留まって功績を残したお方で、市の誇り。ビートルズの次に有名なリバプール人(たぶん)。 リバプールのサッカー、そしてジェラード氏を語る場合にどうしても外せないのは、ヒルズボロの悲劇(1989年)とイスタンブールの奇跡(2005年)。この映画でもきちんと紹介されている。 一方、応援歌「You'll Never Walk Alone」は特に象徴的には使用されていなかった。 せっかくいろんな人を取材してるのに、みんなして声だけのご出演。よって彼らの表情も見られないし、そもそも誰がしゃべってるのかわかりづらい。 肝心のスティービーさんですら、台本を棒読みしてるのか、それとも単にもともと不愛想な人なのか、もうちょっと喜怒哀楽を表現していただきたかった。取材しにくいキャラなわけで、ま、それはそれで彼らしいのだけど。 とにかく惜しい。惜しすぎ。題材の選択もいいし、題名の「Make Us Dream」も上手いと思う。家族のために、市民のために、それにヒルズボロの遺族のために、ひたすら他人の夢を独りで背負いこんでしまった天才の孤独と苦悩は計り知れない。 あと、例えば、ほとんど同じ境遇で育ちながらも、全く別の選手生活をおくったマイケル・オーウェン選手との対談とかが実現できたらよかったのに。(てか、マイケルさんってば、リバプールご出身のくせして宿敵マンチェスターユナイテッドに移籍しちゃったりして、両方の市の空気が読めないという評判だったらしい)
Aug 15, 2020
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この五か月、人前で演奏する機会が全くなくて悶々と過ごしておりましたが、今日は超ひさびさに挙式でバイオリン弾きました。共演はナンシーさん(ビオラ)とオードリーさん(チェロ)。 カトリックの婚礼ミサ、しかもこてこてのケルト式。何人かの男性はキルトスカートをお召し。 ぼくら三重奏団は主に迎賓時の背景音楽を演奏しました。ケルト音楽の定番(たぶん)のSimple Gifts、Be Thou My Vision、Highland Cathedralなどやクラシック音楽をば。 花嫁さんご入場および新婚さんご退場は、ぼくらの演奏ではなくバグパイプ吹きさんの演奏、先導にて執り行なわれました。 「密」を避けるべく、親しいご友人やご親族ですら、お祝いの接吻や抱擁、握手すらさせてもらえず、結婚式なのにビミョーな雰囲気。 それに、普通のカトリック婚だったら、いろんな儀式を踏まなきゃなくてミサは一時間を超えることも多いのに、今日のは短縮版、サクサクと進行されました。 新郎と新婦(とバグパイプのおじさん)を除いて全員マスク着用。異様といえば異様な光景でしたが、男性陣のマスクはキルトスカートと同一の格子柄だったりして、みなさんマスクも衣装の一部という感じ。 ぼくらもマスクして弾きました。別に管楽器奏者じゃないわけだし。でもやっぱり奏者間の意思疎通がかなり難しい。「いちにのさんハイっ」とかも聞き取れないし、互いの顔の表情が読めない。「目」だけで合図/会話しなければいけないわけで。 なんとか無事に終了しました。 今日のお二人さんはもともと春先の挙式を予定なさってたそうですがコービッドのせいで延期。今回も再延期かと危ぶまれたようです。礼拝のなかで司祭さんが語ってましたが、ここにたどり着くまでタイヘンだったみたいで、開催できただけでも奇跡とか言ってみんなして涙ぐんでました。 実はぼくも奏者席で感極まってました。彼らのご苦労やご苦悩も想ったし、てゆーか、自分自身お仲間奏者と合奏できず寂しく五か月も過ごしてきて、今日久しぶりに再会、再体験でき、悦びもひとしお。やっぱりチョー楽しいです、音楽を合わせるのって。 本番直前、そわそわどきどきわくわくしながらも、落ち着いてあれしてこれして。楽譜の整理、譜めくりの場所の把握、携帯電話が鳴らないよう音を切ったか念入りに確認。以前だったら普通にやってたこうゆう細々とした雑事すら、いちいち懐かしくて感激してしまった次第。
Aug 14, 2020
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「鉄と泡」(評価 ★★★☆☆ 三つ星) ウェストハム・ユナイテッドの本拠地として使用されてきたサッカー競技場に関するドキュメンタリー。ロンドン下町の鉄鋼業労働者によって長年支えられ、このたび100年以上の歴史に幕を下ろし閉鎖(解体)、そして新天地へ移転するにあたり、関係者の悲喜こもごもが描かれる。 日本(語)では未公開っぽい。https://www.imdb.com/title/tt6440810/?ref_=nv_sr_srsg_0 ちょっと離れた場所にできたより大きくより機能的な新しい競技場を使えることになってるので、球団としては悪くない。でも、この古くて歴史ある競技場がなくなってしまうのは確かに哀しいし、そもそも近くでずーっと見守ってきた地元商店街にとっては死活問題。収入の大幅な減少が予想されるわけで。 どれもこれもドキュメンタリー的には想定の範囲内であり、さらには取材対象となってる人たちが「いいひと」ばかりでキャラ的に弱かったか。せっかく名選手のマーク・ノーブルさんとかにも取材してるのに、なんだかみなさんお上品(ノーブル)。 ま、最近引きこもり時間を使って欧州サッカーにハマってるぼくとしては、楽しく観られた。UAFAチャンピオンズリーグとかもちょうど今(無観客で)開催されてるし。 個人的にはロンドンのサッカー団体に関してはどうしても興味が持てず、昔ロンドン住んでたときにトッテナムの試合を一回だけ観戦したことがあるぐらい。 ウェストハムについては、どーもあの二色から成る競技服(袖の部分が水色で、ほかは赤ワイン色)が苦手。てか、二つの色を使うのって、対戦相手の服の色によっては紛らわしすぎ。実際、マンチェスターシティ(水色)とウェストハムの対戦は観ててかなり混乱する。 あと、ウェストハムで特筆すべきは、応援歌「I'm Forever Blowing Bubbles」に合わせて、実際に会場で無数のシャボン玉を飛ばすとこ。
Aug 12, 2020
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「不思議の壁 Wonderwall」(評価 ★★★★★ 満点五つ星) 欧州サッカーの強豪マンチェスター・シティを一年近くに渡り取材したドキュメンタリーを鑑賞。 同じイングランド北部でも、実力や規模の劣るサンダーランドを取材した番組(鑑賞した感想はここ)も非常によくできた番組だと思ったけれど、今回も楽しめた。 同市の同志マンチェスター・ユナイテッドとの因縁の対決(「ダービー」)や、宿敵リバプールとの対戦の裏側も見られてお得。あと、意外にも弱小相手に負けちゃったりもして、サッカーはどう転ぶかわからないから面白い。 そもそも彼らは頻繁に試合があって超ご多忙。勝者だから勝ち抜いて忙しいというのもあるんだろうけど、図表にして紹介してほしかったぐらい。次から次へと相手を変え場所を変え闘いつづける。 よって、監督(ペップ・グアルディオラさん)の手腕が試されるわけで、この人、只者ではない。素晴らしい監督さん。資料を収集/解析したうえで的確な戦略を練り、選手にわかりやすいく提示する。上から目線で偉そうにしてる印象を与えない。自分が信頼できる人材を指導陣に擁し、さらにはサッカー以外の畑(水球とか)の人の知識も活用。 あと、名監督たるもの、試合当日は選手たちに対しどのような言葉をかけるのか。試合直前、前半終了後の休憩時間、そして試合終了後。そこまで映すかというぐらい舞台裏が撮影される。 いやぁー、ためになる。サッカー指導者でもなんでもないあなたやわたしにとっても、彼の言動から学べることは多いはず。 このグアルディオーラ監督や指導者たちはスペイン人、所有者や会長職はお金持ちのアラブ首長国連邦人。選手にもガイジンさんが多く、なんだかイギリスの団体らしくはないのだけれど、国際的なのはたぶんよろしいこと。 彼らのように潤沢な資金がある団体は有利。これは紛れもない事実。同様のことはこのドキュメンタリー制作そのものにも言えることで、資金があったからこそここまで取材でき編集できたわけで。 協賛してくれる企業や応援してくれる市民を説得させられるだけの実力とがないとカネも入ってこない。そして「好感度」も非常に大事。どんなにサッカーが上手くても、撮影を拒み、口下手でただ黙々と競技している選手や監督だけの団体は結果的には成功しないらしい。この世界でやっていくためには、話術に長けて(特に英語ができると有利)、見た目にも気を遣い、美女との私生活も多少は露出してむしろ堂々としてるぐらいの選手がちょうどいいのかも。 見ごたえのあるドキュメンタリーだった。 選手たちが競技場で蹴りまくり、支持者らが場内/場外で応援しまくり、映像的にはかなり賑やかな番組ともなりえたけれど、語りを担当なさってるのはベン・キングズレー卿。落ち着いた英国オヤジ声で淡々と語ってゆく。
Aug 9, 2020
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「Greasy Greece」(評価 ★★★★☆ 四つ星) ギリシャを舞台に、三組の男女の悲恋を描いた作品。 第一話は、シリアからやってきた難民男性と、政治を学ぶ地元の女学生。 第二話は、スウェーデンからやってきた女性と、家庭も仕事もうまくいかずに苦しむ地元の男性。 第三話は、ドイツからやってきた男性学者と、地元の主婦。 そして、この三つの話は実はつながっていることが後に明らかになる。 日本では未公開らしい。英語のサイトは https://worldsapartfilm.com/ この映画の製作者のやろうとしたことは非常によくわかるのだけれど、出会いの場面とか、恋に落ちる過程とか、あまりに非現実的すぎて失笑せざるを得なかった。どうやら、境遇や国籍の異なる二人の恋を、ギリシャ神話で言うところの「エロスの神」によって引き起こされた必然、として描きたいらしい。 ギリシャという国の特殊な立ち位置を垣間見られたし、気に入った。映画好きの友だちに薦められる。 中東難民が欧州へと移動する際の通過点としてのギリシャ。金融危機に苦しむギリシャ。奥深い哲学や神々を生み出したギリシャ。どの側面も事実であり、さらに相互作用によりますます複雑な様相を呈している。 ちなみに、つい何年か前にぼくがアテネ、ミコノス島、サントリーニ島などを訪ねたときは、観光業に関してはギリシャってかなり潤ってる豊かな国だなという印象だった。でも観光以外はだめだめらしく、てか今年は観光客も激減と思われ。
Aug 9, 2020
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「一周まわっても知らない話」(評価 ★★★★☆ 四つ星) 貧乏旅行者のふりをして地元の人々の親切だけを頼りに無一文で旅行し、そして恩返しをするドキュメンタリー第一弾。日本では(日本語では)未公開っぽい。 アメリカ西海岸から東海岸へ、そこから船で欧州に渡りやがてアジアへ、アジアからカナダに船旅、そして出発点アメリカ西海岸に戻る。 第二期(北米・南米編)のほうは既に鑑賞済み。そのときの感想はここ https://plaza.rakuten.co.jp/picardy3rd/diary/202003150001/ こうゆう紀行ものは大好きなので甘めに評価させていただく。おそらくヤラセもいろいろあるんだろうけど、そこは割り切ることとする。 米ピッツバーグの路上生活者とかモンテネグロの酪農家かと、あちこちで見応えありまくり。東南アジアの人々もみんな親切。 でも、こうゆう世界一周ものでは、やっぱりどうしてもインドが突出して強烈に印象に残る。バラナシのガンジス河で牛のご遺体とともに沐浴したり、孤児院を訪ねて純粋な子どもたちと遊んだり、もうさすがはインド(人)さま、見飽きないし、愛おしい。 ちなみに、どうせなら日本(や韓国)にも行っていただいて、どうゆう交流をするのか見てみたかった。主に陸路でまわるという企画なので仕方ないけれど。 貧しい国々で貧しい人々から親切にされた後にアメリカに戻ってきて、地元の方のお宅を訪ねる。そして食卓の上には無造作に拳銃が置いてある。世界は広いなと改めて思うわけで。
Aug 4, 2020
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「棺桶ロック」(評価 ★★★☆☆ 三つ星) 何をやっても空回りする情けない警官が主人公。 冒頭の場面では、彼は母親の葬式でブルース・スプリングスティーンの曲「サンダーロウド」に合わせて踊ろうとして会場はドン引き。妻とは離婚、まだ幼い娘にも呆れられ、仕事もきちんとできない困ったちゃん。 日本で公開ちゅう。https://thunder-road.net-broadway.com/ 上級者向き映画という印象。こうゆう作品って映画祭とかでは高評価を得るもので、でも自分の好みとはちょっと外れる。 というのも、ぼくはこの主人公にはどうも感情移入できずいちいちイライラしてしまい、せっかくの映画の素晴らしさを堪能できなかった。この役者さん(=監督/脚本/主演)、明らかに優れた才能をお持ちなので、キャラの好き嫌いの問題。氏の名前(ジム・カミングス)は覚えておこうかと。 光っていたのは子役の女優さん。彼女、お若いのに卓越した演技を披露なさってた。
Aug 3, 2020
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「Left and write」(評価 ★★★☆☆ 三つ星) テレビ局を舞台にしたドタバタ喜劇。人気ドラマの筋書きをめぐりイスラエル人とパレスチナ人が対立、脚本を変更しまくって現場も大混乱。 日本で現在公開ちゅう。http://www.at-e.co.jp/film/telavivonfire/ 視聴率の昇降に一喜一憂し、制作会社のお偉いさんに気を遣い、お茶の間の視聴者の意見にも惑わされるのはおそらくどの国でも同じ。ただでさえ疲れるのに、主人公は自宅と職場を行き来するのにいちいち「国境」を越えなきゃならず、検問所のおじさんまでが番組について言いたい放題。 なんだかバカバカしい展開もあって苦笑したけど、結局は最後までほのぼのと観られた。似たような映画が日本にあったのを思い出した。←三谷幸喜さんの「ラヂオの時間」 実際にこうやってパレスチナ人とイスラエル人が言語とか宗教とかの壁を越えて一緒に映画作るのって、現場ではかなり大変だったんだろうなと思う。 ぼくがおぉっと思った小ネタとしては、強面のイスラエルの役人が賄賂として要求するのがアラブ人の国民的家庭料理ハマス/フムスってとこ。イスラエルでは良質のアラブ料理を食べることは困難ということか。それってよく考えると哀しすぎ。
Aug 2, 2020
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「ビッグ・ブラザーs」(評価 ★★☆☆☆ 二つ星) アメリカの人気楽団ジョーナス兄弟を取材したドキュメンタリー。 厳格なキリスト教徒として生まれ育ち教会で歌っていた三兄弟が、やがて保守的教会音楽から飛び出し、若者向け大衆歌謡を歌い、人気爆発、社会現象となる。しかしある日一人が「オレ、独立したいんだけど」と言い出す。 ぼくはアメリカに長いこと住んでるくせしてこの楽団のことをよく知らず、なんか少女たちのあいだで人気らしいぐらいしか思ってなかった。そしたら、いつの間にか解散したり再結成したりしていたとは。 音楽家を取材した実録映画は好んで観るようにしているけど、この映画、ドキュメンタリーというよりは、再結成にあたっての宣伝が狙いらしい。もともと彼らに関する知識がある人だったら楽しめるだろうけど、ぼくとしてはもっと別のところを突っ込んで取材してほしかった。特に、楽曲制作に関する過程がほとんど描かれてなかったのは残念。 最も実力のある者が独立したがるのは時間の問題。業界的には全然珍しいことなんかじゃない。そのときの当事者の葛藤やいざこざが意外にあっさり描写されてたのには拍子抜け。 有名人としての苦悩やその代償、つまり、ネット上とかで誹謗中傷や、愛好家らの私生活への執拗な介入にはうんざりしてただろうし、そのあたりの彼らの本音と、報道機関との「取り引き」についてももっと知りたかった。大衆芸能の世界にいるセレブさまたちにとって、ネタの良し悪しや信憑性に関わらず巷の話題になってるうちが華。誰からも相手にされなくなったら終わりなわけで、実際、彼らはテレビで私生活を晒す密着系番組に出て収入を得ていたらしいし。 さて、ぼくの個人的な意見としては、複数の人間が共同で音楽活動、芸術創作活動を行なう場合は、誰か一人を主導者として上下関係を持ち込むほうが絶対にうまくいく。みんな平等で仲良しこよしというのは理想的なのかもしれないけれど、現実的には無理がある。
Aug 1, 2020
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