ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Jan 15, 2008
XML
 僕のまわりでは、室内楽の練習をする場合、たいてい誰かの家が会場となります。
 日本の住宅に比べれば豪邸級の家も多く、そういう点ではアメリカの楽器弾きたちは恵まれてると言えましょう。

 今までもいろんな人のお宅にお邪魔して練習させてもらいました。狭いながらも我が家が会場になることもたまにあります。

 誰の家で集まるかというのは意外に難しい問題。

 一番理想なのは、譜面の蔵書が充実している家。例えばカルテットで誰かが遅刻したりドタキャンした場合、トリオの譜面があれば便利。それに、次回の練習予定をたてるときも、曲をその場で決め、直ちに譜面を配布できれば手っ取り早い。

 あと個人的に思うのは、練習室の床は、カーペットよりは板張り/コンクリートのほうが適してるということ。特にブラームスのような「1拍めのない音楽」を合わせるときに、足を踏み鳴らしてカウントすると練習がはかどるのです(笑)。絨毯だと足を鳴らせない。
 だから履き物は大切。スニーカーではなく、ちゃんと音の鳴る革靴などを履くように心がけましょう。究極は タップダンス用の靴 でしょうか(←半分マジです)。格好の武器になります。オレ様のテンポに従えぃー、みたいな。

*****

 さて、ヒトサマの家で練習するからには、ちょっとした心がけが大切。他人の家に土足で入り、騒音を掻き鳴らすわけですから、意外な言動が命取りになりますし。

 円滑な人間関係を維持するコツは、ずばり 演奏活動を楽しむためだけに集まる と割り切ってしまうこと。音楽以外の「その他のこと」を極力排除した時間の使い方および人づきあいを意識したほうが無難。そのヘンは日本的な感覚とは全然違うかもしれません。

 正直、あまりに淡白すぎて、ちょっと寂しいなと思うこともあります。まわりの音楽仲間のなかには、お互いの私生活のことを実はよく知らない人も多いのです。決して立ち入った話をしない、でも一応は何年も長続きしているから、それでいいのかもしれませんけど……。

 以下、誰かの家に集まって練習をする場合の心得(アメリカ編)。

一、練習開始時間のみならず、終了時間もあらかじめ決めておく。

一、その家の住人側は「おもてなし」用のお茶やお菓子などを自発的には用意しない。

一、招かれる側もわざわざ手土産など持参しない。自分用の飲み物などは最低限持参。

一、譜面台、鉛筆、チェロのエンドピン受け(ストッパー)などは各自で持参。←これヒジョーに大事。

一、その家の家族や ペット と仲良くしておく。彼らの理解を得るのは絶対に必要。しかし、終了予定時間が来たらさっさと退散。

*****

 最近、ちょっとした事件がありました。

 あるお宅で定期的に室内楽の練習をさせてもらっておりました。その家の奥さんがおもてなし好きの人で、練習のたびにせっせとお茶だの夕食だの用意してくださってました。こちらは別に頼んではいなかったのですが、せっかくご用意いただいたのでありがたくいただいてるうちに、練習後はみんなで食卓を囲むという習慣ができあがってしまいました。こっちは「お構いなく」と何度も申し上げてたのに。

 そしたら彼女、いつのまにかそれが苦痛になったようで、結局我々は立ち入り禁止になってしまったのであります……。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  Jan 16, 2008 11:35:13 AM
コメント(3) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

カレンダー

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

ピカルディの三度TH

ピカルディの三度TH


© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: