ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Oct 23, 2008
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 こちら北米ではかなりの有名人ジェームス・エーネス James Ehnes のリサイタルを聴いた。

 「カナダ人」バイオリニストという枕詞で認識されることの多い人。確かにそう言われてみれば、カナダ人演奏家ってあんまり思い浮かばない。
 この人、弾きかたもカナダ的(?)で、堅実、素朴、やや内向的。選曲からして渋めだし。


 バッハ: 無伴奏パルティータ「シャコンヌ」
 Aaron Jay Kernis: Two Movements (with Bells)-2007年の作品
 R.シュトラウス: ソナタ


 シャコンヌを生で聴くのは何年ぶりだろう。もしかして何十年ぶり?
 このド派手な曲を、誠実にしっとりと弾き切った。重音が複雑に絡み合う曲ではあるものの、聴いてて最も印象に残ったのは最後のD音の透明度。ゆっくりとディミニュエンドをかけて、銀河の奥深くへと消え失せていく感じ。あの一音だけでも、聴きに来た甲斐があったと思った。

 あと、最後のリヒャルトのソナタ(この曲、もしかして流行ってる?)も、エーネス氏にお似合い。サンサーンスのソナタ1番あたりも得意なんだろなと思わせる真摯な演奏。特に終楽章が良かった。若々しいのに重量感がある。

 ただ正直言って、彼のソロで、フランスものとか、あるいはブラームスのソナタあたりを聴いてみたいと感じずにはいられなかった。妙な不完全燃焼感を抱きかけたところ、偶然にもアンコールでそれらをご披露。 ラヴェルの「ガブリエル・フォーレの名による子守唄」 ブラームスのFAEソナタ「スケルツォ」

 この人、確か今年グラミー賞獲ったはず。こうゆう地味めな奏者がきちんと評価されるのは非常によろしいことだと思う(←上から目線)。ランラン氏みたいなキャラの人だけが席捲するクラシック市場ってのもつまんないし。

 同様に、ピアノのアンドリュー・アームストロング氏もいい味出してた。この人も、今後じわじわと台頭してきそうな演奏家。音の切れがいい。





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最終更新日  Oct 25, 2008 07:56:56 AM
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