ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Dec 4, 2008
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カテゴリ: 日常
 どんより曇り空。丘の上にポツンと建つ白い教会。
 今日は、こないだ亡くなった友人のお葬式に行ってきました。

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 ガンを患っていて、今年の春に、余命六ヶ月と宣告されていたエディーおじさん。ほんとに六ヶ月後に亡くなってしまいました。まだ50代という若さ。
 この日が来ることは僕らも覚悟しておりましたが、ほんとに来てしまうとは。

 教会に入ると、奥さんと息子さんらが出迎えてくれました。あまりに気丈に振る舞っていらっしゃるので、こちらが恐縮してしまいます。

 故人エディー氏は、迫り来る死を誰よりも潔く受け止め、この六ヶ月間、自分の葬式をどう進めるか、自分の遺体をどう処理するかなど細かく決め、葬られる準備を自ら着々と整えていました。

 今日の葬式は彼のご遺志どおり、前向きかつ和やかに進められました。
 牧師さんのお話も、賛美歌の選曲も、決して悲しみに打ちひしがれるのではなく、生きる喜びを前面に出したもので、葬式というより結婚式のような雰囲気。
 なんと、僕ら参列者も派手な服を着てきてよいと言われてました。

 式の中盤では、親族や友人何人かが故人の思い出を語りました。飛び入り参加も自由で、みんなここぞとばかりに登壇、在りし日の故人のことをしゃべってました。原稿を読む人もいれば、即興の人も。

 故人のモノマネをする人、故人の知られざる過去を暴露する人、故人の遺品(ガラクタ)を競売にかける人もいて、会場は爆笑の渦。こうゆう明るい弔辞もいいなーと思いました。
 これも全てエディー氏の遺志どおり、こんなに楽しく笑い声の絶えない葬式って、いくらアメリカでも珍しいほうではないでしょうか。

 で、息子さん(20歳前後?)がしゃべる番になり、やはり心温まる弔辞をゆっくりと読み始めました。しかし、いきなり言葉に詰まったかと思うと、彼はその場で大声で泣き崩れてしまったのであります。
 びっしりと書かれた原稿をほとんど読み上げることなく、彼はしばらく壇上で号泣してました。ときどき、I miss him... と言うのが精一杯……。

 ついさっきまであんなにゲラゲラ大笑いしてた僕らでしたが、みんなで一緒に泣きまくりました。二、三分、それぞれ思い思いの泣きかたで。

 ほんとに惜しい人を亡くしました。

 最後に、友人のひとりがピアノを演奏。やはり故人の指定した曲「主よ人の望みの喜びよ」。
 全然調律されてないピアノだったし、かなり危なっかしい演奏だったけれど、死にゆく友のために六ヶ月猛練習したというバッハの調べは、素直に心に染みました。





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最終更新日  Dec 5, 2008 01:14:44 PM
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