ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Sep 9, 2016
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 ネタが尽きてきたので、四回めにして今回が最後になるかと。今日はギョーカイ用語を羅列してみます。


Sitzprobe
Wandelprobe

 演技抜きで、歌の部分だけを役者とオケ(あるいはコレペティ=rehearsal pianist)とで稽古する「着席稽古」のことはズィッツプローベ。ドイツ語のオペラ用語がそのまま使われる。てか、日本語や英語にずばりの単語があるのかは不明。ピットリハーサルという言い方もあるけれど、それはオケだけによる稽古のことを指すはず。
 また、ウァンデルプローベという言葉もあって、これも役者とオケが一緒に稽古することだけれど、役者さんはきちんと舞台で演技もする。衣装や化粧はなし。日本の業界でいう「半立ち」が近いのかもしれない。立ち稽古。

stop-and-go
dry run
run through
stumble through

 公演日が迫って来ると、それまではその都度いろいろ確認しながら(ストップ&ゴウ)稽古していたのが、本番同様に最初から最後まで通してやってみるようになる。
 stumble throughというのは、公演はまだまだ先ではあるけれど、稽古期間の早い段階でとりあえず通してみること。

tech rehearsal
dress rehearsal
final dress

 衣装も化粧も照明も音声も全て本番さながらに行なう最終段階の通し稽古。劇団系の人がよく使うのは「テック」。
 稀に、(前述「ドライ」に対し)ウェットな稽古という言い方もするみたい。
 泣いても笑っても最後の通し稽古、ゲネプロのことはドレスリハーサル(略してドレス)。
 ところで、リハーサルのことをrehと表記する人がたまにいるけど、どう発音するのかは謎。日本語流にリハ?

report, call time
 本番当日の集合時間。楽屋入りして化粧や衣装を開始する時間という意味の場合もあれば、音響機器確認などをするために(既に化粧や衣装は済ませた状態で)舞台に集合する時間という意味もあり、劇団によって用法が異なる可能性あり。レポートという単語はもしかしたら、「(現場に到着したことを)報告する」という軍隊用語っぽい響きがあるよーなないよーな。

fight call
 本番当日は体力や声を温存するために、大げさな稽古はしないのが普通だけれど、劇中に危険な乱闘場面が含まれている場合、安全のために本番前に再度確認することがある。速度を落として四分の三とか半分とか)ゆっくりと動きを確認し、本番ちゅうに怪我をしないようにする。

"Merde!"
 メルデ。フランス語が起源。本番頑張って!と役者を励ます言葉。奏者に向かって言うぶんには英語の慣用表現"Break a leg!"が普通なのに、舞台に立つ人に対しては、足を骨折するみたいであまりに縁起が悪いので、敢えて外国語の卑猥な?表現を使うもよう。
 ちなみに、Toi toi toi!とドイツ語で言うお方もいる。

”Places!"
 さぁ本番です、定位置につきましょう、みたいな。
 本番が始まることは、カーテンがオープンするとか、ダウンビート(序曲の最初の音)とか。

preview
try-out

 公演によっては、開幕の前日とかに関係者のみご招待の事前公演があり、それはプリビューと呼ばれる。
 あと、ニューヨークブロードウェイとかだと、新作をいきなりお披露目する前に地方都市でさりげなく公演してみて観客の反応をさぐるという事前公演(トライアウト)があり、そこでコケちゃうとブロードウェイ進出はできないらしい。

run
performance
rendition
show

 日本語でいうところの「公演」。ひとつの演目を連日上演する場合、一連の公演全てをひっくるめて言う場合はrun、一回一回の公演を個別に指すときはperformance。←たぶん
 あんまり聞かないけれど、演奏という意味でrenditionという単語もある。
 ブロードウェイ用語でopen-ended runという語もあって、これは上演期間を何月何日までと限定せず、いざ公演を開始したら、切符が売れる限り延々と上演し続けること。

pay
compensation
stipend
honorarium

 ギャラ(出演料)のこと。てか、ギャラって何語?←guaranteeとか聞いたことないし
 ぼくの印象では、上記のなかではstipend(スタイペンドと読む)とかhonorarium(おならリウムと読むのではなくオナレイリム)は非常におカタい表現かと。 

cast party
 「打ち上げ」は直訳だとおそらく post-performance partyとかだと思うけれど、劇団の人はキャストパーティと呼ぶ。文字通り捉えると役者のみの宴ではあるものの、裏方や楽団員も参加しちゃって問題ない(はず)。

"That's a wrap!"
in the books

 That's a wrap!というのも劇団系の人が好んで使う表現。終演にあたり、「はい、以上でおしまいっ!」という意味で使う。日本のギョーカイ用語で言うところの「(本番が)はねる」「打ち出す」に近いかも。
 この公演はin the booksですというのも同義。過去の記録、記憶として扱うべき事項となった(=終了した)の意。


***

 以上。いつか整理しておきたいと思ってたので、勝手に自己満足。


<過去の投稿>
ミュージカル用語辞典(英語)その1 - 譜面上の指示や奏法
ミュージカル用語辞典(英語)その2 - 楽曲の呼びかた
ミュージカル用語辞典(英語)その3 - おぉ人事





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最終更新日  Feb 24, 2025 09:10:16 PM
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