ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Mar 14, 2021
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「涙そうそう」

 今週のおうち本番ごっこは英雄交響曲。ウィーンフィルの動画に合わせて第一バイオリンを弾いてみた。コンマスのライナー・キュッヒルさまの弓づかいを参考にしながら。

 ベートーベンの交響曲はそもそも全曲どれもが英雄的でかっこよいけれど、この第三番はもとはナポレオンのことを念頭に書かれたという説が有力。でもって、献呈しようとしていたのに、権力だの地位だのにこだわってどんどん人が変わっていくナポレオンにベートーベンがドン引きしてしまい、結局は献呈しなかったらしい。
 てか、なんだかベートーベンって、この曲は誰々さまに捧げます!とか自分で勝手に指名しておいては結局ドタキャンすることが多い。先週弾いたクロイツェルソナタもそうだった。こうゆうめんどくさくて、つきあいにくい人、ぼくの周りにもいる。

 ジャンっ、ジャンっ、で始まる三拍子の第一楽章。気持ちよく弾ける。ぼくにとって変ホ長調の曲といえばこの曲の冒頭がまず思いつくほど。
 あと、ぼくが意外に気に入ってるのは第四楽章。

 さて、第二楽章は葬送行進曲ということになっている。でもベートーベンがこの曲を書いた時点ではナポレオンは生きてたのではなかったか。誰も死んでないのに「葬送」だなんて、激しく謎。もちろん暗くて重くて厳かな雰囲気の曲ではあるけど、曲風が悲しすぎて泣けるというよりかは、繊細すぎて弾きにくいし、息苦しく窒息しそうという意味で泣きそう。疲れる。

 とにかくこの交響曲、長い。長すぎる。あれこれ積み込みすぎててお腹いっぱい。ハイドンのように素朴で、モーツァルトのように上品で、メンデルスゾーンのように前向きで、ドボルザークのように土臭い。
 んでもって、シューベルトのようにしつこい。終わりかたも超しつこい。





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最終更新日  Mar 15, 2021 11:23:38 AM
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