ぴかろんの日常

ぴかろんの日常

BHC サイドストーリー 18

年末お楽しみ会? 3   ぴかろん


「傍聴席は静粛に!証人、キム・ヨンナムシ、前へ」
「キム・ヨンナムシは、しょうにんのなかでは、ひこくにんともっとも『したしいなか』だとうかがいましたが」
「僕はイナとは『友達』です」
「ともだち…ですね?『きす』あるいはそれいじょうのこと…は、されましたか?」
「しました。されたというよりお互いの合意の上で『しました』」
「ともだちとのきすについて、どうおかんがえですか?」
「友達とキスしたり、それ以上の事をしても構わないんじゃないでしょうか?それについては、僕の師匠であるソクさん、ギョンジンさんも同じ意見だと思います。イナに罪はありません。僕は今のところ独り身ですし、彼のキスによってダメージを受けるより癒さる方が大きいです」

「あ、僕も癒されます」
「ソクさん!」
「僕も全面的に同意します…ケヒッ」
「…あんた…」

「傍聴席!静粛に!キム・ヨンナムシ、続けてください」
「『それ以上の事』については、僕達二人、迷路に嵌まり込んだような時期がつい最近ありました。それでそういった行為に及びましたがでも、『それ以上の事のそれ以上の事』は結局できなかったのです。僕達二人はあまりにも純粋・純情すぎたのです。世の中には自分の弱さに負けて、『それ以上の事のそれ以上の事』に及んでしまう人もいるというのに…」

テジュン、傍聴席で俯く

「大体ですね、イナが誰かにキスをしまくる原因はなにか、そこんとこをもっと追求するべきではないんでしょうか」
「といいますと?」
「イナが起こした問題に常に絡んでくる人物…それは…あそこに平然と座っている『本籍』でしょうが!彼こそ糾弾されるべき人物でしょう!」

ザワザワ…ザワザワ
「もっともだよな」
「確かにあの人がもっとしっかりしていれば…」
「だって『正統派』だもん…」
「鼻、おっきいしな…」
「我慢強くないんだよ」
「そうだよな…」
「でも俺は愛してたもん!」
「らぶぅぅ」

「ありがとうございました」

証人尋問が終わり、検察官による論告・求刑が述べられる
「えーこほん…。以上、被告人にとっては全てが『恋愛ゲーム』であり、人々に多大なる迷惑をかけ、心を傷つけました。その危険な唇被害を食い止めねばなりません。これ以上の被害者を出してはならない!よって被告人キム・イナに『キス禁止刑』を求刑します」

求刑を聞き、ざわつく傍聴席
「ええっ?そんなぁ…」
「キス禁止刑は辛くないかぁ?」
「俺達BHCのホ○トにとっては死活問題だよな!」
口々に意見を述べるチョンマン、シチュン、テプン

「唇こじあけるより金庫こじ開けた方が実用的じゃねぇか?」
「あっ、こら!そんなとこにガム擦り付けるとお前が有罪になるぞ!」
「うっせぇな!俺にかまうなよ!」
「だったら夜『背中トントンしてぇ』って言うなよな!ふん」
「…」
「ん?」
「…。背中トントンは…してもらわないと…」
「きゅうん…」
可愛らしく盛り上がるドンヒとホンピョ

「テジンさんはイナさんとそういう事にはなってないですよね?」
「…。なってなかったと思うよ、自信ないけど」
「…」
「あ、いや。なってないよスハ」
「…。イナさん以外とは?」
「…えっと…。…。ぼ…僕はスハだけだよっ!」
「…あやしいな…」
なんだかんだ言いながらぴったりくっつきあっているスハとテジン

「まさか貴方は大丈夫ですよね?いつも『親友だ』って言い切ってるけど」
「当たり前だ!あいつは僕からのくちづけを受け取ろうとしないんだ!いつだったか感謝の気持ちを込めて唇を近づけたら一瞬で逃げた」
「…」
「だから大丈夫だよ」
「…。やっぱり危ない…」
爪を噛むギョンジン、それを見てポヤンとしているミンチョル

「…えと…キスを禁止されると辛いのかな?」
「セルフレのお子ちゃまにはわかんないっすよ。愛する人とキスするのは素敵なことです」
「ふん!そんな黒縁メガネの人が『ロマンス』を語るのはキモチワルイですっ!」
「「きいっ」」
メガネを突き合わせてキリキリするビョンウとジョンドゥ

「この角度からではイナさんの表情が見えないなぁ。あと20度東へ移動すべきかな?えっと…ということは…」
「あの」
「なんだい?じゅの君。僕は今『計算中』なんだけど」
「そんなにたくさんの人に『キス』しないと『ホ○ト』は務まらないんですか?」
「『キス』という行為が重要なんじゃない。要は『ハート』だよ。『ハート』がこもっていれば、キスしようがしまいが関係ないんだ。ちなみにハートの尻尾部分の理想的な角度は…」
「ぼく…ヨンジンとカンアジにしかキスしたことないんですけど…」
噛みあわない会話のソグとジュノ

「俺だってイナさんとキスするのは楽しいのに!」
「だよね?ラブ。こんな刑が確定したら僕達のたのしみが減っちゃうよね?ケヒっ…」
「アンタは関係ないでしょ?!ばかじゃない?!」
「あぉーん…らぶぅ」
いつものラブとギョンジン

「僕だって今度こそイナさんをギャフンと言わせる『どーなつキス』をしようと思ってたのに。センセのばか!」
「俺もようやく仲間とキスする楽しさがわかったのにぃ」
「ずびょぐぅぅ(;_;)」
興奮するウシク、悟りを開いたようなスヒョク、ただただ心配するソク

「僕は今後もイナとキスしますからねっ!」
「…ヨンナム…やめてくれないか…」
「なんだよテジュン、お前にそんな事言う資格はないぞ!」
「…」
同じ顔で火花を散らすヨンナムとテジュン

「僕もイナと何度かキスしたことあるな」
「ぶー!」
「だってドンジュン。僕は天使だよ。癒しのキスは僕の…」
「ふんっ!僕だってしたもん!イヌせんせとか、ギョンジンさんとか…」
「何?!ドンジュンさん!このバカとキスしたってほんとなの?!」
「え?うん…最初の『極悪人ギョンジン登場』んとき…」
「けひっ」
「ぶぁか!アンタなんか大きらいっ」
「けひっ♪ああんらぶぅ」
スヒョンとドンジュンの会話を聞いて口を挟むラブとギョンジン

「どうょミンギ。有意義なの?この裁判」
「さぁ~」
「ボクのまわりにいる連中は、あの『ごさいじ』の唇、知らないよね?」
「少なくとも僕は知らないっすよ先輩」
「でもお前って色気小僧ンとこに泊まりに行った時、『ごさいじ』と『色気小僧』の間に挟まれて寝たんでショ?」
「あ…はい…」
「テソン、どう思う?何もなかったと思う?」
「ミンギが何もしなくても、あの二人だったら…ねぇ」
「でショ?眠っててもなんかしそうょ、あの二人」
「無意識に…ねぇくふふ」
「テソンさぁん、せんぱぁい(;_;)僕は無事でしたからぁ」
ミンギを弄くるテソンとソヌ

「ふふん。イナの涙目、ぷるぷる唇ゲット!スヒョク君の挑む目もゾクゾクするなぁ。ウシク君の無邪気な思い込みも可愛いし…。傍聴席も表情豊かだし…。おっ…レンズ越しに見るチョンマン。中々いい『猿』っぷりだ!いやぁBHCはいい人材が揃ってるなぁ。あ…お猿がアップで…」
「なんで僕等まで撮ってるの?!」
「趣味」
「…どーでもいいけど、僕のチケットは?」
「おっ!複雑な表情だね!いいよいいよチョンマン」
「もう!誤魔化さないでよ!いい加減チケット返してよぉ」
「いや~んばか~んけひ~ん」
カメラ片手に『裁判の様子』を記録しながらのらりくらりするジホと抗議するチョンマン

わいわいと騒がしい傍聴席

「傍聴席、しずかにっ!被告人、弁護人の最終陳述に移ります。被告人、前へ」
「おっあっうっえっえっうえん…おっおれのくちびるは、しょんなにいけないのか?えっえっひっく。きしゅできないんなら、いっそのことくちびるをきりとってくらしゃいあううあううええんええん」
「ひこくにんのくちびるは、けっしてきけんなものではありません。むしろ、ひとびとに『いやし』をあたえるものです。そのてんをこうりょして、はんけつをおねがいいたします」

裁判官の判決
「判決を申し渡します。被告人、キム・イナは数々のキス事件を起こしたが、全く悪気はなく、むしろ人のためにその身を犠牲にしている。よって被告人キム・イナは無罪。なお、キム・イナの『本籍』であるハン・テジュンシには、『監督不行き届き及び幼児放任の責任』を問いたい。今後十分にキム・イナシのケアをし、大切に扱うように。ハン・テジュンシ、貴方のあとがまを狙う人々は大勢います。気を抜くと大変なことになります。何より、キム・イナシは、どういうわけか、貴方でないとダメになる体質らしいです。キム・イナシを慈しみ、大切に育てていってください。これは『お願い』ではなく『警告』です。解りましたか?」
「はい。キム・イナを大切に大切に守ります(;_;)。ごめんね、イナ」
「てじゅううう…(;_;)」
「これにて『キム・イナ、過剰恋愛遊戯裁判』を閉廷いたします。なお、この裁判は、法律には基づいておらず、かなりいい加減なものですので、ご理解ご了承の上、お許しくださいm(__;;)m」


かくして裁判は終わった
空になった法廷の、傍聴席に、ポツンと人影があった
項垂れ、涙している検察官、ソ・イヌシであった

「センセ♪」
「…う…し…」
「店が始まる前にデートしよ♪」
「…ウジグゥゥ(;_;)」
「ドーナツショップいこうね♪十個食べたいなっ♪」
「…」
「いいでしょ!」
「あうん…(;_;)」
「けひっ♪じゃ、キスしてあげるね(^o^)」

ちゅうちゅうちゅうううう…

イヌシの表情が明るくなる
『癒しのキス』はウシクシも体得していた
イヌシはウシクシの心の成長を感じ、それを素直に喜ぼうと思った
二人はドーナツショップに行った
イヌシはウシクシの『体重の成長』をも感じ、大きな溜息をついたのだった…

ちゃんちゃん♪と…(^^;;)m(__;;)m


P-report 天ドン  足バンさん

本日は特筆すべきことなし…と
最近はほとんどおひとりで、帰宅されると眠ってしまうのみ
朝は早く…映画の件では少々お疲れのご様子…

あ…これは失礼いたしました
私、フェルデナンドと申します
過日、英国より同僚と共にやって参りましたパディントンのひとりにございます
今回の仲間の中では多分一番の年長者かと思われます

初日にボス様に私の自己紹介をさせていただきましたところ
ボス様はひと言「おまえはてんどんたんや」と仰いました

「は?天丼でございますか?」
「せや、天使とドン担当や」
「おふたり様ですね」
「ラバーや」
「ら…らば?」
「日々の報告頼むで~」

そういうわけで私は少々年配の天様とお若いドン様という
ご主人様(ラバではございませんでした)の元にてお世話になることとなりました
いきなり「おまえフェルデナンドね♪」と、お名前を下さったのはドン様です

初めてのご報告はとても緊張いたしました
きっちりメモをとった上でしっかりご報告したつもりでした

朝、天様のメニューはミルクティー、トースト、ポーチドエッグ、サラダ
ドン様はミルクティー、牛乳、トースト、サラダ、バナナ、ベーコンエッグ、ベイクドポテト
ドン様は多少召し上がり過ぎかとも思われましたが
「ギスの人使いが荒くて食っておかないと保たないのよ」と仰るので仕方ないかと
あ、「ギス」と申しますのはドン様のお言葉から察しますと
お仕事先の合金の頭を持つという人造人間だそうです

「アホかっ!こんな朝メシの献立知ってどないするっ!栄養相談室ちゃうやろっ」
「は…では何をご報告すれば…」
「外でよぉせん会話っ!寝床の出来事っ!BHC読者のニーズに応えんかいっ」
「ねっ寝床…そのような秘め事など」
「姫事?よぅわからんが、まぁそんなニュアンスも中々えぇな」

「あの…」
「他のメンバーも全員そういう観点で任務実行しとんのや、しっかりせんかい」
「はっはい、かしこまりました」

私としたことがすっかり誤解をしておりました
元々私の家系は代々上流階級にお仕えして参りまして…
いえ、言い訳はよしましょう、仕事は仕事、郷に入れば郷に従えと申します
一生懸命任務を全うせねばご先祖様に申し訳がたちません

以来、私は細心の注意を払いまして
天様ドン様のご様子をボス様にご報告申し上げております

ここのところドン様は天様のところに滅多においでになりません
初めは喧嘩でもなさったのかと心配になりましたが
どうも天様ご出演の映画のための配慮ではないかと考えております

それまでは毎日のようにおいでになっておりました
お店を終えられた後、ご一緒に帰っていらっしゃいます
外でお食事をされることもありますが
ほとんどの場合ちょっとした軽いものを天様がお作りになり
その間ドン様はパソコンでお仕事をなさるか、天様にチョッカイ出されるかです

ちなみに私はいつもベッドの側にある白革のソファに控えており
そのソファは部屋の中央のダイニングには背を向けておりますので
こういった状況把握は音と勘によるものでございます

お食事時は、お仕事のお話が中心のようです
株式や経済のお話、時には特定の話題でかなり激しいやりとりになることもございますが
あ、この場合の「激しい」は主にドン様の表現です
天様はほとんどひと言ふた言といったところでしょうか
特定の話題と申しますのは大概、天様の「過去又は現在の交遊関係」でございます

お食事が済みますとドン様はお風呂へ
天様はお好みの音楽をお聴きになりながら雑誌などを楽しまれます
おふたりはめったにお風呂をご一緒なさいません
理由は存じませんが、ドン様がお嫌なのだとか
小耳に挟んだところによりますと、天様は「お好き」なのだそうですが

寝床につかれるまでは、またそれぞれお仕事をなさいます
ドン様のお仕事もかなり忙しくなられ
深夜まで書類を散らかしていらしたこともありますが
天様は大体どのような場合もベッドで読書をなさり
ドン様が入ってこられるまで待っていらっしゃるようです

私のおりますソファは窓に向かっておりますが
横位置にありますベッドは丸見え…失礼しました、よく拝見できますので
天様のご様子はとてもよくわかるのでございます

どうやら外では「天使」と呼ばれていらっしゃる天様ですが
ご自宅ではごく稀にでございますが「わがまま」になられます

ドン様がお仕事の時はよろしいのですが
他のお友達と長電話などなさっていますと
ベッドの上で読書のふりをなさって、ちろちろとドン様をお睨みになります
電話のお相手は大概「ギョンビン様」と仰る方か
または「モトカノ様」、時々は海外からの「モドキ様」などです

中々終わらない会話に少々苛つかれると
咳払いをなさったり、シーツの皺をパンパンと伸ばされたりして
多分ドン様の気を引こうとなさっているのでしょう
そういう時はこの後ドン様と「仲良く」なさりたい時だと思うのですが…

知ってか知らずか、お電話を充分楽しまれたドン様がようやくベッドに入られますと
何ごともなかったように微笑んでパタリと本を閉じられます

「何よ…待っててくれたの?」
「いや、もう遅いからそろそろ寝ようかと」
「うん、明日も早いもんね、おやすみ~♪」
「…」

そういう時の天様のお顔をお見せしとうございます

またある時は、ベッドの中で「仲良く」なさっていたのですが
天様が心を込めてご奉仕された後
天様の髪を触ってらしたドン様が「あ…白髪…」とつぶやかれました

ドン様の胸元で少しまどろんでいらした天様はピクリと頭を上げられました

「どこ?」
「1本だけだよ、抜くよ♪」ぶちっ
「痛つ…」
「間違えた…光って白く見えてただけだ…黒いの抜いちゃった…2本も」
「…」
「どしたの?」
「黒いやつを…抜くな」
「何さ…怒ることないじゃん」
「怒ってないから…抜くな」
「そんなに薄くないんだから大丈夫だって」
「薄いって言うな」
「だから薄くないって言ってんじゃん」

天様はそのままムッとしたお顔(隠しておいででもわかります)でバスルームに行かれました
ドン様は「世話の焼けるジジィだ」と肩をすくめられ
やれやれと言ったお顔で天様の後を追って行かれました

その後、ドン様が譲歩なさってお風呂を共にされたのでしょう
ずいぶん経ってお部屋に戻っていらした天様はご機嫌が戻られた様子で
ドン様の「まったくこのスケベジジー!」とぷんぷんなさるのにも、そ知らぬお顔
冷たいお水を大層おいしそうに召し上がっていらっしゃいました

はて、バスルームにて何があったのかは、わかりかねますが
時に天様は、ドン様も持て余されるわがままぶりを発揮なさるようです


「相変わらずパンチ不足やけどなぁ…まぁギリギリ及第やな」
「恐れ入ります」
「バスルームが残念や~」
「はい…力及ばず…」
「わがままスケべ天か…えぇなぁ」
「あ、あの、ごくごく稀なことでございます」
「だいたい天使は元々超コマシやからな…秘密もぎょうさんあるはずやろ?」
「はいおそらく…」

「で、なんや、最近はひとりぼっちか」
「はい、少々ナーヴァスにございます」
「ビーナスか、よぉわからんけど美しやろな」
「はい」
「うちの天然ともひと絡みあるしな」
「はい、そのようで」
「前から気になっとたんやけど『仲良く』とかいうまどろっこし言い方直せへんか?」
「はい?」
「そんなもん『ナニ』でえぇねん」
「ナニ、でございますか」
「『ご奉仕された』は『ヤった』でえぇねん」
「ヤッタ、でございますね」
「せや、そいでさっきのとこもいっぺん読んでみ」
「は、はい…『またある時は、ベッドの中でナ…ナ…ナッ…』…はぁはぁ…」
「抵抗感ビッシビシやなぁ」
「な、慣れませんで…」
「おまえ今度いっぺんエグチやフータンに講義受けてみたらどうやろなぁ…言葉も堅いし」
「はい…精進いたします」
「まぁえぇわ、まずは内容や、しっかり頼むで」
「はいっ」

未熟者の私…まだまだ勉強が必要でございます
皆様に親しまれる言葉使いも身につけませんと

そうでございました
一度「過去の交遊関係」で大層なことになったこともございますが
それはまたの機会に…


エグチの行く先    ぴかろん

ご無沙汰いたしておりましゅ
ゴサタンパディでしゅ
最近ご主人様は調子がいいみたいでしゅ
こないだも正統派と仲良ししてました…
今は正統派とその従兄弟とともに、済州島へ行っています
従兄弟はエグチを抱き上げ、いやらしい顔つきだと鋭い事を言いました
エグチはムッとしました

「あの野郎…ただじゃおかねぇ…」

エグチってば口が悪いでしゅ
エグチは当初、自分のご主人様(正統派)の華麗なる技を目の当たりにし、自分のこれからの運命を受け入れるのに必死のようでした
久々に感動的な仲良しシーン(感動的だけではありませんが…)を見た後、エグチは泣きながら凄い、凄すぎると叫びました
ボスへの報告に嗚咽が混じり
「ほぉ~流石は正統派担当だけあって臨場感溢れるヤらしい報告やな。けど泣きすぎて肝心なトコがイマイチ解らん。それとボキャブラリーが貧困や
いつもいつも『それはそれは凄い攻撃で』ではアカン。しっかりと自分を磨いて、自分なりのレポートをしてくれ。わかったな」
というお小言を貰っていました

いつだったかご主人様がベランダで寂しそうに佇んでおられた時に、正統派は僕達二人を掴んでご主人様の頭と肩に掴まらせました
僕もエグチもベランダは初めてでした
コワい
僕達はしっかりとご主人様にしがみつきました
なのに正統派は、僕達を使ってご主人様に喋りかけているのでしゅ!
エグチは
「ぼかぁそんな事言わないぞ!この睫毛垂れ目め!」
と自分のご主人様をこきおろしていました
そして正統派とご主人様がチュウした時、僕達は目を皿のようにして観察しました
ああ…ご主人様の口の方が正統派の口より大きいのに、正統派はご主人様の口をいいように扱っています
吸ったり噛んだり舐めたり…

「するめかよ!」
エグチ!鋭い!

そのうちご主人様の唇から「はぁ」などと言う声が漏れ、それから間もなく二人は浴室に消えました
そして、ご主人様が先にベッドに潜り込んでお眠りになられました
「何だよ!今日は『ナシ』かよ!あんなに煽ったくせによぉ!」
エグチは「ちい!」と舌打ちをしました
それから少しして正統派がやってきました
そして僕達を後ろ向きにしました

「お…さすが正統派だぜ。眠ってるのを…ぐふふん…だな?」

エグチはもう『正統派そっくり』になっていたようです
でも!
正統派はご主人様の可愛い寝顔を見て『そうすること』をやめたようです
僕達はまた、ちゃんと前向きにしていただきました
そして…

「おい…ゴサタン」
「なんれしゅか?エグチ」
「お前のご主人様、もぞもぞしてるぞ」
「え?」
「…僕のご主人様の大変なところを…」
「うっ…ごしゅじんしゃま…なんてことを!ごさいじのくせにっ(@_@;)」
「ゴクリ…。流石だな。僕のご主人様の調教の成果だな?」
「なんてことを!僕のご主人様はごさいじだけど、とてつもなく色っぽいんでしゅ!」
「つまり…すけべなんだな?」
「…しょ…しょれは正統派のせいで…」

「あっこら…こんなことをして!」

「おい。始まったみたいだぞ」
「…しょうれしゅね」
「来ると必ず…か?」
「…えと…ほぼ大抵…でしゅ」
「お前一人でレポートしてたのか?」
「…ひゃい…」
「…辛い仕事だな…」
「…ひゃい。でもご主人様が幸せならそれで」
「…そっか。なるほど…」

そうして僕達は、また、目を皿のようにして、お二人のご様子をレポートしました
エグチは何度も鼻血を出しました

ご主人様が済州島へ行かれた後、はぁぁと溜息をついたエグチは

「僕…僕のご主人様のおウチに連れて行かれるのかなぁ…」

と言いました
とても寂しそうでした

「エグチ。そりゃあ、ここには仲間が何人かいますし、ミソチョル先輩だっていますからねぇ…たった一人で正統派の家に行くのは辛いでしょう…」
「はぁぁ」
「でもアチラの家でのお二人のご様子をボスに報告する義務がありましゅし、仕方ありましぇん」
「はぁぁああ!」

エグチの溜息は怒りの溜息になりました

「な…なんでしゅか?」
「あっちの家であいつらヤるのかよ!」

エグチ…なんて口の聞き方でしょう…

「ぜってーやんねぇよ!あの従兄弟がいるんだぜ。僕はあいちゅにダッコされた時、瞬時にあいちゅの記憶を読み取ったんだっ!」
「エグチ…。そんな事ができるのでしゅか?」
「おうよ。特殊ノーリョクよ!」
「しゅごいっ!エグチ」
「でな…あいちゅんち、すなわち僕のご主人様のお部屋ではな、ミダラナコウイは禁止なんだ!」
「ほぉ」
「でな、実際にその部屋ではミダラナコウイは行なわれていないんだっ!きぃぃぃっ!」
「…ほ…お…」
「なのにだ!」
「あい」
「あの従兄弟ったらおめぇのご主人様と…」

ごにょごにょごにょ

「(@_@;)。そんなはじゅはありましぇんっ!ごしゅじんしゃまは五歳児でしゅっ!そんな…五歳児にあるまじき行動をっ(@_@;)」
「だってお前、こないだ見たろ?僕のご主人様がやめておこうとしたのにお前のご主人様は…」
「けえぇっ!(@_@;)僕のごしゅじんしゃまは、エグチのごしゅじんしゃまのおいとこしゃまに汚されてしまわれたのでしゅかあぁっ(@_@;)」
「…。大丈夫だ。最後までは、いってねぇ」
「…(@_@;)」
「五歳児だかんな」
「…。エグチ、喋り方が雑でしゅ」
「すまねぇ」
「…」
「そう落ち込むなよ」
「エグチ」
「何だよ」
「あんた、従兄弟しゃまを見張るべきでしゅ」
「いいっ(@_@;)」
「らってどうせ正統派の部屋にいたってしゅごいことは起こらなそうじゃないでしゅかっ!それよりもあのお従兄弟様でしゅ!あれは…アヤシイ…」
「…」
「…。きっと何かしら収穫がありましゅ」
「…ゴクリ…。れもどうやって従兄弟の野郎に僕を持って行ってもらうんだよ」
「それは…ボスに通信してミソチョルしゃんにお願いし、僕のご主人しゃまにそれとなく伝えていただくのでしゅ!」
「…。あんまり気がすすまねぇなぁ…」
「あ、ボス。実はカクカクシカジカで」
『あほう!俺を誰やと思てるんや!ボスやでボス!全部聞こえてたわい!』
「は…しゅ、しゅみましぇんっ」
『ようわかった。ミソチョルはんに相談してみるよって、エグチ、まっとりや。そのかわりや』
「ゴクリ…そのかわり?」
『従兄弟んとこでええレポートできへんだら、お前、本国へ帰れ』
「えええっ(@_@;)しょんなぁぁ…」
『うそや。まぁ何でもええからあの家に行って、人がおらん時に適当に動いて正統派と従兄弟のナニのアレの報告、頼むわ』
「らじゃ!」
『がんばりや』

こうしてエグチは正統派及び正統派の従兄弟担当になったのでしゅ
なったはよいのでしゅが、僕のご主人様も正統派も正統派の従兄弟もまだ旅から帰ってきましぇん
エグチは今しばらくこの部屋で、僕とともに愚痴愚痴言いながら過ごす事になるのでしたm(__)m


花のウタゲ  足バンさん

店の近くの公園で行われた「お花見」
日頃の勤労に感謝するためにオーナーの友人の精神科医が仕組んだ…もとい…企画した

「ああ~それ僕のタコだタコ!」
「ドンジュンさん、タコ焼き食べ過ぎじゃないですか?」
「おいビョンウっ!フグがタコ食って何が悪い!イカの立場はどうなるのさ!」
「な、何言ってるんですか、ドンジュンさん酔ってるんですか?」
「ウォッカ持ってこいウォッカ!」
「ド、ドンジュンさん荒れてますね」

ドンジュンの周りに固まってシートの向こう側の人物をジィッと目で追う新人たち
ジュノ、ジョンドゥ、ビョンウ、ソグ

「イヌ先生には本当にお世話になっています」
「いや…チーフこそ大丈夫ですか」
「大丈夫、と言えば嘘になりますけどね、ふふ」

ー何だかしっとりしてて妙なムードですねぇ
ーただお礼言ってるだけなのにね
ーあ、チーフがグラスを一気に空けた
ーあの角度だ、一気に喉に放り込むあの角度と顎のラインだ

「ぎゃー!センセ!チーフと何イチャイチャしてるのーっっ」

ーあっチーフ、ウシク先輩に吹っ飛ばされました
ーウシクさんの手のシュガーでチーフの背に白い手形
ーうわ…まずい…吹っ飛んだ先が
ー天然

「だ、大丈夫か、スヒョ…」
「大丈夫ですよね!!チーフ!さあ!僕の肩につかまって!!」
「だ、大丈夫…ちょっと腰打っただけだから」
「さすがです!そうです!人体というものは強くできているものです!!」
「こ、腰打ったのか?スヒョ…」
「大丈夫!素人は黙って下がっていなさい!!」

ーギョ、ギョンビン先輩すごい形相ですね
ーチーフと元チーフの間に完全に立ちはだかってるな
ー攻防戦という言葉を思い出す
ー銃を持たせてみたい気もする

「ああっもうっチーフの介抱は僕に任せなさい」
「兄さん」
「いいからいいから、おまえはミンチョルさんの側にいてあげなさい」
「兄さん…」
「昔から厄介ごとはみんなお兄ちゃんが面倒み…痛ああああーっっっ」

ーやっぱりそうなると思いました
ー今日も手加減なしだ
ーラブさんが見逃すわけないよね、そんな戯言
ーだって既にギョンジンさんの手が

「どさくさに紛れて何チーフを抱き寄せてんのさっバカ!」
「お耳痛いよぉ~…だってチーフは怪我を…」
「どこが怪我さ、ちょっと!手離しなよっ」
「ラ、ラブ君、あの、もう大丈夫だから」
「チーフも最近隙だらけじゃないのっ?」
「うん、申し訳な…ぅぐっ」
「ぎゃああああ~ダーリン!何してんのおおおおお~っっ」

ーうわっうわっ…ラブ先輩ったら
ーチーフに濃厚ハム…ギョンジンさん必死に剥がしてる
ーこのカップリングの色気指数は高いな
ーああ、そこにまた面倒な人が…

「はい、チーフ!思わず感じて腕回して!ラブちゃんカメラを妖しくチラッと見て!」
「ジホ監督!やめてええ~映さないで、演出しないでええ~」
「監督!アルミホイルでレフやりましょう!」
「おおチョンマン君、いい仕事だ!」
「ちょっと!何指くわえて見てるの?」
「だ、だってミン…」
「も少し桜散らした方がいいんじゃナイ?」
「ソヌさんまでそそのかさないで下さいよおお~あーんダーリン~」
「でも美しい映像は心を潤すのヨ」

ーソヌさん軽くギョンジンさんを羽交い締めですね
ーあの人もよくわかんない人だ
ーやっと口が離れた…チーフ肩で息してる
ーあ、力尽きてイナさんの膝に倒れた

「おいスヒョン、おまえ何やってんだ」
「はぁ…」
「すっかり疲れ切りやがって、まぁしょうがねぇよな、因果応報って言葉がぴったりだな」

ーイナさん、ストレートですね
ーチーフにあんなこと言えるのあの人くらいだからな
ーイナさんって意外と真面目なとこあ…
ーと思ったらっあああっっ!チーフに吸いついたっ!と思ったらっ!

「痛てええええ~何で叩くんだよスヒョク!」
「どうしてそこでチーフにキスすんですかっ」
「今スヒョンを諭してるんだよっ」
「ワケわかんないし!イナさんのそーゆーとこがあの手の顔を翻弄するんですよ!」
「関係ねぇじゃねぇかよ!」
「テジュンさんとヨンナムさんが来ないからって好き勝手してっ」
「え…僕はいるけど」
「ソクさんは黙っててよっ」
「スヒョク、おまえだってヨンナムさんにチゥしただろっ」

ーあ…反動でイナさんの膝からチーフ転がり落ちました
ー弱ってるなぁ…ビタミン剤あげよかな
ーミンチョルさんが近寄ろうとして、またギョンビンさんに叱られてる
ージホ監督はそっちを撮ってるよ

「ヨンナムさんはイナさんのものじゃないでしょっ」
「ス、スヒョクぅぅ~?」
「イナさんがちょこちょこ手出すから」
「何だよっ人をコソ泥みたいに言いやがって」
「ちょっと待った!コソ泥をバカにすんなオイ!」
「何でホンピョが出て来んだよっ!ドンヒ!縛っておけっ」
「ああっはいはい…ホ、ホンピョこっちへ…」
「だってそうじゃねぇかっコソ泥にはコソ泥の理由ってものがよ」
「おまえに言われたかねぇ!」

ーああ…拾われました、チーフ
ージュンホさん、スハさんの癒し系登場
ーチーフの周りがほんわりしますね
ーで、でも…

「チーフ…だいじょうぶですか?たいりょくないですか?」
「ジュンホ君、今チーフは精神的な疲労だと思うんだ」
「そうですか…でもからだはしほんですよ、はい、テソンさんのおりょうりたべてください」
「ああ、そんなにいっぺんに入れちゃ…チーフ、お茶はどうですか?」
「ぎゅうにゅうのほうがいいですよ」
「ああっジュンホ君!喉に詰まるじゃない」
「スハ、チーフを膝から下ろしなさい」
「テジンさん、こんな緊急事態にヤキモチなんて変ですよ」
「どこが緊急だ」
「ヤキモチこそ、のどにつまります!だめですよ!」
「そのモチじゃありません」
「おぞうにもだめですよ」

ーワケわからなくなりますね
ーある意味癒しの世界だけどね
ーそういえばテプンさんは?静かだけど
ーあそこでテソンさんの講習受けてる

「そうそう、そこで薄焼き卵で巻くと、下の食材が薄く見える」
「ああ~うまくできねぇなぁ…普通のキムパブは得意なんだけどよぉ」
「繊細さをチェリムさんに教えるんでしょ?」
「ううう~そうなんだけどよぉどうも細かい細工は…」
「ったく、器用だか不器用だかわかんないわねっ」
「ま、まよッシ、怖えぇよぉ~」
「そして僕の選んだこの春のお皿に綺麗に飾る」
「でもよシチュン、チェリムのやつきっと皿なんか見ちゃいねぇぞ?」
「ほら~綺麗じゃない、誰かに試食してもらおう」

ーあそこはあそこで別世界ですね
ーな?BHCってすごいだろ?
ー個人主義なんだか癒着系なんだかわかんないよね
ーあ…

「おい、スヒョン、ちっとこれ食ってみてくれよ」
「え…あ…?」
「よくフランス料理とか食ってるんだろ?試食してみてくれよ」
「テプンさん、なんだかいみがつうじませんよ」
「うるせぇな、チーフは舌肥えてるって意味だよ」
「テプン、チーフは疲れてるんだから僕が貰うよ」
「おお、イヌ先生でもいいや」
「いやあああ~っっっセンセ!他の人のキムパブ食べないでええええ~っ」

「「「「 あっっ 」」」」

ウシクに突進されたイヌ先生がぶつかり
ようやく身体を起こしたスヒョンチーフは再びブッ飛ばされ
にわか観察隊4人の前に転がってきた

「チチチチーフ…大丈夫ですかっっ」
「けっ怪我はないですかっ」
「だ…だいじょ…」
「シャツはだけちゃいましたよ」
「ド、ドンジュンさん!イカの足食べてる場合じゃないですよっ!」
「うっさいなぁ!イカの足、足って!これが手じゃないって保証はあんのかっえっ?」
「ダメだ…悪酔いしてる」
「あや?…スヒョンじゃん…どしたの?」
「あ、あの、ドンジュンさん、チーフは非常に疲れて…」
「きゃははは~♪イカのお口見っけ~♪」
「うぐっっ」

ーあう…
ーすごいな…
ー超至近距離だ…
ーチーフ…息してるか…?


…と、まぁ、そんなこんな宴がありまして
満開の桜は
今年も笑って
BHCのメンバーを見守っていましたそうな

ちなみにチーフはちゃんと息をしていたということです


観察ラブちゃん ぴかろんさん

ピーちゃんの観察
ピーちゃんはね、ごついけど可愛いの
キュートなお顔なんだ
ふゆそなツアーのマダム達に、貴方達2人の雰囲気、よく似てるわぁ~と言われた
体がごつい・どちらかというとハンサムだが、時折ブサイクに見えることもある・なによりもキュート
そういうところが似ているのだそうだ
そぉかぁ?ピーちゃんには内緒だけど、ちょっと不満
だって俺の顎先はこんなにゴツくないもん!
それに俺の方がお肌はツルツルだもん!
お目々だってクルンクルンだし、唇だってムニってしてるしぃ…
俺って…かわいいもん…くふん
そういう事を確かめながら鏡を見ていたら、あのバカの顔を思い出して、鏡に本気でチューしちゃった…
見ていたピーちゃんが、「ラブちゃんでナルシストぉ~」と突っ込んできた
「フン!仕方ないだろ!あいつは俺と同じ顔なんだから!」って言うと、ピーちゃんは笑って、「でも俺、ミン・ギョンジンにキスしたくないけど…」ってさ
「ふん!ピーちゃん、イナさんにはキスしたくなるんだろ?」
「イナさん?…ああ…ジミーか。うん。あの子は可愛い(*^^*)」

そんな事を言うので、俺は、うちの店のパンフを取り出して、BHCメンバーを、キスしたい子、友達、チラ見でいい人の三つのグループに分けてもらった
もちろん理由も明記してね…

【キスしたい子】
ラブちゃん…セクシー、ビューティフル、キュート&パーフェクト!理想の恋人
ジミーイナ…可愛い、ちょっぴりセクシー、おちょくりたくなる
フグの子…健気。弄くりたくなる
じゅの君…かわいい!ちょっとおちょくりたい
ソグ君…かっこいい!おちょくると楽しそう。いろんな技を教えてあげたい
スヒョク…すっごーく興味あり。教育のしがいがありそう!

【友達】
イヌ先生…かなりセクシー。友達になりたい
ウシク…ニホンにつれていきたい。相撲部屋に入門させたい。まわしをつけさせたい
ドンヒ…けっこうキレイなんだけどなぁ。服装のセンスが…
ホンピョ…かなり親しみを感じる。キレイにすると、キレイになるだろう
ジュンホ君…ボクシングしたくない。お話して癒されたい
ビョンウ君…変身させたい
ジョンドゥ君…この子も変身させたい!
シチュン…口説き文句について、いろいろ話し合いたい
テプン…女性の扱い方を教えてあげたい
チョンマン…ハリウッドスターについて、いろいろ教えてあげたい
テソン君…料理を教えてほしい
スハ君…髪型を垢抜けさせたい
ジホ…えすなのかえむなのかはっきりさせたい

【チラ見でいい人】
テジン…ある意味ライバルなので、同じ土俵にのりたくない
ソヌ…かなり恐ろしいので目を合わせたくない
ミン・ギョンビン…堅すぎる。アニキを思い出すので手出ししたくない
きつね君…とても興味があるが、手に負えないだろう。観察して楽しみたい
天使…絶対、同じ土俵に乗りたくない

【別格】
ミン・ギョンジン…何においても一番のライバル。負けたくない。大抵勝っている

ふぅん…
ピーちゃんっておもしろーい


観察ピーちゃん   ぴかろん

ラブちゃんの観察(監視)

昨日だったかの夜、ラブちゃんは俺に纏わりついて泣き出した
どうしたの?と聞くと、なんで胸毛があるんだぁ!俺をしっかり抱きしめろぉ!キスしてくんなきゃ嫌いになるぅ!と叫びだした
ラブちゃんの向こう側で眠っていたミンギ君が起きだして、ああ、ラブちゃん、ギョンジンさんの夢見てるんだねぇ可愛いねぇと言った
よく見ると、確かに目は閉じている
うーむむ…ミン・ギョンジン…
こんな可愛い恋人を前に、どおおおしてっ『できなくなった』んだぁぁ!
俺は一応『女性専門』だけど、それでもラブちゃんは可愛いと思うし、『…いいかな?』と血迷うこともあるぞ!
ラブちゃんは寝ぼけながら、なんでキスしてくんないのぉ?他に好きな人がいるのぉ?ぐすん…ぐすんえっえうっえぅぅぇえん…と泣き出した
ミンギ君は、ピーちゃん、キスしてやんなよぉと言いながら、何故かビデオを構えている…
しょおがないなぁ…ちょっとだけだぞ、眠いんだから…ちゅ…ちゅちゅちゅちゅはむはむはむはぁむはぁむ…

「おおっ始まりましたっ寝ぼけててもラブちゃんは色っぽいです!その色っぽさに負けじとばかりの、濃厚なちっすをかますピーちゃん、善戦しています!」
「ミンギ君うるさいな、集中できないよ」
「ピーちゃん、ついでにヤっちゃえば?」
「ミンギ君、君はそれでもラブちゃんの親友か?」
「だってほとんど『べっ○しーん』じゃん…上半身ハダカ同士だし…」
「ミンギ君、残念だが、俺は女性でないと役に立たない」

うっええっええっ…ギョンジンのばかぁ…俺をごりらに売り渡すなんてぇぇぐしゅ…
「…ごりら?」
「胸毛のせいじゃないの?」
「そんなに濃くないぞ!」
「ギョンジンさんはつるっつるだからなぁ」
うえっえっ…きすぅぅ…
「あーはいはいちゅ…ちゅちゅちゅむちゅむ…むぐぐぅ…れろれろ…っぷはっ…はあはあはあ…ねえミンギ君、これいつまで続くの?」
「知らない。ギョンジンさんはラブちゃんが満足するまでやってるけど」
「俺、もういい…もう眠りた…あむちゅうちゅうちゅちゅちゅ…」
んはっ…ギョンジンのばかぁぁ、俺がゴリラに襲われてるのになんで助けにこないんだぁぁ…んちゅんちゅ…ちゅううはむはむはぁぁむ
「ぶはっ…た…助けてよミンギ君、俺、ホントにもう…眠くてうう…」
がみゅっ
「いでっ☆噛み付かれたよぉミンギ君」
「ラブちゃん、どして噛んだの?」
…いつもと違う…
「プププ…。どう違うの?」
…いつもはもっと…
「「どきどき…もっと?」」
…なんかすごいのに…
「「…」」
今日のはなんか…
「なんか何?」
「なんか何よラブちゃん!」
…ん…なんか…zz
「あっ寝るな!卑怯だぞラブちゃん!」
「そうだよ!キスした俺は続きが気になってラブちゃんっ!」
…んぁ…ふ…あん…
「「どきっ」」
…んふ…なぁんかぁ…こう…
「「うんうん」」
…い…そ…ぬ…zzzz
「イヌ?イヌってイヌ先生?」
「そぬって言わなかった?ソヌ先輩のこと?」
「「ねぇっねぇラブちゃんってば…」」

ラブちゃんはグースカ眠ってしまった…
俺のキッスはお気に召さなかったようだ…
それにしてもなんだろう…「い…そ…ぬ…?」
ああ気になるじゃないかっ!

「ミンギ君」
「なんですかピーちゃん」
「俺のキスのどこがいけないのか、ちょっと君、確かめてみてくれない?」
「…。え」
「俺のキスのどこがどう」
「…。ちっ…近づくなっ!それ以上近づくと先輩を呼ぶぞっ!」

先輩というと、ソヌって人だな?

「ふ…ふはは、ミンギ君、冗談だよ。ふははは。俺、寝るから。ふはははふはははぐーぐーぐー」

ラブちゃんの横に寝転んでうとうとしかけると、ラブちゃんがムクッと起き上がり、ミンギ君に覆いかぶさりながら、ベッドサイドをさぐって何かを探していた
ミンギ君は、くけええ…重いいい…と呻いている
「くふん…けひん…」
ラブちゃんは、笑い声のような寝ぼけ声を出し、また、俺達の間に戻って静かになった
ああやっと眠れるな…zzz…
Zzz zzz
Zizizi zizizizi…
TiTi chichichi
…あぢぢぢぢっあぢぢぢぢぢっげぇぇっ!らぶじゃん、そんなとこに火を!燃えるっ俺の大事な(ぴー)が燃えるっやめっやめあぢぢぢぢっぢぢぢっ

そこね…きすのうまくなるツボ…けひひ…くふん…

ラブちゃんはアクマのように囁いて、俺の肩にどすんと頭を乗せた…
これが噂の「お灸」なのだな?!
ミン・ギョンジンはこの熱さに耐えているのか!
ミン・ギョンジンよ…
俺はお前を尊敬するぜ…
はううう…(;_;)




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