　かつてこのブログで私は、日野市百草の幻の遺跡と称されている、「真慈悲寺遺跡」発掘について書いた（Nov 9, 2008）。このあたり一帯は、武蔵野丘陵の面影を現在に残す、貴重な森林緑地である。
　その百草倉沢地区で、「倉沢里山」を守るべく仲間を募ってボランティアで、すでに14年間、実質的な活動をしている「倉沢里山を愛する会」、およびその活動の一環として運営する市民農園「アリスの丘ファーム」の田村裕介・はる子夫妻、その、はる子夫人と私はお知り合いになり、活動の一端を聞かせてもらった。

　「倉沢里山を愛する会」は、日野市とパートナーシップ協定を結び、雑木林の下草刈りや落ち葉掃きなどを行って緑地の維持管理をするとともに、里山散策会やファームで収穫した農産物を使ってのアウトドア・クッキングを楽しんでいる。毎回50名ほどの参加者があるというから、盛況だ。詳しくはホームページがあるのでそこをご覧いただきたい。

倉沢里山を愛する会

　会が設立されて10周年目の2011年には、トヨタ自動車株式会社のトヨタ環境活動助成プログラムと損保ジャパン環境財団の助成を受けて「くらさわ・ノート」と題する冊子を出版している。
　私は田村夫人からその冊子を贈られ、一読、驚嘆した。というのも、私は子供のころ、野草や蝶の標本作りに明け暮れていた。それだから一層、ある一つの地区の植物群、および昆虫やその他の小動物を、詳細に観察記録していることに喜びを隠しきれなかったのだ。
　地域の生物群というのは、植物図鑑や昆虫・動物図鑑ではまったく知り得ないことなのである。私の書棚に、生物学御研究所編「皇居の植物」（1989年、保育社刊）という一本があるが、こういう書籍というのは、まあ、珍しいのだと言ってよかろう。
　倉沢里山の植生調査によれば、木本類122種、草本類368種が存在するという。「くらさわ・ノート」は、四季に章分けし、155種の植物、17種の鳥、39種の昆虫と小動物が写真で記録されている。撮影は田村裕介氏である（企画・制作も）。この冊子を手に里山を散策したらどんなに楽しかろう。
　以下に「くらさわ・ノート」とその頁の画像を掲載しておこう。

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Last updated Jan 18, 2014 12:39:22 AM
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■コメント

Re:日野市百草、倉沢里山(01/16)

ちゃれ３さん

Re[1]:日野市百草、倉沢里山(01/16)

AZURE702 さん

ちゃれ３さん
＞昆虫や草花のことになると
＞少年のように目を輝かせておられる
＞ＡＺＵＲＥさんが浮かび　わたしもにんまり

わが少年時代は100光年の彼方に過ぎ去りました。いまや死んだ鰯のような目にかろうじて光をいれようとしています。・・・なーんて言う日が来るのも間もなくでしょう。

＞こんなボランティアすばらしいですね

実際えらいものです。山野を在るべき姿で守るのは、容易なことではないですから。
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(Jan 20, 2014 12:55:36 AM)

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Re:日野市百草、倉沢里山(01/16)

はるうららさん

会の紹介、有難う！里山の今は冬木立、春には野草の花が次々と開花し、それぞれが美しい。植物好きAZUREさんを是非ご案内したいです。秋には奇妙なキノコ、タマゴタケも出ますよ。 (Jan 20, 2014 07:59:54 PM)

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Re[1]:はるうららさんへ

AZURE702 さん

はるうららさん
＞会の紹介、有難う！里山の今は冬木立、春には野草の花が次々と開花し、それぞれが美しい。植物好きAZUREさんを是非ご案内したいです。秋には奇妙なキノコ、タマゴタケも出ますよ。

タマゴタケは、初めのうちは名前のように卵形をしてい、だんだん平に笠をひらくのですよね。わたしも高幡山でみつけたことがあります。

いつか是非ご案内していただきたいものです。
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(Jan 20, 2014 11:53:23 PM)

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