山田維史の遊卵画廊

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Tadami Yamada's monochrome cuts -#1


Tadami Yamada's monochrome cuts -#2


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Apr 20, 2014
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カテゴリ: 読書
昨夜仕事で中断した「カバヤ文庫」についてだが、昨日も触れたとおり2006年9月15日のブログ日記に書いている。あらためて書くよりも、以前のものを再掲載しよう。その後に、日本経済新聞に載った岡山県立図書館の前副館長・岡長平氏の一文から知ったことを少し補足することにする。




 昭和30年前後にカバヤ・キャラメルというのがあった。岡山に本社があった製菓会社である。このカバヤ・キャラメルが、たしか昭和27年に開始されたと記憶するが、景品としてB5判ほどの大きさの本(ハードカヴァー)を子供達にプレゼントした。詳しいシステムは忘れたが、キャラメルの箱のなかに入っているカードか何かをまとめて送ると、代りに本が送られて来た。それはかなりの数のシリーズで、「カバヤ文庫」という名称だった。
 私の読書遍歴は、以前にもこのブログで書いたが、父のなじみの芸者京子に講談社の絵本『虫のいろいろ』をもらったことに始まる。私は4歳か5歳くらいだった。そして同じ頃、すなわち昭和24年に創刊された『おもしろブック』を購読するようになる。雑誌が発売になると、本屋が自宅に届けてくれた。連載ものの山川惣治「少年王者」や「少年ケニヤ」その他に夢中になった。いまでも「少年王者」の登場人物のひとり、エジプト王アメンホテップなどという名前をおぼえている。小学校入学前後に『子供の科学』も購読するようになった。ちょうど「カバヤ文庫」が創刊された頃と重なる。
 私はその「カバヤ文庫」を10册ほど持っていた。それらの書名はすべて記憶している。ちょっと列記してみよう。

 ◆アミーチス『母をたずねて三千里』 カバヤ文庫第1巻3号(以下同じ) 昭和27年8月10日刊
 ◆オルコット『若草物語 ― 四人の少女 ―』 第1巻11号 昭和27年10月12日刊
 ◆トルストイ『イワンのばか』 第3巻2号 昭和28年1月25日刊
 ◆デュマ『謎の鉄仮面』 第3巻4号 昭和28年3月8日刊
 ◆ハウフ『はなの小人』 第3巻9号 昭和28年3月15日刊
 ◆ストウ夫人『アンクル・トム』 第3巻11号 昭和28年3月29日刊
 ◆ゴーゴリ『隊長ブーリバ』 第3巻12号 昭和28年4月5日刊
 ◆セルマ・ラーゲレフ『ニルスのふしぎな旅』 第4巻2号 昭和28年4月12日刊
 ◆ピョートル・イェルショク『せむしの子馬』 第4巻10号 昭和28年6月14日刊
 ◆フランク・バーム『オズの魔法つかい』 第7巻1号 昭和28年7月12日刊

 このほかにも2,3持っていたように思うが、明確なのは以上だ。これを見ると、「カバヤ文庫」が全部で何巻刊行されたかがおおよそ推測できる。1巻が12册のようだから、もしそうだとすると70册以上ということになる。子供の文学集成としては立派なものだ。私が所持していたのは昭和28年に集中しているが、私は長野県南佐久郡川上村立第二小学校の2年生だった。教室には学級文庫が備え付けてあって講談社の絵本が全巻揃っていた。私は友達とグラウンドに出て遊ぶこともなく、ひとり教室に残って黙々とこの学級文庫を読破した。『百合若大臣』などいまでも憶えているが、当時の講談社絵本の刊行目録がわかれば、私が読んだ本はすべて判明する。
 ところで「カバヤ文庫」の収集が昭和28年で終わっているのは、この年の9月に父が福島県南会津の住友八総鉱山に転勤となり環境が変わったことによる。いや、カバヤ・キャラメルのカードは集めていたのだが、送ったところ希望する本がなくて、代りに、まるで興味がない漫画か何かを送ってきたのだ。私は子供心に、もうこれは無駄が出ると思い、カードの収集そのものを止めてしまったのだった。「カバヤ文庫」を集めるかわりに、近くの町まで汽車に乗って出かけ、保育社の蝶類図鑑や昆虫図鑑、あるいは植物図鑑を自分で本屋から買い求めるようになった。そのほうがずっと楽しかったのである。

 しかし「カバヤ文庫」は私にとっては大切な「蔵書」だった。私が家を出て上級学校に通うようになって、いつのまにかそれらは失われてしまったが、後年、ときどき大きな古書市に出かけると、ふと、「カバヤ文庫」はないかしらと探したものだ。が、今のいままで古書店で見かけたことは一度もない。製菓会社の景品として発刊した文庫なぞ、市場にでまわることはないのだろうか。

(追記;2006/9/16)

 お客様の良次さんが「カバヤ文庫」のWebサイトをみつけてコメントを寄せてくださった。さっそくアクセスしてみたところ、岡山県立図書館がかなりの点数の「カバヤ文庫」を所蔵し、インターネット閲覧ができるようだ(ただしWindowsのみ可)。
 同図書館の情報によると、「カバヤ文庫」は全241巻におよび、そのほか「カバヤ・マンガブック」全50巻と「カバヤえほん」があったようだ。同図書館が所蔵する「カバヤ文庫」は213巻で、サイトにはそのすべての書名が掲載されている。また、カードの収集等についても解説している。当り券があり、大当りが10点、カバの券が8点で、50点になったら本と引き替えるシステムだった、と。この「カバヤ文庫」は2000万部も発行されたのだそうだ。
 この情報により、私の記憶も確かだったことがわかった。そして私がカード収集をやめるきっかけとなった、希望した本のかわりにマンガが送られてきたという記憶も確かだったことが判明した。「カバヤ・マンガブック」というシリーズがあったのだった。

 それにしても、昭和27,8年といえば、戦後のまだまだ物が豊であったとは言えない時代だった。児童書に関して言えば、創元社から分離独立した現在の東京創元社が「少年少女世界文学全集」を刊行開始し、偕成社もまた低学年向けの児童文学全集を発刊した。講談社も「少年世界文学全集」を刊行したはずだ。ようやく児童書もみるべきものが出て来たのだが、カバヤ食品による「カバヤ文庫」の企画は、その2000万部という数字からも分るように、まさに児童文学全集の発刊に先鞭をつけたと言ってもよいだろう。ただ、後発の出版社企画がしだいに「カバヤ文庫」を追い詰めたかもしれないとも推察できる。というのは、私自身が「カバヤ文庫」の収集をやめ、図鑑類を買うようになったのだが、じつは今述べた東京創元社の全集を予約購読しはじめ、弟たちは偕成社の全集をやはり予約購読するようになったのである。偕成社の全集はその昔、親戚の子供たちにプレゼントしてしまって1册も残っていないが、東京創元社の「少年少女世界文学全集」は先年蔵書の整理をしていたら10册ほど見つかった。
 私の個人的な思い出ではあるが、昭和30年前後の児童書出版史のようなものが透けて重なっているのである。




 さて、以下は岡長平氏が書いていられることから。

★ 「カバヤ文庫」は、当時、カバヤ食品の販売促進のために同社の原敏氏が企画して始められた。
★ 同志社大学出身の原氏は、著作権が切れた児童文学作品を学生アルバイトを使ってリライトさせ、表紙絵は京都周辺の画学生に描かせた。
★ 総タイトル数は174。これを13回に分けて刊行(最終的には完結しなかったと思われる。---これについては山田後記)。
★ 1冊125ページ。
★ 総発行部数2500万部超え(正確な数字は不明らしい;山田)。
★ 児童文庫刊行途中の昭和28年(1953)から昭和29年にかけて、第2弾付録として「マンガブック」が刊行され、50号までつづいた。しかし「マンガブック」は不評だった。(マンガブックの失敗が児童文庫挫折のひきがねになったのではないかと、岡氏は推測している。---山田)
★ 岡山図書館は、現在、126タイトル、およびカバヤ食品が保存していた5タイトルをデジタル化し、計131タイトルを収蔵、閲覧できる。

 以上の岡氏の一文の要点を私自身の記憶に重ねると、こんなことを思い出す。
 私がせっせとキャラメルの点数カードを集めて、希望するタイトルを申し込んで送っているうちに、私の希望するタイトルが現在無いので代わりに別の物を送りますと手紙が添えられ、「若草物語」と「マンガブック」が届いた。私は女の子が読むような「若草物語」など欲しくはなかった。ましてオマケで贈られた「マンガブック」など、まったく興味がなかった。---この一件で、私の「カバヤ文庫」収集熱は一気に冷めてしまった。マンガブックは、当時小学2、3年だった私の大不評を買ったわけだ。私のマンガ時代は3年生までにほぼ完全に終わっていたのであったから。
 私の小さな蔵書は、「カバヤ文庫」から昆虫図鑑や植物図鑑(子供用の図鑑ではない)、および東京創元社の「少年少女世界文学全集」へと移っていったのだった。





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Last updated  Feb 12, 2021 09:52:14 PM
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