僕の心の詩

僕の為に♪

風車村2

僕の為に♪


梅雨の曇った空と高層ビルを眺めながら
僕は一体何の為に自分を偽っているのか。
僕が僕らしくある為にぶつかる事もあり
決して、器用な生き方はしていないが
自分を見失わない為に歯を噛み締める。

街角を歩きつつも、ふと目をやると
紫陽花の花が梅雨を待ちわびたように
あでやかに咲いていて、僕に語りかける。
"何をそんなにふさぎこんでいるの"って。

うつむき加減で歩く僕にこの梅雨空は
何か心寂しくて、週末の時間も空しい。
紫陽花の花言葉は"耐える愛"だって。
誰かが僕にそっと囁いてくれた。
"耐える愛"って僕は何に耐えているのか。

仕事に真実は無く、家庭に僕の時間は無い。
そう僕の為にに生きているのに、最近
僕は誰の為に生きているのだろうか、問う。
家族の為に、自分を偽り、体裁を装って、
本当に僕がそこにあるのだろうか。謎。
疑心暗鬼の中で、僕は僕の為に生きているのか。

答えなんて見つからないのは分かっている。
でもね、紫陽花の花言葉"耐える愛"はまさに
今の僕の気持ちを表現しているようだ。
紫陽花は見る限りは華やかでは無いが、
何故か梅雨の頃自然に人の心の窓を開かせる。

もういいや-、僕の為の時間を見つめ直そう。
もういいや-、僕の為の人生を探し始めよう。
やるせない気持ちを僕なりに僕の為にそう、
真実だけが正しいとは限らないこの世の中で
僕の為に、僕への愛があってもきっと良いはず。
そう、僕は僕なりに、自分に言い聞かせて、
紫陽花の花言葉を囁きながら、また歩きだす。


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